見出し画像

多重露出撮影について ③

海や山の風景は長時間眺めていても飽きる事がありません。しかし写真に残すと現実感との差が大きく幻滅します。

動画や現実風景には光の輝きや風などの視覚的な動きが有りますが写真は止まった状態で変化がなく飽きが来ます。

こんな時に多重露出を試みる事も一考では?

桜や紅葉に空の雲を少しボケさせて、重ね合わせると靄や霧がかかった状態になり深山の雰囲気を作ることが出来ます。

雰囲気や風情などは絵画が得意とする分野ですが、写真で表現できると楽しさが倍増されます。

曖昧な日本画の持つ特徴を写真で具体的に表現する事も多重露出の面白さです。

一枚の写真は真実ですが、真実の写真が2枚合わさればフィクションに変わります。

多重露出撮影は証拠写真としては成り立ちませんのでご注意してください。

それでは多重露出撮影の合成モードについて説明します。

合成の仕方で5種あります。(この部分はニコンのZ6取扱説明書を少し抜粋しています)

①加算:全ての露光結果をそのまま重ね合わせます。単に画像を重なると光も加算され仕上がりが明るくなります。3回以上多重露出する時は要注意。

②加算平均:重ね合わせた画像の露出が適正になるように、露光回数に合わせて自動的にゲイン(出力)を補正します。私はこのモードを一番多様します。

③比較明合成:撮影した各画像を比較し、最も明るい部分を選択して合成します。天体を撮る方がよく使用されます。

④比較暗合成:撮影した各画像を比較し、最も暗い部分を選択して合成します。

⑤画像合成:撮影済みのRAW画像をカメラ内で合成します。撮影済みの画像を簡単に重ねることが出来て、思いがけなくイラスト的な派手な仕上がりになる時があります。                        (ニコンでは画像合成は別モードで表示されています)

ニコン商品での多重露出設定はインターネットのニコン商品のオンラインマニュアルで検索すれば便利です。

次回からは多重露出の各合成モードの使い方の詳細になります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?