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【謎の体験】城の夢

今から十数年ほど前になるが、こんな夢を見た。

おそらく、戦国時代。ぼんやりした映像。十歳(になる前?)くらいの少年と少女が手を繋いでこちらを見ている。二人は双子の兄妹、もしくは姉弟である。どこかの武家の子らだろう。

双子は私に思い出話をし始めた。彼らはこの年齢のころ、戦でどこかの城に籠城したそうだ。その際とてもひもじい思いをしたらしい。

「食べ物のありがたさ こもってわかった はなだの城」

現代語で彼らはこう言って消えていった。

すると場面が急に変わった。こんもりした小山が見える。階段があり、上から数人の甲冑をまとった青年たちが降りてくる。上で戦の準備をしていたようだ。下には可愛らしい若い女性が彼らを待ち受けていた。青年たちの一人がそれに気づいて厳しい顔になる。

青年が怒った声で「ここはおまえの来るところじゃない、帰れ!」と言い放った。

「あら?私だって戦の役に立つこともあるわ!知ってるでしょう、私だって城にこもったときには色々手伝ったことがあるんだもの」女性は勝気な笑顔を見せた。

「ハァ・・・(女には危険だから来るなと言ってるのに・・・)」青年は目をそらして、呆れたようにため息をついた。

(あ!・・・この二人、さっき見た双子の子供たちだ!二人とも立派に成長したんだ。)そう思った私の目の前に文字が現れた。

『布都』と『布留』

『ふつ』と『ふる』と読むらしい。双子の名前のようだ。幼名だろうか?たぶん男の子が布都で、女の子が布留。戦国時代よりもずいぶん古風な響きのように感じた。

そんな夢を見た私は、それからかれこれ十年。時折思い出しては、布都と布留の言っていた『はなだの城』というのを探した。探すと言ってもネットで検索する程度だったが、ごくたまに遠出をするときには新幹線の車窓から霊視で方角だけでも見つけられないかと、なけなしの霊感をフルに使ってもみた。

「はなだとは、城主の苗字だろうか?それとも地名か?山の名か?」あれこれ考え東西南北日本地図とにらめっこしてもわからなかった。似たような名の城があっても、霊感がピンとこない。

結局十年経っても『はなだの城』を見つけることはできず、すっかり諦めてしまった。

私の夢はこんなのも多い。意味があるのかないのかわからない謎の夢はこれに限らない。

他にもこんな夢を見た。夜勤の休憩時間に仮眠をとっていたところ、夢の中でぼんやりした映像が見えてきた。美しい砂浜に、坊主頭の屈強な男が笑顔で立っている。日に焼けた赤茶けた肌。左頬に刀傷のような傷跡がある。どこかの水軍の男だと思った。なんだろう?知ってる人のような懐かしい感じもする。いつの時代なのか、よくわからなかった。

そして場面が変わって、今度はゴツゴツした岩場の海岸に、二、三十人の大人たちが立っている。紋付を着た高齢の婦人もいる。みんな着物姿で(正装だろうか?)、江戸時代の人のように見えた。走馬灯のように彼らの姿がぐるっと見えたところで、目の前に文字が現れた。

『松浦』

『梶谷城』

と書かれてあった。『松浦』というと、松浦党という人々がいるというのは以前どこかで聞いたことがある。しかし『梶谷城』というのは聞き覚えのない城の名だ。

不思議な夢を見たらすぐに起きてメモを取る習慣をつけている私は、仮眠中の眠い身体を無理矢理起こしてスマホでこれらの名前を検索した。検索すると履歴が残るのでこれがメモがわりにもなる。

梶谷城というのはすぐ見つかった。長崎にあるらしい。関西にいるとそっちのことはわからないが、九州では有名な城なのだろうか?

梶谷城は水軍・松浦党の本拠地のような場所らしい。すぐ見つかってよかった。『はなだの城』のように、十年探しても見つからなかったら、眠いのに起きて夢の内容をメモする習慣をやめたくなるところだ。

しかし、まぁ・・・・

それにしても・・・・まぁ、なんでこんな夢ばーーーーっかり、見るんだろうなぁ・・・・・😇⁉️

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