はっきり「No」と言ってもらえず、ムカついた話
インドもモンスーンが落ち着き、最近は晴れの日も多くなってきて嬉しい。(暑いけど)
インドに暮らしてみて思うのは、「はっきりNoを言わない文化」がインドにもあって、その点においては日本に似ているのかな、と思う。
知人友人に聞いてみると、「なんか断るのが悪い気がする。」と言う。
そこで困るのは、日本人同士だと「ああ、これは「No」なんだな。」と裏の意味がわりと読み取れるのだが、インド人が相手だと、結構な確率で真の意図を読み間違える。
インド人の真意を読み取るのは、中々に難しくて訓練が必要らしい、笑
今年の初めに新しい会社に入って、もう少しで半年になる。
段々と同僚達のそれぞれの仕事のスタイルや人柄も分かり始めたが、ある人は「No」をはっきり言ってくれない人だと、最近になって分かってきた。
その人(Aさんとする)は面接の時にも会っていて、チームリーダーでもあるので、きっと仕事ができる人なのだと思っていた。
いや、確かにできる人なんだろうけど、「本人がやる気の出る案件なら」と言う条件付きなんだろうな、と解釈している。
先日、とある大きな企業のアポが取れたので、私はほくほくしてその人にアポが取れたから同行して欲しいとお願いした。
すると、その人は「ああ~あそこか。。前にも行ったことあるけど、あんまりいい話ができなかったんだよね。。。」と乗り気ではなさそうだったものの、同行する事にOKしてくれた。その時は。(Aさん以外にもう一人同行する様に手配もした。)
しかし、当日になってメッセージ(もう着いたよ、とか)しても、既読になるのに返信が来ない。 まあ、知っている場所だろうから大丈夫か、と思っていたら、時間になっても現れない。
代わりにもう一人の同行者が時間ぴったりに現れ、「Aさんは他の案件があるから来ないって。」と言われた。
え、何それ。
アポを取っていると言う事は、お客様の時間もいただいている。
来れないのならば時間を割いてくれた相手にも悪い。
それにアポを取ったのは私なのだから、必要なら連絡をくれればいいのに、私を無視して、もう一人の同行者にだけ連絡するのはどうしてなの。
もやもやしながらも、(まあしょうがない)と思い直して面談をこなしたが、結果としてその企業はうちとはそもそも取引ができない事が分かった。
多分、これを知ってたから、来なかったんだろうな・・・・。
Aさんはこの業界での経験が長いのでこの裏事情を知っていて、建設的な話ができないだろう事も分かっていたので、意図的に来なかったのだろうと思う。
それなら最初から「来れない」「無駄になると思うけど」って言ってくれればいいじゃないの・・・・。
協力するフリだけをして、直前でヘタな言い訳をして約束を反故にする様なやり方は好きじゃなかった。
この事件により、Aさんに若干の不信感を抱きつつ仕事をこなしていたが、先日の出来事で決定的になった。
私達はあるお客様の記念イベントに招待されていた。大事な記念日なので、うちの会社からは直接の担当者だけでなく、Aさんも含めてリーダーレベルも参加予定だった。
イベントは18時に開始予定だった。(招待状によれば)日中はいつも通り各自の仕事がある。私もアポがあったので、担当者に現地で集合する事を伝えて外出した。
その日は忙しい日で、全ての仕事を終えて一息着いた時には17時半になっていた。
少し早いが会場となっているホテルのロビーに向かい、仕事しながら待っていたが、開始時間になっても誰も現れない。
心配になって電話してみると、担当者は「まだ途中」だと言う。その上「お客様からは19時に来てって言われたから、まだ会場に入らないで。」と。
ええ、そう言う大事な事は、事前に言ってよ。。。
ツッコみたい気持ちを抑えてそのまま会場で待つ事にした。すると、10分ぐらい経って、担当者からまた電話がかかってきた。
会場に到着したのかと思ったら、「他の二人は来ない。」との事。リーダーはともかく、Aさんはなんとなくそんな事をしそうな気がしていたので「ふ〜ん」と返事したところ、衝撃の一言が。
「Aさんがプレゼントを用意する予定だったのに、来ないから何か用意しなきゃ。」
。。。はい???なんで私達が???
聞いてみると、招待されているのでプレゼントを用意するつもりだったらしい。(私聞いてないよ。)
Aさんがプレゼントを用意して持ってくることになっていたのだが、直前、と言うかもはや開始時間が過ぎてから「来れない。」と言い出したのだそうだ。
しかも腹立つ事に、当日の朝、担当者が「やっぱり自分が用意しようか?」と再確認した時にも「いやいや大丈夫。準備していくから。」と答えたのだそうだ。
責任を果たせないなら、できるとか言うんじゃないよ。
そこからは、私と担当者の二人で相談しまくった。
お花にする?どこで買えるの?
元々は本を買っていく予定だった。本屋さん近くにある?情報送って。
やっぱりお菓子にしようか。チョコレート?ケーキ?
担当者は運転中だったので、私が色々調べてあれこれ提案したが、結局、運良く途中で花屋を見つけたので担当者がブーケを見繕い、会場にいる私がケーキを買って持って行く事になった。
予想外の出費で、しかも嫌と言えない状況なのが腹が立って仕方がなかったし、この状況を作り出したAさんにムカついて仕方なかった。
プレゼントの事を私抜きで相談している事は知らなかったし、
参加予定は4人だったのに、2名で負担する事になって金額も大きくなった。(これは後で会社に請求できるかを確認)
さらに腹が立つのは、このプレゼントの用意で無駄に時間をかけた為、到着が遅れ、会場に入れたのは20時だった。(19時に来てと言われていた。)
私の家は会場から遠いので、到着が遅れたせいで自宅に帰ったのは夜中の12時だった。
この件で、Aさんに対する私の評価は決定的になった。
もうこの人にお願いしたくないな。そう思った。
会社には(北インドは)営業は4チームあって、それぞれが契約を取れるまでは秘密裡に活動している。みんな数字を追いかけているので、私もなるべく平等にチャンスがいく様に気を付けている。
しかし、今後はよほどの事がない限りはAさんにお願いするのはやめようと思う。
今回の様な事があると、自分の評判を落としかねないし、相手にも迷惑がかかる。
今回は私一人(と担当者)が迷惑を被る程度で収まったが、大きな金額が動く案件だったらどうしたらいいか分からない。
できる人、信頼できる人だと思っていただけに、落差が激しくがっかりした。でも、この時点でそれが分かった事も幸運だったのかな、とも思う。
そう言えば、元夫もよく「大丈夫、できる」と言って、結局できない事が多かった。(そしてケンカ勃発、笑)
はっきりと「No」を示す事は、相手に対するやさしさでもあるんだな、とつくづく思うのだった。
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