思い出はいつもキレイだけどそれだけじゃお腹が空くの

 キングオブコントの感想を書いた勢いで今更ながらM-1グランプリ2019のネタ順の妙を書いていきたいと思います。私が読んだ記事に基づいてますが参考文献を覚えていないことも多いので話半分で読んでもらえると嬉しいです。

M-1グランプリ2019

 M-1グランプリ2019はプロアマ問わない芸歴15年以内の漫才師が5040組エントリー。2019年8月1日から予選を開始し、12月22日の決勝の舞台にはインディアンス、ミルクボーイ、オズワルド、見取り図、かまいたち、ぺこぱ、からし蓮根、ニューヨーク、すゑひろがりずの9組が勝ち上がった。9組中7組が初出場というフレッシュな顔ぶれ。決勝を戦うのはここに敗者復活の1組を加えた10組。
 前回までの流れを見れば、かまいたちが優勝候補。敗者復活で3年連続準優勝の和牛があがってくれば面白くなる。という前提。
 そして問題のネタ順は「笑神籤」と呼ばれるクジでその都度、決まる。

「最悪や!」

 トップバッターというのはなんでもそうだがプレッシャーだ。M-1グランプリも例外ではなく、過去トップバッターで出てきて優勝したのは第一回の中川家だけ。
 M-1グランプリは日本一の漫才師を決めると銘打っているが、様々な芸人日本一を選ぶコンテストが乱立している現在、その中で一番影響力をもっていると思う。
R-1の優勝者とM-1の優勝者ではやはり何か格差が生まれてしまっている。
 やはりコンテストの影響力だけを見ればM-1は日本一のお笑い芸人を選ぶ大会といっても良いのではないのだろうか。
 その空気感はやはり独特。
 始まる前に審査員のコメントが軽く場を温めるものの、やはり始まる前の空気感はピリついている。
 そんな中、トップバッターとして笑神籤に選ばれたのはニューヨーク。M-1初出場ではあるが、関西では知られた存在。結成9年目(当時)なこともあり、過去のトップバッターを担った出場者に比べても無難にこなしたように見え、会場の空気もまずまず緩んだように思えた。
 しかしネタ後、審査委員の松本人志がコメントを求められた際「笑いながらつっこむのが好きじゃない」と否定的なコメントを出した。今現在ではお笑いの神とも崇められうる松本人志。その影響力は大きく、もはや優勝はないとも言われたも同じだった。実際、緩みかけた会場の空気が一瞬ピリつくのが分かった。
 その時、その空気を感じたニューヨークのツッコミ、屋敷が叫んだ。
 「最悪だ!」
 どっと沸く会場。そのまましょげて引っ込んでしまわず「ちょっと待ってくださいよー」と中途半端な絡みをするでもなく、一言だけ叫ぶ。識者いわく、タイミング、言い方、声量、すべて完璧だったという。
 緊張と緩和。お笑いの空気が完璧に出来上がった。

途中で一度M-1グランプリ2019は終わった

 そしてその最高の空気の中、出番になったのが優勝候補かまいたち。案の定どかんどかんウケまくった。助けられたと言ってもいいかもしれない。これで今年M-1終わったんじゃないかと思えるほどだった。
 そんな空気を残して、次に笑神籤に選ばれたのは敗者復活枠。誰がきてもいい空気の中出来ると思われた。
 勝ち上がったのは3年連続準優勝の和牛。元々の人気も手伝い、発表された時は大盛り上がりになった。
 舞台に立った和牛はほぼコントパートで構成された漫才を披露。ウケ方も申し分なく最終決戦には進むだろうという空気だった。
 二組続けて優勝候補の完璧な漫才。これで盛り上がりきってしまった。あとは残りカスになりかねない。助走がないのはキツいが勢いがつきすぎてるのもキツい。ハードルがあがりきってしまった。
 「次は来るな」と多くの芸人が願う中、一組「俺たちに来い」と願うコンビがいた。

最高の味変

 すゑひろがりずだ。和装に身を包み、扇子と鼓を持っている。ひと目で異色と分かる。どう考えても正統派漫才師ではない。失礼だが優勝はなさそうだ。それどころか第二回のテツandトモのように出ただけで批判される恐れすらある。
 だが浮足だった会場の空気を変えるにはそれが良かった。そこまで振り切らなければ変えられないほど空気は出来上がりすぎていた。ここで普通のネタをやったのではただ加速した空気を減速させるにすぎない。
 すゑひろがりずは空気を戻すというより、空気を変えた。メインばかりでは飽きがくるそのちょうど良いタイミングで、イロモノが出てきたのだ。
 事実、審査員の上沼恵美子は「完成されすぎてM-1の漫才じゃない」と評している。すゑひろがりずはM-1の最高のブリッジとなった。
 そしてM-1グランプリ2019は再開する。

笑いでうねる会場

 M-1第二部のトップバッターはからし蓮根。改めて漫才の大会ですよという空気を作る。続く2年連続出場の見取り図が空気をさらに暖めた。きちんと整備された滑走路のような空気の中、現れた新星。
 ミルクボーイ。完全に笑う空気の出来上がった会場で、構造のわかりやすいしゃべくり漫才。笑い声でうねる会場。事前にナイツ塙の著書を読んでいて、「会場がうねる」という表現を使っていたが、正にこれかと実感した。
 もちろん出来上がった漫才ではあったがM-1史上最高得点を叩き出した所以は、この奇跡のような流れを作った前6組の力もあったと思う。

余韻の中のドラマ

 ミルクボーイが史上最高点を叩き出したあと、最終決戦はミルクボーイ、かまいたち、和牛の3組で決まりかなという空気になったが、3年連続準優勝、悲願の優勝を狙う和牛の中ではインディアンスが流れにのると危険と見ていたようだ。
 ミルクボーイのうねりに怖気付く事なく、オズワルドが6位につけ、そしてインディアンスが続く。インディアンス田淵は後日、お笑い向上委員会で「一瞬、ネタが飛んでいた」と発言するなど流れをつかみきれないでいた。
 それを見届けた和牛の二人は最終決戦用のネタ合わせをしに裏に消えた。和牛が最後まで見ていたら結果が変わったわけでもないだろうが、待機場所に戻ってきた二人はなんと思ったのだろうか。
 最後に登場したのは、のちにつっこまない漫才、時代に合った肯定する漫才師としてブレイクしたぺこぱ。終盤にきてほぼ余韻のような空気の中、トリッキーにふったキャラ漫才がウケ、和牛を2点差で上回り最終決戦進出を決めた。和牛は今年のM-1の出場を辞退すると発表している。

 最終決戦はミルクボーイがM-1史上最高得点の勢いのまま突っ走り優勝。松本人志が「過去最高」と評したM-1。これだけ出場者が売れた大会も珍しい。例年、優勝者ともう一組くらいしか売れない傾向がある。
 すゑひろがりずなんか絶対酷いことになると思っていたが、こんなにM-1でいい仕事をして、のちに売れるとは全く思わなかった。今年はどうなるのか、2019が普通だと思ってちゃだめだ。ハードルを下げるように努力しよう。

つづいて水曜レギュラーでーす。


僕の考えた最強のいいとも水曜レギュラー2020


・爆笑問題太田
・かまいたち
・SexyZone中島
・みちょぱ
・カズレーザー
・三時のヒロイン福田

 強い。強すぎたかもしれません。まぁ週の真ん中水曜日でみなさんお疲れだろうと思われますので、強めで。
 太田の暴走を止めるためにカズレーザーと濱家を配置しました。それだけでだいぶ強くなったのでみちょぱをいれたら特番できましたが、まだ定員に達しなかったのでアイドルいれて三時のヒロイン福田も入れてみました。
 あー、三時のヒロイン全員でもいいのかなー。全員の方が福田が動きやすい気がする。まぁでもこれで。

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