SAKANAQUARIUM2017 10th ANNIVERSARY Arena Session 6.1ch Sound Around

サカナクションが9月30日、10月1日の2日間にわたり、千葉・幕張メッセ国際展示場ホール9〜11にて「SAKANAQUARIUM2017 10th ANNIVERSARY Arena Session 6.1ch Sound Around」を開催した。今回は10月1日の模様をレポートする。
本公演はサカナクションのデビュー10周年を記念したもので、会場のどこにいても高音質のライブを楽しめるように計242本ものサラウンドスピーカーと511本のLEDライトが会場をぐるりと取り囲むようにセットされていた。
開演時間が過ぎて客電が落とされ、ステージスクリーンにはオープニングを告げる映像が流れた。映像が前後左右に動くと、それにリンクするように音も右から左に流れていったり、後ろから前に迫り来るように聴こえたりと、縦横無尽に音が動いていく。その仕掛けに観客のボルテージが最高潮に高まったころ、サカナクションが登場した。メンバーは間髪入れずに「新宝島」を演奏。観客は拳を突き上げたり、自由に踊ったりして、メンバーの演奏に答えた。その後も「アルクアラウンド」や「夜の踊り子」、「Aoi」といったキラーチューンを惜しげも無く披露し観客を熱狂へと巻き込んだ。
ライブは中盤へと差し掛かり、ステージを覆っていたアイリス幕や、大量のLEDライト、サラウンド音響を生かした演出が次々に繰り出された。「シーラカンスと僕」でアイリス幕にオイルアートが投影されると、あたかもこの会場が深海であるかのような感覚に。続く「壁」では全ての照明を落としたかと思えば、イントロ部分であるアルペジオをサラウンドで響かせる演出に、音が会場をさまよっているような独特な雰囲気に包まれる。
「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」ではMVでお馴染みの山口一郎人形も登場し、会場を沸かせた。
山口一郎の「皆まだまだ踊れる?」という語りかけで、観客は再び盛り上がりをみせ、ライブはクライマックスへと突入する。
メンバーはバンドスタイルからラップトップスタイルになり、会場を巨大なクラブへと変貌させた「SORATO」、ライブアンセム「アイデンティティ」では大合唱が巻き起こり、壮観な景色となった。
爽やかさとレトロなメロディを含んだ「多分、風。」も披露され、アコースティックな「グッドバイ」でライブ本編を締めくくった。
アンコールでは「サンプル」のリミックスに乗せて携わっているスタッフの名前と仕事ぶりをステージのスクリーンにライブで映し出す粋な演出が飛び出した。
「楽しんでいただけましたか? 後ろも、音ヤバかったでしょ?」という山口一郎の問いかけに、観客は大声で呼応する。更に「こっちからはまったくサラウンド感がわかんない。君たちズルいな!(笑)」と続け、会場をどっと沸かせた。また、新曲が披露されるサプライズも。「5年ぐらいもうアルバムを出してないんですが、そろそろアルバムの目処が立ちました。来年春! 初春! シングルを挟むかもしれませんが、リリースすることになりました!」という朗報に観客は歓びをみせ、エモーショナルに展開される楽曲「目が明く藍色」でライブを終え、大成功を収めて幕を閉じた。

サカナクション「SAKANAQUARIUM2017 10th ANNIVERSARY Arena Session 6.1ch Sound Around」
2017年 10月1日 千葉・幕張メッセ国際展示場ホール9〜11 セットリスト
01.新宝島
02. M
03. アルクアラウンド
04. 夜の踊り子
05. Aoi
06.シーラカンスと僕
07.壁
08.ユリイカ
09.ボイル
10.『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』
11.夜の東側
12.三日月サンセット
13.SORATO
14.ミュージック
15.アイデンティティ
16.多分、風。
17.グッドバイ
〈アンコール〉
01.サンプル(Remix ver.)
02.ホーリーダンス
03.新曲
04.目が明く藍色

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