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モンスーンがやってきた。インドのメトロがまるで地獄の様に。(写真追加)

掻きたい事はあるのになんとなくnoteを紡ぎ出す事ができずに過ごしていたら、あっという間に6月末になってしまった笑


そんな間に私が住んでいる北インドも雨季・モンスーンに突入した。

ツライ。何もしていないのに、ジメジメジメジメ・・・ツラい。

一般的に北インドは、4月5月がいわゆる真夏で、日中は40℃を超えるが、乾燥しているので、気温の高さに反して意外にも過ごしやすい。

毎年、「今日は暑いな。。」と思うと、40℃超えているので、ここが暑いかどうかのバロメーターなのかもしれない笑

その灼熱の真夏が過ぎると、モンスーン、雨季がやって来る。

気温は真夏よりも約10℃程下がるので体感気温は下がるはずなのだが、湿度により不快指数はググっと上がる。

毎年言っているが、叶うものなら、この時期は北インドを抜け出したい。

そして今年もなぜか文句を言いながら家にとどまっている。成長が無い笑



私がモンスーンを嫌いな理由は以下である。

洗濯物が外に干せない
外に出るのが億劫(水たまりが多い、通れなくなる道路が多数、渋滞発生)
タクシーやオートが捕まらなくなる
オンラインのオーダーができなくなる/時間がかかる
食べ物、洋服、本などが悪くなる、かびが生える
キッチンやバスルームが何度掃除しても臭くなる
インスタントコーヒーなどの粉末は湿気を吸って使い物にならなくなる
停電が増える
(新規追加)メトロが地獄




新しい会社はオフィスへの出勤が原則義務なので、仕方なく出かけている。色々試した結果、交通費が安くつくため、基本的にメトロで出勤している。

私の家からのルートは、


↓(オートリキシャ)
メトロ①
↓(乗り換え一回)
メトロ②
↓(徒歩)
オフィス

と言った感じだ。

距離は車だったら20分のところを、メトロで行くと1時間~1時間半程度かかる。それは、メトロは直線距離ではない事、乗り継ぎがある事(永田町駅の乗り換え以上に長い)、それぞれの駅までの所要時間が必要な事などによる。

入社当初はそれほどつらくなかったのだが、最近になって妙にメトロが嫌で仕方なくなった。

なぜなのか考えてみたが、それは「元々嫌だと思っていたことが、このモンスーンの間に浮き彫りになった」だけであった笑

では、どんなところに地獄っぽさがあるのかを見ていきたい。



乗車前:セキュリテイ、改札のための長蛇の列が「ムリ」

インド(デリー)のメトロでは乗車前にセキュリティがある。

全員がバッグをスキャンに通し、乗客は男女別れて並び、一人づつこちらも身体検査を受ける。

と言っても、セキュリティ側も人数が多すぎてだるいのか、「このセキュリティに意味ある?」と言うくらい適当な時が結構ある。

安全の為には必要だと理解はしているが、このセキュリティの為に並ぶのが心底嫌で仕方がない。

正しく言うと、並ぶ時に起こる現象が嫌いなのだ。

セキュリティに並ぶ人が多過ぎて、最後尾は駅の外

バッグをスキャンするために並んでいると、当然の様に脇から横入りするヤツ

バッグを置くところは一列なのに、後ろには九尾の狐のしっぽのごとく、列が複数になって広がっている。スキャンできる個数・スピードの上限は決まっているので、当然ここで無言の戦いが繰り広げられる。

私がバッグを置こうとすると、すぐ後ろにいた若い女の子が、ポンっと自分のバックを私の前に投げて、当然の様に私より先にセキュリティに向かったり。これが地味に腹立つ。

インド人は距離感が近すぎる事で有名だが、後ろに並んでいる人が背中に手を当ててくるのがイラつく。男女かかわらずに知らない人に触られるのも嫌だし、そうやって押したって別に早く進むわけではない。

とある日の改札。人混みの向こうに改札がある。(降車用)
人が多すぎて、間違って通れない改札(乗車用)にも並ぶ人が続出

駅によっては、セキュリティを終えた乗客が、今度は改札を通りきれずに、あふれかえっている時があり、これもまたうんざりする。

インドの改札も今やPASMOの様な電子改札だが、改札の調子が悪いところにも、我先にと並ぶものだから、後から気づいた人は、これまた当然の様にすぐ隣の改札の一番前に当然の様な顔をして横入りする。

使えない改札は最初から使えないと分かる様にしておいて欲しい。

メトロ側が混雑時の乗客者数に対応できていないのが明らかである。



乗車時/降車時:「降りる人いま~す!」

インドでも「並んで順番を待つ」概念は以前よりは浸透しつつあるが、まだまだまだまだ・・・改善の余地はある。

メトロでも同様で、乗車/降車用に、ガイドラインが書いてあり、「ここに並ぶんですよ」「降りる人が先ですよ」と言う努力は垣間見られるのだが、そんな努力も、大人数の「並んで待つ」概念を持たない人々の前には空しく霧散する。

駅が近づくと、降りる乗客は段々とドアの前に集まり始め、降りないくせにドア付近にいると「ちょっとどいて」とどかされることもしばしばある。

そうして駅に到着し、ドアが開くと、メトロに乗ろうと駅で待っていた乗客は、降りる乗客がいる事には一切構わずに乗り込もうとする。

ドアに一番近くにいた乗客は、後ろからも降りたい乗客が背中をぐいぐい押してくるので、自分に向かってくる人の波をかき分けなければ降りられない。

一瞬でいいから、一人分でいいから、降りる側にも猶予をくれるともう少しスムーズに乗降車できるのになあ、と考えながら、私は毎日もみくちゃにされてメトロから転げる様に降りている。



乗車中:高齢者・女性・子持ちへの圧倒的な優先性

インドでも「女性専用車両」や「優先席」「女性専用席」が設けられていて、なるべく必要な人が座れる様に配慮がされている。

これらはあらかじめ決められている席や車両以外でも適用されていて、それはとても良い事なのだが、時々優先される側の圧倒的な強さを目の当たりにして、内心もやもやしたりしている。

優先される側の人達は、適当な場所を見つけて黙って立つと、先に座っていた乗客(若い男性が多い)は慌てて席を譲る。一方の譲られた側は「さも当然」と言う態度だ。

そして、「高齢者」「小さな子供連れの人」は優先されるのは分かるのだが「女性」は時と場合に寄るなあ、と考えてしまったりするのだ。

明らかに「え、あなた全然健康だし、具合も悪くないよね?」みたいな人も、「はいはい、どいてどいて」と言う感じで若い男性をどかしているのを見たりすると、なんとなく複雑な思いにかられる。

私も一日中外出をしていて、「今日はさすがに座らせて欲しいなあ」と思っていた時に、前に元気な子供連れがやっていて、「はいはい。私達小さな子供いるんだから!どいてどいて!」と言う態度で席を立たされたことがあり、なんとなく釈然としなかった。

子供達はぐずっていなかったし、私が立たなくても全員は座れたのに、彼女たちが全員隣同士になりたいから席を譲る事になったのだ。

弱者には配慮するべきだが、全然弱者ではない「弱者」がいるのも事実だ。



乗車中:メトロ内は飲食禁止「禁止」の意味ってなんだっけ?

デリーのメトロは原則飲食は禁止だ。

ペットボトルの水を一口飲んだり、チョコレートを口に入れたり、とか、そのレベルの事は許されているが、一応のルールは「禁止」、「やったらダメ」なのだ。

・・・が、そこはインド、メトロの運営が始まってしばらく経ち、慣れてきたのか、それとも誰も何も言わないと思っているのか、メトロの中で食べている人は結構いる。

ビスケットやチップスぐらいならかわいいものだが、メトロ駅構内でも多く売られているコーン(コーンに塩やマサラを混ぜたスナック、小さなカップに入って、スプーンで食べる)や、さらにはマックを食べている強者まで現れ、私は「『禁止』とは・・・?」と言葉の意味を辞書で調べたくなったものだった。

マックを食べていた女性は、席の真ん中に座り(両側の席にも乗客がいる、前にも私たちが立って乗っている)、片手にマックのハンバーガーをもう一方にケチャップを、膝の上にはポテトを出して、さらにイヤホンをして、口元にはマイクを近づけた状態で、食べながら話し、時々、ハンバーガーにケチャップを足し、ポテトをほうばり、再びおしゃべりに夢中であった。

おや・・・?ここ・・・・彼女の部屋でした?

18時過ぎのお腹が空く時間に、メトロ内でマックのニオイを充満させながら、おしゃべりに夢中の彼女はお世辞にも(行動が)美しくはなかった。

他人の目を気にしなくてもいいが、迷惑は考えて欲しい。



乗車中:(モンスーン時限定)ニオイが・・・・

最後はモンスーンの時期限定だが、地味にキツイのが、みんなの体臭である。

この時期はどんなにこまめにシャワーを浴びようが、汗を拭こうが、とめどなくあふれ出る汗を止める事ができない。

汗をかいて、シャワーを浴びられず、そのままメトロに乗るしかなかった人達がメトロと言う密室に閉じ込められると、当然臭い。

私も毎日汗だくなので、他人の事を悪く言いたくはないが、これは感覚なので仕方がない。臭いと感じるレベルは人それぞれだし、臭いの困るところは止められない点だ。どうしても嫌ならばメトロを降りるしか手段がない。

メトロ内はクーラーが寒いぐらいに効いているが、それでもかすかに臭う時はある。悪意がある事ではないが、ツラい。

石鹸や制汗剤メーカーにとっての超巨大マーケットが広がっていると思われるので、良い商品の開発を全力で応援したい笑



メトロの良いところは?

混雑する時間帯に利用する事になってしまうと、泣きたいぐらい乗るのが嫌なのだが、ではメトロの良い点はと言うと、

料金が安い
デリー周辺をかなりくまなくカバーできている
移動時間が渋滞による影響を受けない
車両は比較的きれいで新しい
車両内でスマホのチャージ可(電源があって誰でも使用可能)

である。

やはり圧倒的な安さには勝てず、しぶしぶメトロを使って移動をしているのであった。

早くモンスーン終わってくれ~!!


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