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好感度以外の全てを兼ね備える男、東野幸治

皆さんは東野幸治さんの名前を聞いてどのようなイメージを思い浮かべますか?

アンケートを取れば「おもしろい」が1番に来るとは思うのですが、2番手3番手は、おそらくゴシップ好き、ゲスい、サイコパス、チリチリなどなどマイナスイメージの回答が並ぶのではないかと。これはあくまで個人的な意見ですが、かなりあたってると思います。

というのも、僕はこの1年間、東野幸治さんがMCを務める番組でVTRを作ってきました!VTRの尺を伸ばすため、もしくは、すがるく笑いをとるため若い女子達に東野さんのイメージを聞きました。そうすると…

目が死んでる、チリチリ、サイコパス、人の心を失ったサイボーグなどなどパワーワードが連発します。そんなイメージもあってか東野さんはCMが一本もありません。テレビのレビュラー番組は10本以上あるのにです。

これが、何を表しているかというと、東野さんが超のつく実力者だということ。僕は昨年、TBSの番組で初めてご一緒したのですが驚愕しました。

VTRを見る番組でトークなどほとんど使わない番組とわかっていながら、2名のゲストに根掘り葉掘りプライベートから仕事のことを50分以上聴き続けます。絶対に使わないのに。しかもその50分間が超絶面白い。youtubeチャンネルでも開設して流してれば、中々の再生回数行ったんじゃないかってくらいのクオリティです。

そしてその超絶トークを終え、本題のVTRを見てのワイプリアクション。

ここでもその実力は遺憾無く発揮されます。普通、ワイプといえば、茶の間の人が思いそうなことを大きくリアクションしたり、VTRの中の人に突っ込んだりという作業です。本音が売りのタレントさんは、面白くないところで笑わなかったり、美味しくなさそうな食べものが出てきたら、自分の知ってるもっと美味しいものを引き合いに出して、文句を行ったりして、私は嘘をついていません、という視聴者に対して誠意を持ったリアクションをします。

それが昨今のトレンドのような気もするのですが、東野さんは違います。

とにかく喋りまくります。面白くなかったら笑わないのではなく、自分の話術で面白くないことを笑いにします。飯ものに関しては、一切、否定はせず、とりあえずうまそうといってくれます。嘘をついているのかと思う人もいるかもしれませんが、嘘ではなく取材に協力してくれた人を傷つけないための対応だと僕は思ってます。これの何が素晴らしいかというと、東野リアクションありのVTRと東野リアクションなしのVTR ではおもしろさが1.5倍くらい違います。僕の妻はディレクターなので、時々、スタジオ収録前にVTRを見せて感想をもらったりするのですが、もれなく東野リアクション入りのOA完パケを見たがります。このワイプがあった方が数段面白いからです。ディレクターになってから5年目になりますが、こんな経験は初めてでした。誰々さんが笑ってくれてて嬉しいとか、VTR褒めてもらえたなどそういった種類の感動は味わったことがあるのですが、それとは全く別物です。東野さんのリアクションが入って一つの作品が出来上がるような感覚、こんな体験初めてでした。

とあるラジオで東野さんがMCをする時はさんまさんのマインドをモノマネをするとおっしゃっていて、それがすごい腑に落ちました。

その番組は残念ながらこの3月で終わってしまいましたが、いつかまた、東野さんにVTRを見て頂く番組を絶対にやります。それがテレビになるのかネットになるのか、あとオファーを受けてくださるかも分かりませんが!


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