「観心本尊抄」第29章 2024年度「青年部教学試験1級」研鑽のポイントメモ

①地涌の菩薩が出現する時を明かす


ここでは、地涌の菩薩が正法・像法・ではなく末法に出現することが明かされている。

法師品に云わく「いわんや滅度して後をや」。
㉒寿量品に云わく「今留めてここに在く」。
㉓分別功徳品に云わく「悪世末法の時」。
㉔薬王品に云わく「後の五百歳、閻浮提に広宣流布せん」。
㉕涅槃経に云わく「譬えば、七子あり、父母平等ならざるにあらざれども、しかも病者において心則ちひとえに重きがごとし」等云々。

㉖「今留めてここに在く」(寿量品16)→第27章を参照。

釈尊の本意
最も病の重い末法の衆生を救うこと



②正法・像法時代の教・機根・時について検証

★語句の意味
「逆縁の功徳」…

注目する御文
▼㉗ただ理具のみを論じて、事行の南無妙法蓮華経の五字ならびに本門の本尊、いまだ広くこれを行わず。
→南岳・天台の実践を文底の立場から判じた文
逆縁を狙いとし、南岳・天台は迹門を表とし本門を裏として、一念三千を説いたが、文底独一本門は、独一であり相対できないし、表裏がなかった。
結局、末法に入って御本仏日蓮大聖人が出現し、生命をかけて具体的実践を通じて文底独一本門・自行の一念三千である南無妙法蓮華経を弘通することに相対して「未だ曽て之を行ぜず」であった。

▼㉘円機有って円時無きが故なり。
→円教の機根があったとしても時が合致していなかったため。




③四菩薩の振る舞い

▼㉙今、末法の初め、小をもって大を打ち、権をもって実を破し、東西共にこれを失い、天地顚倒せり。迹化の四依は隠れて現前せず。諸天その国を棄ててこれを守護せず。この時、地涌の菩薩始めて世に出現し、ただ妙法蓮華経の五字のみをもって幼稚に服せしむ



▼㉚この四菩薩、折伏を現ずる時は賢王と成って愚王を誡責し、摂受を行ずる時は僧と成って正法を弘持す。参照   参照2

★語句の意味
「謗に因って悪に堕つれば、必ず因って益を得」…逆縁を説く


♦池田先生の講義からをしっかりと学びましょう。(特に前半)

※翼を広げての通解をよく読み、理解しましょう。あとは、問題集(2024.8.1以降)で網羅します。