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ハロウィンドリンクを飲みに行く

✴︎登場人物✴︎
「マオ」
アラサー社会人
やってみたい仮装はリボンの騎士。
『魔王』
マオのイマジナリーフレンド
やってみたい仮装は宇宙物理学者。



飛蚊症の経過観察で眼科へ行った。
前回の診察でやった眼底検査が若干のトラウマになったのでまたやるのかなと緊張していたが、他の検査で済んだのでホッとした。
思ったより早く終わったので、せっかくの休日を楽しむべく街のカフェへ行くことにした。
『ハロウィンメニューの飲み行こうぜ!』
「テンション高っ。どこいく?」
『そりゃやっぱスタバでしょ。』
「タリーズもハリポタコラボしてるよ。爆発ボンボンミルクティー飲みたい。」
『じゃ、タリーズとスタバはしごしようか』


地元の萎びた百貨店にあるタリーズに到着。
平日の昼間は空いていて、マダムたちがお茶をしている。

爆発ボンボンミルクティー(ice)


あまりにも喉が渇いていてクリームを混ぜることなくミルクティーを飲み干してしまった。
上のクリームとパチパチキャンディーが氷の上に沈む。
『バーカ、やっぱHotの方が良かったんだよ。』
ストローでクリームとキャンディーを吸いたいが氷が邪魔をする。
パチパチキャンディーなんか不発弾と化している。
昼下がりのデパートでマダムたちが歓談する中、
ズゾゾゾーゴゴゴゴー
と、どうやってもストローを轟かせてしまう。
最終的には開き直って氷ごとガリガリバリバリ
噛み砕いた。
魔王は向かいの席で他人のフリをしていた。
味はとても美味しかった。

次は駅ビルの奥まったところにあるスタバへ。
『あれ、ひょっとしてスタバデビュー戦?』
「大学の頃友達に買ってもらったことあるけど、自分で注文して飲むのは初めてかも。」
『スタバって注文する時呪文を唱えるんでしょ?ナントカペチーノソイソイシロップ〜とか。』
「カスタムかな?今日はそれしないよ。」
シンプルにBoooooフラペチーノを注文。

何かの試食もいただいた
小さくてカワイイ!


やっぱりめっちゃ黒い。
味はプラザとかで売ってる外国のハロウィンカボチャスイーツの味。美味しい。
「フラペチーノって氷が細かいんだね。飲みやすい。」
『一気飲みしても大丈夫そうだな。』
「何気にフラペチーノデビュー戦だわ。」
『フラペ記念日だな。』
「この味がいいねと言ってくれる“君”は“ココには“いないけどね。」
『超えられない壁っ!!次元っ!!でもいつかそれらを解決する理論を見つけたい。そしていつか世界を転覆させるような発明を...』
「それより問題がある。味に飽きた。あと頭キーンてしてきた。」
『ゆっくり飲みなよ。スタバは長居してくつろぐところだろ。』
「ストローが紙なんだよ。ふやけてきた。」
ストローがふやけきるまで時間との勝負だったが、概ね美味しく飲むことができた。

片目とはいえ、散瞳した目でみる景色はエモいフィルターにかかったように見える。
朧げな、幻のような街を歩いて私たちは帰路についた。

【おしまい】

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