見出し画像

初心者によるCL愛知スタン環境考察

(2021年3月24日 SSU・ドラパルトvmax・インテレオンvmaxの項を追記)
(2021年3月26日 コントロール系統について追記) 
(2021年3月28日 悪M3について追記)
  (2021年4月21日 反省を追記)

 こんにちは。5回目の投稿になります。

 いつも閲覧してくれたりスキをおしてくれたりする皆様、本当にありがとうございます。

 今回は、今月末に行われるチャンピオンズリーグ愛知スタンダード(SM9~s5a)の環境について、1週間ほどかけてまとめた環境考察を垂れ流ししていきたいと思います。書きたいことをたくさん書いた結果分量がかなり多くなってしまったので、お時間のある時にでもみてくれると幸いです。

 私自身はCL愛知にでるわけではありませんが、現環境は個人的に非常に面白くかつ難しい環境であると感じ、いちげき・れんげき環境に入ってから様々なデッキを組んで遊んできました。その備忘録的な内容となります。結果を一切残していないプレイヤーの記事ですので、正確性は保証しかねますが、どうか少しでも目を通していただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

※私は口が裂けてもポケモンカードが上手なんて言える人間ではありません。環境デッキの理解度・プレイング・デッキビルド能力など、ポケモンカードにまつわる技術のどれをとっても、今この記事を読んでいただいている皆様の方が私の何十倍も優れています。それを踏まえたうえで読んでいただくと幸いです。もしあまりに的外れなことを書いていましたら、noteのコメント機能で指摘していただくと泣いて喜びます。

※当記事ではいつも以上に私自身の個人的な考えを表明することになってしまいました。なるべく強い言葉は使わないように心がけますが、それでも一部の人に不快な思いをさせてしまうかもしれません。どうかご了承ください。私がこの記事で散々な評価をしているカードが大会で好成績を残した場合はぜひ罵ってください。

※掲載しているデッキレシピはあくまで「自分だったらこう組む」程度のものであるので、参考程度にしてくれると幸いです。一般的でない部分も多いでしょうがご了承ください。

※当記事では大量の略語を使用します。原則一般に使われているものを使用しますが、以下の2つは聞き慣れない方が多いと思いますので紹介します。このほかにわからないものがありましたらコメントください。

SSU...いちげきウーラオス(Single Strike Urshifu)
RSU...れんげきウーラオス(Rapid Strike Urshifu)
M3...ミュウツー&ミュウGX(ミュウツー<2>+ミュウ<1>由来。海外でよく使われている呼称)

環境予想

 大型大会が軒並み中止となった今、環境をしるすべはほとんどなくなってしまいました。そんな中、数少ないリモート大会の結果や、自身でデッキを回した感覚を元に、CL愛知環境のTierランクを予想しました。

Tier1 (デッキとして非常に強く、意識せざるをえないデッキ)
①三神ザシアン
②ビクティニvmax
③SSU

Tier2(十分なパワーをもち、警戒が必要なデッキ)
④炎M3
⑤RSU
⑥ドラパルトvmax
⑦マッドパーティ
⑧ムゲンダイナvmax
⑨マルヤクデvmax
⑩バシャーモvmax

Tier3(既存の構築だとパワーや安定感が一歩足りないが、十分強力なデッキ)
⑪カメックスvmax
(⑪+ インテレオンvmax)
⑫モクロー&アローラナッシー
⑬バトルセンスリザードン
⑭オーロンゲvmax 
⑮コントロール系統
⑯悪M3

 以下、これらのデッキを順番に紹介していこうと思います。

 また、上のtier表と同時に、現環境の全体的なイメージを3つほど考えました。

Ⅰゲームが終了するまでのターンが短い
 Bマークが落ちゲームスピードも幾分か落ち着くかと思いましたが、新規参戦したビクティニvmaxやあなぬけのひも採録による三神ザシアンの強化などが原因となり、以前に負けないほどの序盤偏重の環境となりました。結果として、毎ターン使う系の特性の評価が少し低くなりました。

ⅡデデンネGXの採用率および採用枚数が多い。
 
Ⅰとも関係あることですが、序盤に必要なパーツが多いデッキが増えた結果、非ルール持ち含むほとんどのデッキにデデンネGX・クロバットVが複数枚採用されるようになりました。特にビクティニVmaxやガラルサンダーVへの耐性があるデデンネGXの採用枚数は増加したように思われます。結果、デデンネGXがサイドレースの邪魔になりにくいデッキ(三神ザシアン、M3など)や、デデンネGXの増加をとがめられるカード(無人発電所、グレートキャッチャーなど)の評価が上がりました。特に無人発電所は、多くのデッキにとって致命傷となりかねないので、現環境のキーカードともいえそうです。

Ⅲ「安定行動」のハードルが高い
 勘違いしている方が多いですが、現環境はボール系統の種類は非常に豊富です。ざっと挙げただけでも、クイック・スーパー・おこう・通信・レベル・プレシャスなど非常に多岐にわたります。ハイパーボールしか実用的なボールがない環境があったことなどを踏まえると、現環境はボールに非常に恵まれているといえます。
 しかし、Ⅰで述べたゲームスピードの変化に伴い、序盤に要求されるハードルもまた非常に高くなりました。その結果、以前までは「許容」とされていた行動が「事故」と認識されるようになり、全体として「安定感」は低くなりました。これはボールが少ないのが原因ではなく、ゲームスピードが早くなったのが原因なのです。(ですので、仮にハイパーボールが再録されたとしても、安定感が著しく向上するということは考えにくいと思います)
 このようにデッキを「安定」させることが難しい環境ですので、CLでのデッキ選択は非常に難しくなっています。むしろ、一般的な構築の時点で安定しているデッキ(マッドパーティなど)の評価を高くするべきという見方もできます。

①三神ザシアン

画像13

【デッキコード】nggLnN-xFuOWq-gQn9Lg

 登場から1年以上経ったはずなのに未だに環境の頂点にいる恐ろしいデッキです。現環境の回答の一つといえるでしょう。B落ちの影響を全くといっていいほど受けなかっただけでなく、Eレギュに入ってあなぬけのひも・やまびこホーン・学習装置を獲得しさらに強化されました。CL愛知に持って行くデッキの条件の一つに「三神ザシアンに勝てること」があるのですが、いかんせんそれを達成するのはかなり難しいです...

 圧倒的Tier1デッキでかつ知名度も高いので確実に対策をされるでしょうが、このデッキはそういった対策をはねのけるパワーを持っています。特に、相手が1ターン遅れたらそれにつけこんで押し切ることができるため、複数の試合が行われるCL愛知ではいつも以上に活躍しそうです。その反面、相手のデッキに併せて自分の行動を逐一考えることが求められるため、プレイ難易度は非常に高いです。もし使うんだったら、事前にあらゆる環境デッキに対し、最適なプランをまとめておく必要があるでしょう。「逃げ」のデッキとして使用すると思わぬ惨敗を喫するかもしれません。

 上のレシピの特徴的なカードは大量の学習装置、M3、ガラルジグザグマでしょうか。まず学習装置ですが、個人的に非常に高く評価しています。要求されるメタルソーサーの数が2枚から1枚になるのは雲泥の差です。しかし、学習装置はあらかじめポケモンにはっておかないといけないため、大量に採用しないと効果を発揮しません。最初は2枚でしたが、全く役に立たなかったので増やしました。4枚目の採用もありかもしれません。

 M3の採用は人によって賛否が分かれると思いますが、個人的にはかなりアリだと思います。昔のゾロアークGXデッキに入っていたミュウEXみたいなイメージです。メタルソーサー非対応なので最初は強いと思えなかったのですが、学習装置を大量に採用したことで非常にスムーズに起動できるようになり評価を改めました。CL愛知ではSSUやRSUがかなりの数いると思うのでM3を採用しましたが、炎系統がはやると予想するならエンペルトVを代わりに(または両方)採用するのもアリだと思います。

 ガラルジグザグマは選択枠ですが、個人的にはほぼ確定枠です。環境に多いM3をザシアンでワンパンできることができるのが最大の評価点です。他にもアルティメットレイを耐えようとしてくるビクティニVやファイアローVを「わからせる」ことができます。ぼうけんのカバンのレギュ落ちやツールジャマーの収録によってげんきのハチマキの評価が下がった今、ガラルジグザグマの価値は非常に高いと思います。

 新弾で収録されたやまびこホーンですが、個人的な感想としては「強いけど使いにくい」カードです。終盤に無理矢理勝ち筋生み出すことができる点は非常に強力ですが、序盤・中盤では全く役に立たないカードになってしまうのが問題だと感じました。そのため、このカードを主軸に三神ザシアンデッキを構築するのはあまり強くないと思ってしまいました。ただ、もちろん効果は非常に強力なので、減らす理由はあれど採用しない理由はないとも思っています。

 スタジアムの枠はトキワの森の方が自身のコンセプトを達成できそうですが、巨大なカマドや無人発電所を妨害できる混沌のうねりの方がCLを勝ち抜くのに適していると判断しました(はっきり言って巨大なカマドというスタジアムの性能は異常です。プリズムスターにするべきだと個人的には思います)。上のレシピはまだまだ改良のしがいがあると思います。他の採用候補としてはベンチバリアのミュウや3枚目のエネルギーつけかえが考えられます。ここらへんは調整が必要ですね。

②ビクティニvmax

画像12

【デッキコード】xD84xD-e8eLiS-axcDxc

 2エネ220というイカれた打点をひっさげて現環境にやってきたvmaxポケモンです。先行2ターン目にサカキで相手のVポケモンにダイビクトリーを打つ流れは非常に強力で、これが達成できるとそのまま押し切って勝つ展開になりがちです。とにもかくにも先行をとったときのパワーが異常に高いデッキであり、間違いなく現環境のTier1といえるでしょう。

 ビクティニvmaxのもうひとつの強みとして、溶接工が不要ということが挙げられます。B落ちによりねがいぼしジラーチがおちた今、序盤溶接工にさわることが困難になり、溶接工前提の炎デッキの評価は非常に低くなりました。ビクティニvmaxは手張りだけでワザがうてるため、他の炎デッキと比べて安定度が高いといえます。何回も試合をするCL愛知では安定度が非常に大切なので、その意味でもビクティニvmaxの使用率は高くなりそうです。

 ダイビクトリーというワザの性質上、GXポケモンには打点が伸びないので、GXポケモンに強い相方と一緒に組まれることが多いです。特にTier1の三神ザシアン戦の場合、ビクティニvmaxだけだと非常に厳しい戦いを強いられてしまいます。相方の中でも一番メジャーなのがM3と組ませるタイプですね。お互いに得意な相手が補完しあっている非常に強力な組み合わせです。ただ、ビクティニvmaxの相方は総じて溶接工が必要なので、ビクティニvmaxの強みを一つ消しているともいえます(これはなかなか解決できない難しい問題なので、割り切ってもいいのかなとは思います)。

 CL愛知でvmaxポケモンを主軸にしたデッキを使う場合、ビクティニvmaxに先行をとられたときの対処法を事前に考える必要があるでしょう。無対策だとそのまま破壊されかねません。わかりやすいものとしては水タイプの使用エネ破壊擬似的な耐久の上昇(ストーン闘やおまもりが該当)などが挙げられます。また、マリィで手札干渉をしたり、無人発電所でデデンネGXをとめるのも有効な対策になりえます。デッキ構築の時点でこういったカードは増やしておくことが大事になります。(もちろん一番の対処法はじゃんけんで勝つことなんですけどね)

 このようにビクティニvmaxは一見隙のないデッキタイプにみえますが、もちろん弱点もあります。それは、展開のほとんどをデデンネGXやクロバットVに依存しているということです。したがって、同じくTier1の三神ザシアンには常に負け筋をもつことになりますし、不意の無人発電所でとまる可能性もかなり大きいです。また、ドローサポートが採用されにくい都合上、事故る確率も無視できないということも留意しないといけません。CL愛知に持って行く際はここらへんを改善することが求められそうです。

 勘のいい方はお気づきでしょうが、上のレシピはポケカ公式チャンネルのライチュ梅川氏のレシピを数枚変更したものです。上記したM3と組ませるタイプですが、やりたいことがわかりやすく完成度が非常に高いと感じました。前回のCL横浜では非常にわかりやすい解説をしてくれていたので、今回のCL愛知も期待ですね。

③SSU

画像13

 【デッキコード】2y2Mpp-SX9wVF-MXRMyM

 バトルスタイル「ICHIGEKI」の看板ポケモンです。その名に恥じぬ高火力が魅力で、vmaxすらワンパンできるキョダイイチゲキが最大の特徴です。

 SSUに関してはvmax以上にVの方が優秀です。先行の場合、1ターン目にデルビルを一匹だけでも置くことができれば、手張り×2と一撃の咆哮で先行2ターン目にインパクトブローをうてるため、相手のVポケモンを低い要求値で倒すことが可能です。先2ダイビクトリーが強くて先2インパクトブローが弱いわけないですよね。

 また、目立たないところではありますが闘タイプであることも大きな魅力といえます。素点のせいけんづきでデデンネGXとクロバットVをともに倒せるため、「せいけんづきでデデンネGXを倒す→相手のvmaxの攻撃を耐える→キョダイイチゲキで相手のvmaxを倒す」という黄金ルートで簡単に5枚のサイドをとることができます。このプランを目指すためにグレートキャッチャーを複数枚採用する構築もあり、非常に強力だと感じました。

 RENGEKIと違って、活力の壺やデルビル・ヘルガーラインなどの確定枠が多いというのがSSUの特徴です。デッキが作りやすいというメリットがある反面、テンプレートがすでに定まっている関係で対策もされやすいのが弱点といえるでしょう。超タイプを主軸とするデッキに対しては、仮にジラーチGXを採用したとしても不利よりだと思います。SSUは得手不得手がはっきりしているデッキですので、強力ではありますがCL愛知に持って行くプレイヤーは少ないのではないかと勝手に予想しています。

 上のレシピの特徴的な部分はメモリーカプセル無人発電所・イシヘンジンの採用でしょうか。まずメモリーカプセルですが、個人的にSSUにはる道具はメモリーカプセル一択だと思っています。SSUvmaxの課題点の一つに、キョダイイチゲキをつかわないとVポケモンを倒せない点があったのですが、メモリーカプセルの採用でその問題を自然と解決できるようになりました。「一撃の巻物 怒りの巻」も強力ではありますが、強い場面と弱い場面の差がはげしく、汎用性の面でメモリーカプセルに軍配があがるかなと思いました。「Vの方でワザをうてばいいじゃん」と思う方もいるかもしれませんが、上記の黄金ルートを達成する上で、vmaxになってHPをあげておくことは非常に重要です。その意味で、SSUにおいてvmaxの採用枚数を薄くするのはよくないと考えています。

 無人発電所ですが、SSUが苦手なM3、三神ザシアン(諸説あり)両方に非常にささるため採用しました。ジラーチGXの評価が個人的に低いというのもあります。あくの塔というスタジアムも非常に強力ですが、現環境では無人発電所を採用できるデッキは積極的に採用すべきだと考えているため、今回は無人発電所にしました。あくの塔を採用しない関係で事故率が少しあがったので、もう少しサポートを厚くするべきだったなと後悔しています。

 イシヘンジンは選択枠ですが、結構やれるポケモンだと思います。一撃エネで安定した打点がだせ、非ルール持ちなので相手のサイドプランを狂わせることができます。反面、こいつにエネルギーをためると試合における活力の壺の要求枚数が増えてしまうため、リソースの管理が難しくなります。上級者むけのポケモンですが、うまく使えれば活躍の幅は広いと思います。

 時折り「SSUデッキは活力の壺やヘルガーを巻き込みたくないからドローサポートはマグノリアではなくマリィ中心にした方がいい」という意見をききますが、個人的にはそれでもやはりマグノリア中心にした方がいいと思っています。というのも、このデッキは何匹もヘルガーを立てないといけないため、マリィの5ドローだと不十分なことが多すぎるのです。もし活力の壺やヘルガーを巻き込みたくないのなら、マグノリアを減らすよりも4枚目の活力の壺やふつうのつりざおを採用する方がいいと思っています。

 総じて、SSUは圧倒的なデッキパワーはあるが、苦手な相手も一定数おりそこへの対策が難しいデッキといえるでしょう。CL愛知でどれくらい活躍するかはわかりませんが、個人的に評価の高いデッキタイプなので上位に上がることを期待しています。

※24日追記 
 とある方から、環境デッキに対し耐えるアプローチで戦っていくSSUが強いというアドバイスをいただきました。

画像20

【デッキコード】nNH6QL-RxrUfH-LnPLgg

 みてのとおり、ストーン闘エネルギーやジラーチGXを採用し、SSUが確実に一発耐えるようにすることでどはつてんのバリューを高めた構築となっています。ストーン闘エネルギーを1ターン目にSSUに貼るとビクティニVmaxのダイビクトリーを耐え、返しにどはつてんで手痛いカウンターを与えられるため、思っていた以上にストーン闘は優秀でした。また、環境デッキにとぎすますを使う対面が思った以上に少ないため、基本闘でないデメリットもあまり気になりませんでした。メモリーカプセルにとらわれていた私では思いつけない構築でした。貴重なご意見本当にありがとうございます。

④炎M3

画像15

【デッキコード】NLnnLg-9Fbmuz-NngNNn

 ムゲンダイナvmaxの減少が追い風となり復権したtag teamの代表格です。もともとデッキパワーは非常に高く、ソード・シールド環境で行われた海外の大型大会OCICでは優勝しています。

 炎M3は環境上位にいる三神ザシアン、SSU、RSUの3デッキに有利がとれ、相手のダイビクトリーの打点ものびないため、環境的に非常に恵まれているデッキだといえます。また、プレシャスボールを非常に強く使える点やアタッカーが種ポケモンで構成されていることから、種切れの心配が少ないことも強みといえるでしょう。

 しかし、このデッキは溶接工への依存度がかなり高いデッキであるため、種切れの心配は少ないのに事故率は少し高めのデッキです。前の環境まではねがいぼしジラーチがいたため溶接工依存のデッキでも安定感を確保することはできたのですが、現環境ではレギュ落ちしたため序盤に安定して溶接工にさわることがとても難しくなりました。デデチェンジで引いた6枚に溶接工がないとすぐ止まってしまうなんてこともざらにあるため、個人的にはあまり大会では使いたくないデッキタイプです。

 上の問題を解決するため、現在流行している炎M3には少ないエネである程度打点がでるラフレシアGXゲンガー&ミミッキュが採用されていることが多いです。このように、なんとか溶接工なしでもワザを打てる工夫をすることがこのデッキには求められるのかなと思います。

 また、もう一つ大きな問題として、M3というカードは対策が非常にわかりやすいということも挙げられます。ぱっと思いつく範囲でも、無人発電所シャドーボックスミミッキュなどがあります。変な言い方かもしれませんが、「M3が流行しているときのM3は強くない」ともいえるでしょうか。CL愛知に参加するプレイヤーはM3が流行していることなどわかりきっているでしょうから、炎M3を使う場合はこういったメタカードへの対策(隠密フード、リセットホールマーシャドーなど)を怠らないようにしないといけないと思います。

 上記のレシピの最大の特徴は2枚目のレシラム&リザードンでしょうか。3つのワザ全ての使用頻度が非常に高く、サイド落ちするだけでゲームプランが大きく崩れるため、個人的には絶対2枚採用したいと思っています。かつての超M3にオーロット&ヨノワールが2枚入っていたのと同じ理屈です。

 ここまで散々いってきましたが、炎M3が環境的に強いことはは確かですので、上記の様々な問題を解決できた場合おもわぬ上位入賞を果たすかもしれません。そういった期待をこめてtier2としました。

⑤RSU

画像18

【デッキコード】8c8c8D-Fqf4ha-D88xYD

画像6

【デッキコード】VVVkvk-T50RoW-bFdfVF

画像8

【デッキコード】LnnLNQ-06Xa8T-ngnNgL

 バトルスタイル「RENGEKI」の看板ポケモンです。序盤の早い段階から中打点を刻みサイドを獲得していく動きをします。キョダイレンゲキというワザは非常に強力で、このワザを複数回うつことが勝ちへの最短ルートです。

 RSUの最大の特徴は、その自由度の高さです。未だにテンプレートが定まっておらず、両手では数え切れないくらいの型が存在します。そのため、上のレシピも3つとさせていただきました(上から順にシンプル型ドラパルト型マスタード型)。このように様々な型があり、きまった対処法が存在しないというのがRSU最大の強みでしょう。CL愛知本番でもみたことのないようなRSUデッキがでてくるかもしれません。楽しみです。

 1エネで強力なワザが使えるので、RSUは環境デッキの中では珍しく、1ターン目の手張りがそこまで重要ではないデッキです。その分どうしても中打点になってしまうので、格闘道場やガラルジグザグマでバフをかけたり、サカキやグレートキャッチャーで的確にしっぷうづきを当てていったりすることが重要になってきます。上のレシピ(シンプル型)はこれをもとに、サカキ4、ワタシラガV1、グレートキャッチャー1という採用になりました。

 スタジアムの候補もたくさんあると思いますが、個人的にはみずの塔が一番適しているかなと思っています。というのも、速度がウリのRSUデッキで最も弱い行動が「いれかえられないからしっぷうづきが打てない」というターンが存在することだからです。この状況はなんとしてでも避けなければならず、そのためにはみずの塔が一番ふさわしいと思いました。格闘道場も強力ではありますが、そもそもしっぷうづきが打てないと話にならない点や、格闘道場を採用するとストーン闘エネルギーの枚数が少なくなりビクティニへの耐性が低くなる点から、みずの塔の方が優先順位は高いと思います。

 このように型が豊富で、カードパワーも非常に高いRSUですが、明確な弱点が一つだけあります。そう、ベンチバリアのミュウですね。こいつが盤面にいれば、RSUのパワーを簡単に落とすことができます。また、ミュウはRSUピンポイントのメタというわけではなく、M3のベノムシュートやウッウVのスピットシュートをとめることができるため非常に優秀です。よっぽどのことがないかぎり、CL愛知のデッキのほとんどにミュウは採用されるでしょう(というかしないとだめだと思います)。

 RSUをCL愛知に持って行く場合、ミュウへの対抗策は何かしら考える必要があるでしょう。主な物といえば、上のレシピでも紹介したドラパルトvmaxクイックシューターインテレオンがあたるでしょうか。シンプルにサカキの枚数を増やすこともとても大事だと思います。手前味噌になってしまい恐縮ですが、前回の私の記事で紹介したアップリューなども一つのアンサーとなりえるかもしれません。

 他にRSUデッキで考えないといけない点として、オクタンの採用可否があげられるでしょうか。個人的に、RSUデッキにオクタンは是非いれたいと考えています。というよりもむしろ、オクタンを自然といれられるRSUデッキは強いと考えています。こいつがいるだけで中盤以降事故に陥る確率が大幅にさがるだけでなく、やまびこホーンやうねりの扇、コルニの気合いなどを任意のタイミングでもってこられるため全体のゲームプランが非常にたてやすくなります。1進化という懸念点はありますが、CLは長丁場なので、それを差し引いてもぜひ採用するべきだと思います。

⑥ドラパルトvmax

画像15

【デッキコード】gnLNnN-AOFIfh-Lngnnn

 ムゲンダイナvmaxの減少とともに復権したデッキタイプ第二号です。強力なワザダイファントムを中心に、効率よくサイドをとっていきます。

 このデッキの強みは、2ターン目からダイファントムをうつという動きをしているだけで強いということです。相手の盤面に18個のダメカンをばらまけるので、このワザを4回うつべき相手に打てた場合理論上あらゆるデッキに勝つことができます(サイド1枚あたりのHPは平均100前後なので)。そのため、デッキ構築をする際は極力余計なギミックはいれず、序盤に確実にドラパルトvにエネルギーを貼れる構築にするべきだと思います。

 また、ドラパルトvmaxは対有象無象性能がずばぬけて高く、CL本番で見知らぬデッキに当たっても押し切ることのできるパワーを持っています。ダイファントムで餌食になった非ルール持ちポケモンの数は尋常ではないでしょう。個人的にデッキ作りにおいて、三神以上に頭を悩ますポケモンです。

 ドラパルトvmaxは環境的にも恵まれており、Tier上位のSSURSUM3系統全てに弱点がつけます。ジラーチGXがでていたとしても無人発電所を貼ってしまえばただのカモになります。なにより、前の環境で猛威を振るっていたムゲンダイナvmaxが減少したことが最大の追い風でしょう。

 はっきりいって隙がないデッキタイプですが、苦手なマッチアップもあります。弱点をついてくるムゲンダイナvmax、青天井火力をもつマルヤクデvmax、そして三神ザシアンです。反逆クラッシュ環境では三神ザシアンはジラーチを採用している型が多かったため有利とみなされることが多かったのですが、最近の構築はデデンネGXよりHPの低いポケモンが採用されづらいのでダイファントムの試行回数が4回以上必要であり、その隙に裏のポケモンたちをとられて負けることが多いのです。

 上のデッキレシピで特徴的なのはガラルサンダーVミュウV、そしてクラッシュハンマー不採用でしょうか。ガラルサンダーVはご存じムゲンダイナvmax絶対殺すマンなので、ドラパルトvmaxには特に相性がいいと思い採用しました。こいつ一匹でムゲンダイナ相手にサイド5枚くらいはとれそうです。CL本番でどれくらいムゲンダイナがはやるかで採用するかどうかは変わってきそうですが、今のところはほしいなと思いました。

 ミュウVは苦手なマルヤクデvmaxに対するカウンターとなりえるかなと思い採用しました。こいつをベンチにだしておくだけで、マルヤクデ側は一匹のマルヤクデにエネルギーを全投資するプランが非常にとりにくくなります。逃げエネが0なのも優秀で、スタートしても特にこまらずにダイファントムへつなげることができます。ただ、HP180なのが非常にネックで、三神ザシアンへの不安要素を一つ増やしてしまいます。CL本番ではマルヤクデに対し別のアプローチをとった方がいいかもしれません。

※23日追記 コメントにてミュウvの役割をアメイジングセレビィが代替できるというアイデアをいただきました。

画像19

 セレビィは非ルールもちポケモンなのに加え、ミュウvと違って1エネで起動でき、さらにはガラルファイヤーvをはじめとする草弱点の悪ポケモンへ高打点を叩き出すこともできる非常に優秀なポケモンです。一方ミュウvの強みは逃げエネが0なのでスタートが怖くない点や、打点が自分のも加算するのでマルヤクデへの打点がより高くなる点といえるでしょうか。素晴らしいアイデア本当にありがとうございました。

 クラッシュハンマー不採用に関してですが、採用理由がわからなかったので採用しませんでした。もっと詳しくいうなら、「ドラパルトvmaxにクラッシュハンマーを採用してRSUなど他の中打点デッキにクラッシュハンマーを採用しない理由」がわかりませんでした。クラッシュハンマーをいれるくらいなら、2ターン目ダイファントムにつながるカードを増やし、三神ザシアンにはエール団や無人発電所で対抗する方が勝率はあがると思います。(クラッシュハンマーのネガキャンみたいになってしまいましたが、殴るデッキのクラッシュハンマーは明確な採用理由があるなら別に弱くはないと思っています。海外ではたくさん勝ってるようですしね。)

⑦マッドパーティ

画像12

【デッキコード】HLNLQn-HpCpiL-9ggLgL

 非ルール持ち界の希望の星です。新規でレベルボールという新たな相方を手にいれ、動きが非常になめらかになりました。この世にはマッドパーティ警察なるものがあるようで、「マッドパーティー」といっていると「マッドパーティだぞ」と言ってくるそうです。怖いですね。

 環境上位には見事にルール持ちポケモンが並んでおり、非ルールもちのこのデッキならサイドレースを優位に進めることができます。また、ポットデスが超タイプなのも優秀で、環境上位のSSURSUM3系統に弱点をつくことができます(ただ、このデッキだと無人発電所を採用しづらいので、ジラーチGXは諦めてうけいれるか早期に倒すしかないと思います)。

 一般的に絶望的な相性とされることの多い三神ザシアンですが、何回かためしてみた感じそこまで絶望的ではないと思いました。キーカードは大量のグレートキャッチャーやまびこホーン、そしてサカキの追放です。グレートキャッチャーを大量に採用することで、序盤や中盤に三神を無視してサイドを進めるプランをとることが可能になりました。もちろんデデンネGX×2のサイドプランをとらせないようサカキの追放を中盤ではさむことも大事です。

 もし仮に三神に攻撃することになっても、三神を2パンし、終盤にやまびこホーンで引っ張り出してきた三神をワンパンするというルートで勝ちきることもできます。そのターンまでには山は堀り切れているでしょうし、ヤレユータンもいるのでマグノリアでやまびこホーンが巻き込まれることも少ないです。マッドパーティへの向かい風だと思っていたやまびこホーンがまさか追い風になっていたとは思いませんでした。

 このように明確な不利対面がドラパルトvmax除いてほとんどなく、Tier1にしてもいいんじゃないか位には期待していましたが、この記事を書いている最中「アイツ」が発表されました...

画像10

おんみょ~ん

 そう、ミカルゲです。上ワザにはあやかしのまいだけでなく、カリンまで備わっているため、まさにマッドパーティ・キラーといえるでしょう。今のところミカルゲへの対抗策は全く思いつきません。

 明確なカウンターカードのミカルゲがでたせいでCL愛知にマッドパーティを持って行く選択をすることが非常に難しくなりました。ただ、ミカルゲがはやらないと予想してマッドパーティをもっていく選択をするのはアリだと思います。メタ読みさえはまれば十分上位に食い込めるデッキだと考えています。

⑧ムゲンダイナvmax

画像11

【デッキコード】xYGcxx-3oKwKf-8DDxxc

画像13

【デッキコード】RyyMpp-CoegBP-2XyMMp

 前環境最強デッキの一角です。HP340というスタンダード環境最大のHPをもちながら、2エネ最大270という狂った打点効率で戦っていきます。カードパワーで比べたとき、ムゲンダイナの右にでるものはいないと思っています。

 そんなムゲンダイナですが、Eレギュに入り様々な逆風を食らってしまいました。具体的にはSSURSUガラルサンダーVですね。SSU、RSUはともに使用率の高い闘タイプで、ムゲンダイナの弱点をついてくる厄介な相手です。ガラルサンダーVははじめて見たとき驚きました。ムゲンダイナへの殺意が高すぎです。ここまでわかりやすいメタカードというのもなかなかない気がします。(新弾のセイボリーはムゲンダイナ対策といわれていますが、個人的にはそこまで影響はないかなと思っています。こいつがグッズだったらやばかったです。)

 ではムゲンダイナはもう現環境戦っていけないのかというと、私ははっきりNOと言います。ムゲンダイナのパワーはその程度の逆風でおわるほど低くありません。むしろ、タッグチームの採用率が上がっている今だからこそ、ムゲンダイナは輝けると思っています。CL愛知でも思わぬ形で活躍してくれるんじゃないかと密かに期待しているデッキタイプです。

 上で紹介したレシピは、一つが俗に言うドガスダイナで、もう一つはシンプルに殴るタイプのムゲンダイナです。それぞれ長所短所があり、どちらもSSUやRSUへの回答を十分に持っていると考えています。以下それぞれのレシピの解説をしたいと思います。

 ドガスダイナの特徴としてはやはり4-4採用のマタドガスラインでしょうか。個人的にはガラルマタドガスを使うなら厚くラインを積まないといけないと思っています。というのも、新弾で天敵のあなぬけのひもが登場したからですね。盤面に一体しかマタドガスがいない場合あなぬけのひもですぐにロックが解除されてしまいますが、2体以上盤面にいれば問題なくロックを継続できます。そのため4-4採用にし、あなぬけのひもへの耐性を高くしました。こうすることで多くのデッキへの勝率が上がりましたが、ジグザグマを少なくした関係で三神ザシアンへの勝率が低くなりました。ここらへんは要検討ですね。

 殴るタイプのムゲンダイナのレシピで特徴的なのはガラルファイヤーV大量のリセットスタンプの採用およびエネルギーつけかえの不採用でしょうか。まずガラルファイヤーVですが、個人的に非常に高く評価しています。こいつの登場で今までムゲンダイナで作ることが難しかった3ー2ー3のサイドプランのおしつけが可能となりました。ベンチにおいておくだけで勝手にエネがつくのも高評価です。これを生かすべくリセットスタンプは2枚採用し、撃つべきときにうてるようにしました。

 エネルギーつけかえの不採用理由ですが、これを説明するにはまず私が支持しているとある理論を紹介しなければなりません。それは、「ムゲンダイナエネルギー加速不要説」です。(ここでの「ムゲンダイナ」はドガスダイナを除くムゲンダイナデッキを指しています。ドガスダイナに関してはマタドガスが一発でやられた時のためエネ加速を採用すべきだと考えています。)

 前環境からですが、毎ターン手張りさえできればこのデッキにエネ加速が必要なことはほとんどないと感じていました(ですので私はムゲンダイナにカウンターゲインを採用したことがありません)。おそらくこれは、ムゲンダイナvmaxがワンパンされることはほとんどなく、ワンパンされるような試合はエネ加速があっても負けているからだと考えられます。

 逆に、「毎ターンの手張り」および「早期のムゲンダイナvmaxへの進化」はムゲンダイナにとって最も大事なことだと考えています。そのため、安易なエネ加速を採用するのではなく、ボール系統およびエネルギーそのものにつながるカードを多く採用した方が結局は安定すると考えました。この理論に基づき、エネルギーつけかえの枠をボールとエネ現物に割り当てることにしました。とはいったものの、この理論に関しては様々な反対意見があると思います。ぜひ何か思うところがありましたらコメント等で教えてください。

 ムゲンダイナへの愛が深すぎてこの項だけ冗長になってしまいました。大変申し訳ございません。ただ、個人的な感情抜きにしてもムゲンダイナはまだまだやれるデッキだと思っています。ガラルサンダーVの採用デッキが少なければ、思わぬ上位入賞をしてくれるかもしれません。

⑨マルヤクデvmax

画像15

 【デッキコード】FvwkfF-LBlt28-VFfVkk

 Mr.青天井です。エネがつけばつくほど打点があがるワザキョダイヒャッカをもっており、終盤にはvmaxをワンパンできるほどの打点をだせます。vmaxをワンパンできるvmaxという点で、SSUとともに高い評価を得ているカードです。Eレギュに入ってから明確な強化カードがあったわけではありませんが(強いて言えば学習装置くらい?)最大のライバルであったズガドーンがレギュ落ちしたことで、相対的な評価が大きくあがりました。

 マルヤクデの強みは一匹の暴走マルヤクデを育てるだけでサイドを大量にとっていける点だと思います。6エネほどついたHP満タンのマルヤクデ一体でサイド5枚くらいは簡単にとることができます。一方マルヤクデの弱みは、マルヤクデ一匹に投資する関係上後続が育ちにくい点だといえます。これを解消するためには、必要エネの少ない別のアタッカーを用意したりリセットスタンプを複数枚採用したりすることが有効です。

 他の強みとして、マルヤクデには明確な不利対面がほとんどないことがあげられます。vmaxの青天井火力、Vのエネ割りの手段、さらには多くの優秀なサブアタッカーたちなど、マルヤクデデッキは試合の中でとれる選択肢が豊富であり、相手のデッキごとに様々なプランをくみたてることができます。

 逆に弱みは、溶接工への依存度が(炎M3ほどではないにしても)高めであるということでしょうか。2エネで殴ることができるとはいえ、溶接工をつかえないと打点はたかがしれています。また、デデンネGXやクロバットvを並べるため三神ザシアンへの勝率も思ったほど高くはならない点も弱みといえるかもしれません(ただ、フィオネを採用すればオルターの返しに毎ターンサイドをとれるため、スタンプを絡めれば勝率は担保できると思います)。他の炎系統と同じく、ジラーチのレギュ落ちで大きな痛手を食らったデッキといえるかもしれません。

 マルヤクデのサブアタッカーの候補はいろいろあると思いますが、今回のレシピではビクティニV・vmaxを採用してみました。個人的にマルヤクデにおけるビクティニVは、エネ加速面・アタッカー面どちらをとっても非常に優秀な補助要員だと思っています。

 まずエネ加速面ですが、メジャーなボルケニオンと比較してみましょう。ボルケニオンのフレアスターターとちがい、ひろがるほのおはどんなターンでもマルヤクデに一気にエネ加速ができます。またもう一つの差別化点として、ビクティニはVポケモンなので、倒されたときサイドを2枚とられることが挙げられます。これはすなわち、相手に2-3ー3という嫌なサイドプランをおしつけることが可能ということです。ボルケニオンの場合倒されても1枚しかとられないので、終盤のリセットスタンプのパワーが少し落ちてしまいます。

 次にアタッカー面です。ビクティニVのエネバーストというワザは馬鹿にならない打点があり、炎弱点のポケモンにはそのまま押し切れるくらいのパワーがあります。また、仮にビクティニVでエネ加速したマルヤクデがVの状態で倒されたとしても、ビクティニの方がvmaxして殴っていくことで相手に2-3-3のサイドプランを押しつけることができます。これはvmaxを持っているビクティニだからこその芸当であり、ファイアローVなど他のアタッカーとの大きな差別化点といえます。

 最後はマルヤクデではなくビクティニの宣伝みたいになってしまいましたね...。サブアタッカーの是非はともかく、マルヤクデ自体も非常に高いパワーを持っているため、CL本番でもいくらか見かけることにはなるでしょう。

⑩バシャーモvmax

画像14


【デッキコード】VVfbvF-9EM8ah-fkvFFv

 皆様は古くから伝わる「大型大会の教え」をご存じでしょうか。それは、「最新パックのカードは大会で確実に結果をのこす」ということです。CLやJCS、InternationalやWCSといった大型大会は、ほぼ毎回この教えに則った結果がでています。今回のCL愛知では双璧のファイターがこれにあたりますが、その中でも特に有望株なのがバシャーモvmaxでしょう。

 RENGEKIの新しいアタッカーとして登場したこのポケモンですが、ワザのダイブレイズは非常に強力です。実質1エネでヒードランGXのばくねつスタンプと同じ火力がだせるうえ、後続の育成までできます。この実質1エネというのが非常に優秀で、仮にビクティニvmaxに先2でバシャーモVを倒されてももう一匹盤面に用意しておけばそのままvmaxして殴り合いに参加できるため、負け濃厚という状況になりにくいです。さらに、前環境でズガドーンを使っていた方ならわかるでしょうが、2ターン目という序盤からのばくねつスタンプは案外馬鹿にならない圧を相手に与えることができます。ザシアンVなんかはそのままワンパンできますしね。

 また、ワザの性質上モミとの相性もよいです。事実上1エネでワザが使え、エネルギーの回収もできるので、序盤からモミを強く使うことができます。これは、モミを使うのにドータクンが要求されるアーマーガアvmaxとの大きな差別化点といえるでしょう。ヒート炎エネルギーによる場持ちの良さもあいまり試合において中々倒されないポケモンなる気がします。

 しかしもちろん弱みもあります。このポケモンは弱みはなんといってもダイブレイズしかないことでしょう。vmaxの最大打点が130というのは現環境だとやはり心もとないです。モミがあるとはいえ押し負けることの方が多いでしょう。Vの方にほのおのうずという高打点ワザがありますが、これを活用しようとするとデッキ全体が炎軸となり、ビクティニやマルヤクデなど他の優秀な炎vmaxとの差別化が難しくなってしまいます。

 バシャーモvmaxを最大限活用するためにはダイブレイズをメインにするしかないのですが、上述したとおりこれだけではどうしてもパワー不足なので他のアタッカーと合わせざるをえないと思います。代表的なのはRSUれんげきインテレオンネギガナイトVなどでしょうか。目立ってないところだとザシアンVなんかも面白いと思います。

 上のレシピはシンプルにRSUと組み合わせてみました。全体的なコンセプトは序盤から中盤にかけてはバシャーモがダメカンをまき、終盤にRSUで回収しまくって勝つイメージです。全体的に中打点なこのデッキは、倒すべき相手に確実にダメージを与えることが非常に大事なので、サカキの枚数は多めにし、逆に相手に選択権を与えるあなぬけのひもは減らしました。これはドラパルトvmaxで学んだ知見をもとにした理屈です。

 上のレシピはバシャーモ発表初期に組んだデッキレシピなのでいろいろ不完全な部分はあるかもしれませんがご了承ください。個人的に研究が進んでいないデッキなのでこれ以上の言及は差し控えようと思います。こんな不完全な構築よりもCL愛知ではもっと洗練された思いがけない構築のバシャーモvmaxが見られることでしょう。楽しみです。

⑪カメックスvmax

画像15

 【デッキコード】VvkfkV-6GOBnq-k1fkFF

 タイトルにはカメックスvmaxとは書きましたが、ここで紹介するのはカメックスvmaxというよりモスノウから動く水系統全般です。現環境では水タイプがメタゲームとして非常に強力な位置にいるため、カメックスvmaxを代表として紹介したいと思います。

 ここまでご覧になるとわかる通り、現環境ではビクティニ、マルヤクデ、バシャーモといった、水弱点のvmaxポケモンが大量に幅をきかせています。特に数の多いであろうビクティニに対し、水vmaxのポケモンはVの状態でも圧力をかけていけます。これはつまり、先行2ターン目のダイビクトリーをVに食らっても簡単に巻き返しが可能ということです。現環境においてこれは非常に価値あることだと思います。

 おまけに、水が苦手とする雷タイプのポケモンは、現環境ほとんどいません(しいていえばM3採用のピカゼクくらいでしょうか)。そのため、水系統のデッキは極端に不利な対面が少なく、「事故率さえ減らせれば」CLにもってこいなデッキといえます。

 課題は上にあげた「事故率」です。やはり2ターン目にモスノウおよび大量の水エネルギーを用意するハードルは高いといわざるをえません。しかし、それをケアしてフリーザーやフリージオなどを採用すると、デッキ全体のスピードが落ち三神ザシアン対面がとても厳しくなります。このジレンマが水デッキ最大の課題といえるでしょう。

 擁護できる点があるとすれば、モスノウと水vmaxを立てるハードルは高いとはいっても高すぎると言うことはないという点でしょうか。新規でレベルボールを手に入れ、モスノウへの進化のハードルはかなり下がった気がします。最大限までボール系やいれかえ札を増やした構築なら、環境トップにも引けを取らない安定感を手に入れられるかもしれません。

 水vmaxと一口にいってもラプラス・インテレオン・カメックス・カジリガメ・ケルディオVなど大量の選択肢があります。個人的には、前への打点が高く、かつ雷弱点であるカメックスvmaxの評価が高いです。キョダイボンバードはザシアンVを倒せるだけの打点がだせるため、あなぬけのひもをうまく使えれば、三神ザシアンに対し「オルターの返しにサイドをとっていくプラン」を現実的に達成できます。これはインテレオンvmaxとの大きな差別化点といえるでしょう。ミュウがはやっている現環境では、バトル場のポケモンにだせるダメージの大きさは重要なファクターといえます。

 水系統のデッキは総じて事故率が少し高めかもしれません。しかし、それは研究が進んでいないだけであり、安定した構築さえ完成すればメタゲームの立ち位置を利用してCL愛知では一気に上位にあがってくる可能性だって考えられます。個人的にかつてのCL横浜でのセキタンザンvmaxを思い出させるようなデッキだと思ったので、そんな期待をこめてこの位置におきました。

⑪+ インテレオンvmax

画像21

 【デッキコード】LgLnnN-rCa21M-gnnHQn

※ケロマツはメッソンの枠です。このレシピは後述するTaiwan Regional Leagueにて最も優れた成績をだしたインテレオンvmaxデッキですが、まだ日本で発売されていないメッソンが採用されていました。使用者へのリスペクトをこめて、別のメッソンを採用するのではなくワザが似ている過去のケロマツを代用として採用しました。

画像22

 皆様はTaiwan Regional Leagueをごらんになりましたでしょうか。CL愛知一歩手前のいちげき・れんげき環境で行われた海外大会でしたが、その結果は衝撃的なものでした。 

優勝 三神ザシアン
準優勝 ムゲンダイナvmax
ベスト4 三神ザシアン
ベスト4 ウッウvmax←???

ベスト16入賞数
三神ザシアン 6
インテレオンvmax 3
M3 2
ムゲンダイナvmax 1 
マルヤクデvmax 1
ウッウvmax 1
ビクティニvmax 1
ジュナイパー 1

 ウッウvmaxの活躍や三神ザシアンの圧倒的勝率に目にいきがちですが、何より驚くべきはインテレオンvmaxの上位入賞率でしょう。水系統は確かにメタゲームとして強力な位置にはいますが、ここまで勝つとは思っていませんでした。

 ベンチバリアのミュウの採用率も比較的高い中、なぜインテレオンvmaxがカメックスvmaxなど他の水vmaxを差し置いて勝ち上がれたのかという問いへの答えがまだ私はみつかっていません。また、私自身のインテレオンへの理解度も現段階だと未熟な状態です。そのため、インテレオンについて深く言及することは避けたいと思います。ただ、ここまで結果を出されると、CL愛知でもインテレオンが大活躍する未来を想像せざるをえませんね...


⑫モクロー&アローラナッシー

画像16

 デッキコード[xxDDDG-i0jvCN-x8KYc8]

 ムゲンダイナの減少が追い風となり強化されたデッキ第3号であり、CL愛知スタンダード環境一番のダークホースです(前環境のムゲンダイナの影響力って本当にヤバかったんですね...)。エネ加速界では最強の特性ともいえるゴリランダーのボルテージビートを駆使して戦っていきます。

 モクロー&アローラナッシーのトロピカルアワーGX+は盤面のエネルギーをリセットする効果であり、特に三神ザシアン戦で非常に効果を発揮します。また、ウィークガードエネルギーをうまく使うことでビクティニvmaxや炎M3といったTier上位の炎デッキに弱いどころかむしろ強くでることができます。

 もう一つの魅力として、このデッキは序盤の要求値が相当低く、タッグコールが1枚さえあれば最低限の展開ができることがあげられます。また、現環境で数少ない後行主体のデッキなので、じゃんけんによって勝率が大きく変化することがありません。結果としてこのデッキの安定感は非常に高く、連戦するCLには特に適したデッキといえます。

 実はモクロー&アローラナッシーデッキには大きく3つタイプがあります。一つ目はvmaxの中でも屈指の性能をほこるダダリンvmaxとあわせた型で、2つめはM3及び様々なGXポケモンたちと組み合わせた型、そして最後に海外の大会で生まれたバイウールーV型です。どの型も非常に強力ですが、現在の日本ではSSU、RSUに強くでることのできるM3型がはやっているように感じます。

 M3型は私の何倍もポケカが上手な方々が今までにたくさん構築を紹介してきていますので、今回の記事では3つめのバイウールーV型をレシピとして紹介しました。この型の最大の強みは相手に3ー2ー2という嫌なサイドプランをほぼ確実に押しつけられることです。また、バイウールーVの性能が高いこともポイントで、特に終盤相手がサイド1になったときのバイウールーVは破壊兵器であり、リセットスタンプと合わせればこのポケモン1匹でサイドを6枚とりきれるくらいのパワーを出すことができます。SSUやRSUに弱点をつかれることが痛手ですが、そこはM3やウィークガードエネルギーである程度ケアできるのではないかと思ってます。

 はっきり言ってモクロー&アローラナッシーは裏のTier1と呼べるほど現環境で強いデッキであり、なぜ使用率が低いのか疑問に思っているくらいには個人的評価が高いです。この記事ではTier3としましたが、パワー的にはTier1にあげても問題ないくらいには強いです。2020CL東京のルカリオ&メルメタルを彷彿とさせるようなデッキですので、CL愛知でも思わぬ上位入賞を果たしてくれるかもしれません。

⑬バトルセンスリザードン

画像17

 デッキコード[QL6QnQ-i4Hmig-NnnnLg]

 2進化界希望の星です。非ルール持ち界最強と名高い主人公リザードンをメインに戦っていきます。ズガドーンの激減およびレベルボール収録で相対的にも絶対的にも強化された印象があります。

 2進化、というより非ルール持ちポケモンは総じて三神ザシアンに圧倒的不利なことが多いですが、リザードンは三神ザシアンにあらがえる数少ないポケモンです。キーカードはフィオネです。炎の200ダメージをうけられるポケモンは三神ザシアンにはかなり限られているので、こいつをうまく使っていければ、オルターの返しに毎ターンサイドをとっていくことができます。

 非ルールもちということでVやGX系統にはサイドレースで有利をとることができ、三神ザシアンにもある程度あらがえるので、リザードンというデッキのポテンシャルは非常に高いです。リザードンを複数体たてることができる試合では不利をとる対面はほとんどいないといってよいでしょう。

 しかしもちろん欠点もあります。皆様も気づいているでしょうが、リザードンデッキには2進化特有の事故率が常について回ります。最初に申し上げたとおり、現環境はゲームスピードが非常に早くなっているため、少し事故ってリザードンをたてるのが遅れてしまうだけで返しきれない差ができてしまうこともしばしばあります。

 また、特性のバトルセンスが非常にクセモノで、選択を一つ誤るだけでそのまま負けに直結します。そのため、リザードンデッキの難易度は現環境のデッキ全体の中でも非常に高く、練習を重ねないとCL愛知に持って行くレベルにはならないでしょう。

 上のデッキレシピで特徴的なのはジメレオンラインおよび学習装置でしょうか。まずジメレオンですが、新しく手に入れたレベルボールを最も強く使うことができる相方だと思っています。こいつを採用することで序盤にリザードンをたてるハードルをある程度解消することができました。イメージとしてはBレギュ時代のアローラキュウコンGXですね(もっとも、アローラキュウコンGXに関してはアローラロコンのみちしるべが異常に強かったので、代替になっているとは言いがたいのですが...)。

 学習装置の採用に関してですが、これは2エネ必要というリザードンの困った部分を解消するために採用しました。リザードンを回したことのある型ならわかると思いますが、炎エネ2つというのは手張りだけでは間に合わないし、かといって溶接工は過剰なんですよね。そこらへんの難しい塩梅を学習装置なら満たしてくれるかなと思い採用しました。結果として強いドローサポートを採用できたのはよかったのですが、序盤の手張りへの依存度が高くなってしまったのは課題点かなと思います。

 リザードンはプレイ難易度が非常に高く、そのくせ事故率は高いという扱いにくいデッキですが、回ったときのパワーは環境の中でも群を抜いていると思います。事前の環境予想をうらぎる上位入賞を期待しています。

⑭オーロンゲvmax

画像18

【デッキコード】NNLLgn-u6EtPv-9nQLng

 ポケカ四天王ヤマグチヨシユキ選手の主催するリモートポケカ大会「凱杯」にて結果を残したことで注目が集まったデッキです。新弾ででたガラルファイヤーVによって圧倒的強化を得ました。

 オーロンゲの最大の魅力は弱点が草であることです。現環境はSSUやRSUといった闘ポケモンたちの力が強いため、闘弱点の悪ポケモンはどんなに強力なポケモンだとしても中々環境上位にのしあがることができません。その点オーロンゲは草弱点で、しかもHPが330と高めなので、ワンパンされる心配がほとんどないのです。これはつまり、回復カードのモミを強く使える可能性が高いということになります。

 いちげき・れんげき環境までは汎用的な悪タイプのエネ加速手段がなかったため、レッド&グリーンでエネ加速するスタイルが主流でしたが、新弾で出たガラルファイヤーVが非常に強力な特性をもっており、序盤のエネ問題がほとんど解決しました。ただレッド&グリーンはエネの加速量でガラルファイヤーVと差別化ができているため、どちらを主軸とするかは好みの問題だと思います。両採用してもいいかもしれないです。

 また、サブアタッカーであるブラッキー&ダークライGXも非常に優秀で、デッドムーンGXを使えば無理矢理1ターンうみだすことができます。これはつまり、手張りおよび邪炎の翼の2エネ分を貼るターンが生まれるということですので、遅れた試合展開でも巻き返していくことが可能です。追加効果をねらうのはハードルが高いですが、その効果は全GXワザの中でも最強クラスです。特に三神ザシアン戦だと、どうしてもアルティメットレイを許してしまうため、デッドムーンGX+を狙いに行き1ターン無理矢理稼ぐ試合が多いように感じます。

 モミを試合中1度でも使えれば大抵の殴り合いに有利に立ち回れるため、現環境でも十分戦っていけるオーロンゲですが、もちろん苦手な相手もいます。そう、SSUですね。SSUはオーロンゲvmaxをワンパンしてくるためモミをうまく使えません。加えてせいけんづきでデッキの核であるマニューラGXを倒してくるため、オーロンゲ側としては非常に面倒な相手です。おまけにキョダイドリルは最大打点でもSSUを倒せないためどうしても2パンになるのですが、下手に打点を与えすぎると唐突な怒髪天で手痛いカウンターを食らってしまいます。

 オーロンゲはまだ未開拓のデッキではありますが、現環境で最もモミを強く使えるデッキであり、殴り合いで不利をとることがSSU以外だとかなり少ないです。CL愛知ではダークホース的な活躍を見せてくれるかもしれません。

⑮コントロール系統

画像23

【デッキコード】KxDc48-bF4Yll-xcDG8J

画像24

【デッキコード】fVkdwF-GLJHr3-kfkFFb

 ポケモンカードゲームの3つの勝利条件のうち、多くのデッキは「6枚のサイドをとる」ことを目指します。一方、こういったコントロール系統のデッキは「相手の山札が0になる」ことをめざします。このように上に挙げたデッキと比べ、コントロールデッキは目指すべき場所が異なる異質なデッキであり、それゆえにこれを忌避するプレイヤーもいます。

 コントロール最大の強みは意表をつけることだと思います。コントロールは現環境ほとんどいないため、大会に持って行った場合相手はほぼ確実に初対面となるでしょう。そのため、よほどうまいプレイヤーでもない限り、相手はゲーム全体のプランや一つ一つのプレイングを誤ることになります。こういったミスにつけ込んで相手のリソースをカットしていくことがコントロールの大きな勝ち筋といえるでしょう。このように環境に絶対数が少なく、またカラマネロがレギュ落ちし恒久的なエネ加速手段が限られている現カードプールでは、コントロールの立ち位置は比較的良好といえます。

 一方で、コントロール最大の弱点は時間です。日本の対戦形式は1試合25分でおこなわれるため、よほどプレイを早くしない限り時間切れになり両者敗北となります。また、コントロールを想定してきているプレイヤーは少ないので、相手側のプレイングも遅くなったり、的確な投了のタイミングがわからなかったりするでしょう。コントロールを使う場合、自分自身のプレイは極限まではやめ、なおかつ相手を適切に急かす技術も必要になってくると思います。

 コントロールと一口にいってもその種類は多種多様です。上のレシピではフリージオペルシアンウッウvmaxをあげてみました。まずフリージオペルシアンですが、フリージオでグッズロックし、手札がたまったところでペルシアンでリソースをカットするコンセプトで構築しました。思ったよりもつよく、一見苦手と思われる三神ザシアンへの勝率も悪くなかったのですが、巨大なカマドがたくさんはいっている炎デッキへの勝率がよくありませんでした。

 ウッウvmaxですが、これは世界一のコントロールマスターことSander Wojcik氏のアイデアを元に構築しました。コンセプトとしては、メモリーカプセルのついたウッウvmaxがずっとモミを使い、その過程でクラッシュハンマーなどで妨害する形です。一昔前のニンフィアLOの再来ともいえばわかりやすいでしょうか。雷系統が少なくなった今、活躍の可能性はわずかながら考えられると思っています。

 コントロールは全体的に難易度がとても高く、かつ時間との闘いも厳しいです。しかしそれはコントロールを使う側だけでなく使われる側にも言えることです。CLであたることはほとんどないでしょうが、頭の片隅にいれておいてもいいのではないかと思います。

⑯悪M3

画像25

【デッキコード】Fkk1Ff-2xxknu-kkVFf1

 CL愛知前最後の一週間で使用率が爆発的に上がったデッキです。無視できない位置にいると思ったので本番前日ではありますが紹介しようと思います。

 ガラルファイヤーVの登場で場に悪エネがたまるスピードが格段に速くなった結果、デッドムーンGX+が序盤にうちやすくなりました。すると、「デッドムーンGX+でvmaxやtagを倒す→トレーナーズロック下なので返しでM3が倒れない→ベンチのデデンネGXをグリードクラッシュで倒す」というルートで勝ちきることが現実的となってしまいました。

 デッドムーンGX+は基本的に3ターン目にはほとんど打てるようになったのですが、それはすなわち2ターン目にどうしても無防備になるということであり、既存の構築だとそこが難点でした。しかし先日、しんおーちゃんねる様が公表したガラルマタドガスギミックを採用することで、そのターンを安全にやりすごせるようになったと感じました。

 悪M3はコンセプトが非常にわかりやすくかつ強力ですが、知名度はあまり高くなっていません。明日の本番で思いがけない結果をもたらしてくれるかもしれないと思いつつ、私のこのデッキへの理解度も低いためここらで筆をおきたいと思います。

結び

 ここまでこんな長文を読んでいただき本当にありがとうございました。ここまでご紹介したとおり、現環境は一強にあたるデッキが存在しない多種多様な環境であり、非常に素晴らしいことだと思います。CL愛知の配信がとても楽しみです。

 もしも私が参加していたなら...なんて話をするのは野暮ですので差し控えようと思います。僭越ながら、優勝予想はドラパルトvmaxにさせていただこうと思います。みなさまもぜひCL愛知の配信を見る前に優勝予想をしてみてください。


実際の環境および自身の環境考察の採点

 現段階では全てのデッキ分布が公表されたわけではないので、断片的な情報になってしまうのですが、配信中の公式の方の言及によるとCL愛知のメタゲームは以下のようになっていたそうです。

予選での使用率
1位 三神ザシアン
2位 炎系統(炎M3・ビクティニvmax)
3位 れんげきウーラオスvmax
4位 ムゲンダイナvmax
5位 悪M3
決勝トーナメント(ベスト16)
三神ザシアン 3
炎M3 3
れんげきウーラオスvmax 3
ビクティニvmax 2
マルヤクデvmax 2
ムゲンダイナvmax 1
ズガドーン 1
インテレオンvmax 1
優勝 炎M3
準優勝 インテレオンvmax
ベスト4 ビクティニvmax
                 炎M3

 これをふまえて、自身の環境予想の点数をつけると、

55点

となりました。以下採点理由です。

◎ムゲンダイナの評価が合っていた
 逆風が多いとはいえ、やはりムゲンダイナのパワーは非常に強力でした。

◎マルヤクデの評価が合っていた
 形に差こそあったものの、マルヤクデのポテンシャルを信じることができたのはよかったかなと思います。

◎悪M3に気づくことができた
 大会直前とはいえ、このデッキの存在に気づけたのはよかったです。当日は大量発生していたようですね。

×××炎M3の評価が低かった
 
溶接工への依存度が高いうえ対策もわかりやすいのであまり輝けないかなと思っていたのですが、蓋をあけると優勝とベスト4に残るという大躍進でした。特に優勝デッキは隠密フードやマグノリア博士など、上にあげた問題をことごとく解消している非常に完成度の高いデッキでした。このデッキの評価を見誤ったのが今回最大の失敗だったと思います。

×SSUの評価が高すぎた
 全然いませんでしたね。個人的には評価が高かったのですが、連戦に不向きな性質や環境の向かい風が多かったのが課題だったのでしょうか。このデッキを過大評価しすぎたのも反省点です。

×ドラパルトの評価が高すぎた
 
新弾でおいかぜをうけたのでイケるかなと思ったのですが、ベスト16には一人もいませんでしたね。上述したムゲンダイナの流行がネックだったのだと思います。堂々と優勝予想に掲げていたのが恥ずかしいです。

 こうみるとまだまだですね...精進します。

 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?