SalesforceによるSlack買収に思う
はじめに
SalesforceがSlackを買収した。2.9兆円規模だ。
私はITを活用して物事を変えるのが好きだ。そしてそれが私のライフワーク。簡単ではあるが、思ったことを書く。
あなたの仕事はほとんどが無駄な仕事
あなたが日々Microsoft Officeでやっている事。
それ全部意味ないからw
Microsoft Officeは1人ができる事を広げたと思う。しかし全体の生産性は向上しているのだろうか?
リンダ・グラットンのワーク・シフトを読んだことがある人は多いだろう。
昔は手紙でやり取りをしていた。朝きた手紙を開封し、返信の内容を考える、同僚とランチをして、タイピストや秘書に返信内容を伝える。出来上がってきた手紙を送付する。パブで同僚と一杯引っ掛けて情報交換し、夕方には帰宅。自宅で家族と夕飯を作り、語り、就寝する。
1人1台パソコンを持つ以前はこんな感じだったのだ。要するに分業制。1人でできる仕事は少なかった。私は1998年4月に社会人になった。IT関連の会社だったので自社は1人1台のパソコンだった。しかし顧客は違った。その時の仕事の仕方はリンダ・グラットンの時代の仕事のスタイルが残っていた。
今のあなたはどうだろう?
例えば営業の仕事はこんな感じだろう
朝Outlookを開いて「パソコンで返さなければいけないレベルの」メールの返信をはじめる。調べて返信するものもある。PPTで提案書を作成して、上司に送付してOKをもらう。顧客のデータや自社の売上データをExcelでやり取りする。それをまたPPTにまとめる。PPT資料のバージョンは二桁を越える。Wordを使うのは詫び状作成くらいだ。昼食時も特急メールには返信する。夜もiPhoneで1時間ごとに会社メールを開いては、簡単な内容であれば返信もする。そして次の朝を迎えて「パソコンで返さなければいけないレベルのメール」の返信をする。
職種が違っても、会社が違ってもMicrosoft Officeで作られたデータはやり取りが可能だ。一見、生産性が高いように感じる。この世界が標準になってから20年が経つ。果たしてこれが生産性の高い仕事のやり方なのだろうか?
仕事って「決める」ことだと思う
例えば先程の営業の例でいうと、お客様に何を提案するか「決める」。お客様もその営業マンから買うかどうかを「決める」。Microsoft Officeを使った仕事はその「決める」という行為の「前戯」が増えただけのように感じている。
手紙でやり取りしていた時代は、本当に必要な事だけに論点を絞れていたのではないだろうか? 何度も手紙をやり取りする事が無いように、即決していたのではないだろうか? 会っている時間を大切にして本当に大事なことを話していたのではないだろうか? 関係者とも会話で説得していたのではないだろうか?
私はいま自分で会社を持っている。そしてこれから従業員を雇う事になるだろう。私の仕事のデザインはシンプル。Microsoft Officeを使う従業員をゼロにする。あのアプリケーション群があるから、人は余計なことを考える。仕事を作ってしまう。意味のないメールを量産する。他人の仕事も増える。
Microsoft Officeを使った「クソ仕事」をする人は世の中にいくらでもいる。自分はもっと付加価値の高い仕事を提供していきたい。
対面→電話→メール
現役時代、これが私の仕事のルールだった。自分がチームを任された時もこれを徹底した。何でも良いから話そう。メールを最終手段に置くことで「仕事ってなんだろう?」を変え続けてきた。
しかしそれは部署内のこと。所詮数十人の世界。大したことを決めていないからだ。大きな組織になってくるとこんなやり方は通用しない。
創る→再利用する→より良くする→再利用する
会社が100人を越えてくると、このサイクルが必要になってくる。より再利用可能にする組織デザインをする必要がある。
そもそも会社なんて「売る」と「作る」だけあれば良い。あとは贅肉だ。
その「売る」を徹底的に再利用可能なものにしたのがSalesforceの世界。そして売るだけでなく、作るも再利用可能なものにしたのがSlack。そしてそれらが社内を飛び越えて、社外ともつながる世界を演出する。
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依然、Microsoft Officeで生産したオナニー・ドキュメントは残り続けるだろう。でもそれに使う時間は減っていく。そうあるべきだ。Salesforceに向き合うときには顧客に。そしてSlackを使うときも「誰か」に「何か」に向き合っている。その時間を最大化する仕事のやり方に変えたほうが良い。
あなたがMicrosoft Officeで作ったソレは再利用されていますか?
あなたの仕事はなんですか?
ITって所詮ツールなんで
そして私の下記動画はYouTubeに公開後40万回ほど再生されている。
この動画を簡単に要約すると…
世界の自動車市場で勝っているのは日本の会社だ。一方、世界のIT市場で勝つのは外国の会社。日本のIT業界はそれら外国製を「設定して使う」のを手伝うのが仕事になる。それは立派な仕事だが、労働力(=時間)の対価としての報酬。つまりボロ儲けできる仕事ではない。全ての事業はITを活用する。日本の強いドメインでITを使ってビジネスをする人材になろうという事だ。
これからも仕事を考えていきたいね。
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