この子と生きていこう
さて、今年の1月に「コラージュメガネ拭き」屋さんとしてブランドをリニューアルした3yearsoldですが今日は私が今日にいたるまでの話を自己紹介がわりに書きます。
私は自分の中に3才の子供がいるなと感じることがよくあるんです。それを当時のblogに書いたのを覚えているのですが、東京都現代美術館でオノヨーコさんの「FROM MY WINDOW展」(2015年)へ行った時のことだったと記憶しています。
当時私は公園で植物の世話をする仕事と図書館でのアルバイトのダブルワーキングをしていました。オノヨーコはよく知らないけど、この日に行くと決めて片道2時間の距離を電車で向かいます。
分厚いガラスに銃弾が貫通した痕。オノヨーコが着る服を観客がハサミで切り刻んでいくインスタレーション。大きな黒い布をかぶる体験スペース。どれもが私にとって鮮烈で、氷水のようで、観ていて目がぱちっと冴えて、なぜか興奮して、生意気というか、強い気持ちがわいてくる。
そういう時に自分の中の3才の子供は笑い、私の服をひっぱり、早く次も見ようと誘い、足音を響かせる・・・そういう自由な子供と一緒にいるような気分。
コラージュを作っている時もその3才の子供に会えるのです。
最初はこうじゃないな〜、うーん、見えてこない・・となりながら手を動かすのですがそのうち気づくと鼻歌をうたっていたりして、ヘッドホンをつけてノリノリに踊っていたり、曲に合わせてドラムがわりに膝を叩いてしまったり、ある日はトイレに行った後鏡に映る自分を見て(あ!今日こんな服着てたんだっけ)と自分をすっかり忘れていたこともありました。
どの日も3才の自分と会えて感じるのは〝なんて自由な気持ちだろう〟ということです。
さて、ダブルワークをしていた私はその後、ある年の3月に体調を崩してしまい、仕事に行けない日が続きました。そしてかつてウェディング関係で仕事をしていた経験からハンドメイドサイトでウェディングの紙小物の販売をしていました。そこからまたさらに数年たち、やっぱり自分はコラージュを続けたい、これから自分がやりたいことに名前をつけるとしたらなんだろう、そうだ3yearsoldと名乗ろう。
3yearsoldは「AOBIGOKORO like a child」子供のような遊び心で をコンセプトにしていますが、つくる楽しさにただひたすらに没頭して生まれる、制約も正解もない、子供のような無邪気な心でものをつくりたいという願いを込めています。
そして作品を買ってくれた方がメガネ拭きを使うとき、そのほんのひとときがちょっと心のほころぶものであったらいいなあと思うのです。
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