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整理回収機構と三宮一貫楼⑤
月曜は仕事(三宮一貫楼)ネタ
↑からのつづきです。
思えば21世紀の初年度に結婚してたんですね私って。
時は20世紀から21世紀へ。
時代の転換期と言えどわれわれのやることは変わらず、せっせと毎月の莫大な返済をなんとかやり繰りする日々。
整理回収機構(以下RCC)とのお付き合いも軌道に乗ると、銀行さんとのお付き合いと何ら変わらないのですが、最大の違いが一つあります。
RCCという組織はあくまでも回収専門であり、ニューマネーを貸してくれることは一切ないということです。
これがRCC当社担当、辰己氏が言う「うち銀行じゃないんで」が直接表す意味となります。
平成13年3月から返済を開始して約1年と少しが過ぎた、平成14年7月9日に事件が起きます。
9日は言わずと知れたRCCへの返済(約590万円)の1日前。
当時、うちの先代はライオンズクラブに所属していて地域の役職なども請け負う熱心なライオンズマンでした。
その日はライオンズクラブ国際大会がユニバーサルスタジオジャパンで開催されており、先代夫婦そろって式典に朝から参加していました。
加えて先代夫婦は2人とも大の携帯嫌い。
外に出られたらこちらから連絡を取ることは難しい状態になります。
当然、明日の支払いの段取りは母のサブに付いていた私の役割になるのですが、
その日の会社の口座残高すべて合わせても
100万円ちょっとしかありません(汗)
それを確認するといや~な汗が背中から流れてくるのが解りました。
頼みの両親は連絡が朝から音信不通です。
世界大会と聞いてるので、
規模的に考えると帰りも遅くなることが予想されます。
「これってマジでヤバくない???」
Q:「自分の貯金を貸し付ける?」
A:「いや500万円なんか持ってないし!!」
Q:「今日全店舗の売上を足したらなんとか払える?」
A:「今日は平日なので全店舗の売上足しても200万ほどまだ足らん!」
意味のない自問自答を繰り返しても当然のことながら答えは出ません。
あまりにも自分の能力を超えている問題に当時の私の取った行動は、
担当の辰己氏に電話をすること。
※取引開始から1年経過しているので結構コミュニケーションは取れている状態
電話口に出た辰己氏はいつもと変わらぬ調子(けっこうフランク)でした。
辰:「もしもし、ボンどないしたんでっか?」
私:「辰己さん、少しご相談なんですが、
うちの口座全部ひっくり返しても100万くらいしかなくて、明日の支払いがどないしてもショートしそうなんです。」
辰:「ほぉ。」
私:「朝から社長、専務は外出てて連絡取られへんから、困ってしまって辰己さんに電話入れた次第なんです。」
辰:「そしたら、いつやったら払えそうなん?」
私:「百貨店からの売掛が15日に入るから、15日やったら払えます!」
辰:「そしたら、その日でいいよ。」
私:「ほんまですか!!ありがとうございます!」
辰:「はいはい。その段取りでお願いします。」
これが辰己氏との一連のやり取りで、
電話を切った私は三宮一貫楼の一世一代のピンチを救えたと思い、会心のガッツポーズ!
心ではなく実際にやってたと思う(笑)
その1時間後くらいに事務所にイソイソと専務の母親が戻ってきます。
私は、「あれ?早いやん?ライオンズは?」に対し、
母は、「あんなん規模大き過ぎて、私らおってもおらんでも一緒やからお父さんとすぐ帰ってきたわ」
そして自分の手柄を褒めてもらおうと、母に先ほどの辰己氏とのやり取りを報告すると、みるみる顔色が変わって来て、私の報告を聞き終えると机をバーン!!と叩き一言。
「あんたっちゅう子は、なんちゅうことしてくれたんやぁ!!!💢」
「えっ?」
(つづく)
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