あり方とやり方

可愛くなりたいから美容院に行く

文章を書くというのは少し照れ臭くて後回しにしがちなのですが、習慣にするために日常感じている些細なことも書こうかな?
セミナーから得たことをまとめようと思うとハードルが高かったです。

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最近、いろいろな方から褒められるようになった髪型ですが、贔屓の美容室でおまかせでcutしていただいてます。
「出来るデザイナーっぽい感じにしてください!」
色々な美容室に通いましたが、こんな雑なオーダーで素敵な髪型にしてくれる関係になったのはこの美容師さんだけです。1年かかりましたけどね。
今回は今でこそ信頼している「あり方があるから、やり方が分かる」が口癖の美容師さんから、クリエイティブとは?と考えさせられたお話です。

まず今の美容室に通いだした時のストレスは、下記の3点でした。

・思っている髪型にならない。
・よくわかない持論を聞かされる。
・やたらヘアケア商品を売りつけようとしてくる。

本当に、求めている髪型にならなかったのです。
美容師さんに文句をいうことは過去になかったのですが、あまりにならないので、ちょっと違うくないですか?いや、いいんですけど…違うくないですか?って本人に伝えたぐらい、思ったものと違う髪型になりました。

そしてよくわからない自身の旅行の話とか、経営者として部下の話を聞かせてくれるのですが(これは私が自営業だからです。)、本当にそんな喋る!!?ってぐらい、尊敬している経営者の先輩のお話とか聞かせてくれます。

思った髪型にならないストレスはあるし、経営者のお話は興味あるけどよくわからない話が大半だったので辞めようと思ったのですが、田舎で選択肢もそんなになかったのでダラダラと通っていました。

正確には、絶対予約を取らせるシステムのせいで、通わされているに近かったです。私の家族は横着なので、今はこの通わされるシステムに助けられています。笑


そんな感じで、ダラダラと通っている間に、私に変化が訪れました。

・自分では気に入らないけど、やたら褒められる。
・経営者としてどうありたいのかを考えるきっかけを得る。
・サービス業の限界について

本当に、人生でこれでもか!!!?ってぐらい、髪型を褒められました。
髪型を変えると1日3回とか、とりあえず会う人会う人褒めてくれます。**
「ロング→ショート→もみあげが刈り上げられる」**
この流れが新鮮で、触れないわけにはいかなかっただけかもしれませんが、とりあえず褒められました。美人は歩いたら褒めてもらえると思うんですが、普通の人間には衝撃的な回数です。ショップ店員もたまに褒めてくれます。

それを機に、あの美容師は指示通りに「切れない」のではなくて、「切らない」のではないか?ということ。これは今聞いてもとぼけて教えてくれないのですが、過去に思い通りに切ってもらってもしっくり来なかった髪型と違い、周りからリアクションがくる髪型は自分の変化を感じやすく承認欲求が満たされます。

目先の客の評価ではなく「あの店でカットしてもらったら、みんなに褒めてもらえる店。」として、客に認知されているのではないか?この美容師は周りの評価がもたらす、顧客の心理の変化を理解しているのです。

なんのために髪型を変えたいのか?
近年、デザイナーがUXデザインがどうだこうだと盛り上がっていることを、この美容師さんは自身の経験などから感じているのだと思います。

「あり方があるから、やり方が分かる」
これは美容師さんの口癖です。この美容師さんの判断基準はいつもどうありたいのか?

当たり前のことを、こんなシンプルな言葉で表現しています。お店に通う中でこの言葉は、このような形で実現されていると感じました。

・お客様がどうありたいのかを理解して、スタイルの提案をする。
・お店がどうありたいのかを考えて、サービス内容を決める。
・目指すお店の雰囲気があるから、社員教育がブレない。

美容師さんのお店から、有言実行されているのが伝わってきます。
仕事柄いろいろな経営者の方とお会いしますが、自分がどうありたいのか言葉にできる人は少ないものです。

私が昔から尊敬している職種の1つに、美容師さんがあります。

それは、接客とクリエイティブのバランスがとても良いということ。
完全なBtoCビジネスだからこそ、自分よがりになりがちなデザイナーには得難い目線を自然と持っているクリエイターだと感じているからです。

そして1年付き合っている中で、今の美容師さんの目指すあり方に信頼を寄せるようになり、「出来るデザイナーっぽい感じにしてください!」という雑なオーダーにたどり着くこととなりました。

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最後にまとめですがデザインは手段でしかないということを、カットは手段でしかないという美容師の仕事から、違う角度で改めて感じる出来事でした。

やたらヘアケア商品を売ろうとしてくるストレスは解決されていませんが、私も経営者になって、サービス業はもう人件費増やして店舗拡大しないと経営規模大きくできないから物販しなくちゃいけないんだろうなぁ。とか、色々分かることが増えたので、たまに買ってあげることでお店を応援しています。

ちょっと長くなりましたね。
ではでは、また今度!!

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