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カリオカの二人を聴く

今日はBLUE NOTE TOKYOで、ジョイス・モレーノとイヴァン・リンスを聴いてきた。生でジョイスを聴くのは二回め、イヴァン・リンスは念願かなって初めてだったけど、予想していた何倍もよかったです。

まずはイヴァン・リンスがギターのレオナルド・ アムエドとともに登場。僕がこの数ヶ月ヘビーローテーションで再生している『Somos Todos Iguais Está Noite (今宵踊ろう)』から始まり、その時点で僕はかなり感動。
その後も名曲の数々が演奏されたけれど、何といっても『Dinorah, Dinorah』が最高だった。YouTubeのライブ映像を見て、いつかやってみたかった「アー、ヂノラーヂノラー」という合いの手(?)がついにやれました!

▲この一、二ヶ月、毎日のように再生しているので、この二曲はかなり口ずさめるようになった。

ステージ半ば、イヴァン・リンスがステージにジョイスを呼んで二人でのデュエットを二曲。僕が聴いたのは今回の来日公演の初めてのステージで、そのためかイヴァンがキーを誤って弾き始めるなどのハプニングがあったりして、でもそのおかげで会場はますます親密な雰囲気に。

後半、ジョイスのステージはドラムスとピアノとベースを加えたカルテット。代表作の『Feminina』やジョビンの『O Morro Não Tem Vez』を、年齢を重ねても技術的な衰えを感じさせないエネルギッシュなプレイで。すばらしい。

▲ドラムスのトゥチ・モレーノはジョイスの旦那さん。ピアノのエリオ・アルヴェスは熱くも綿密なソロを聴かせてくれる。

最後は二人で、ジョビンがリオのガリオン国際空港——今ではアントニオ・カルロス・ジョビン空港という名前になっている——を思い描いて作った『Samba do Avião (ジェット機のサンバ)』。

そしてなんと、アンコールにはボサノヴァ音楽第一号とされるやはりジョビン作曲の『Chega de Saudade (想いあふれて)』(ヴィニシウス・ヂ・モライス作詞)をやってくれました! 「みんなも一緒に歌って!」ということで、僕も一緒に歌いました。贅沢すぎです。

▲これはジョビン本人による「想いあふれて」。出だしのカウントをポルトガル語ではなく思わず英語で始めちゃって、やり直しているのが可愛らしい。失敗をも楽しめるようなブラジル気質がうらやましい!

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ライブ聴き終わって興奮冷めやらない僕は誰かにこの感動を伝えたくて、家への帰り道、電車を途中下車して珍しくひとりで地元のバーへ。音楽好きのマスターに今日はこういうライブを見てきて云々でした、と報告。

空模様は少し悪かったけど(晴れてたら浴衣で行ったのに)最高の一日でした。たまにはこういう日がなくっちゃあね。

▲マスターの最近のお気に入りを紹介してもらった。80才を過ぎてもなお現役のウェイン・ショーター。かっけー。

- text by ryotaro -

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