山際大志郎という人について
2022年9月27日
旧統一教会と国会議員の関係について連日報道される中、何度も登場する山際大志郎という人。どういう人なのか。
自民党神奈川第18区のHPには、山際氏が政治家となるまでのストーリーを紹介したマンガがありました。
このマンガによると、獣医を目指した青年が、平和やいのちの問題を解決する為に政治家を目指した、という事らしい。
山際氏は候補者の公募から出てきた人ですね。二世議員ではないので、選挙では苦労されています。初出馬の選挙では落選。2003年神奈川第18区で立候補、選挙区では野党候補に負けて比例復活で初当選。2009年の衆院選では、選挙区で敗れ、比例復活もならず落選。今回の統一教会問題では、統一教会と選挙というのも焦点になっています。決して選挙に強いとは言えない山際氏にとって、統一教会の組織が大事な役割を果たしていたのではないか。
山際氏の主な主張
憲法改正に「賛成」
憲法9条への自衛隊の明記
家族の尊重や家族間の相互扶助に関する条項を新設
憲法改正の発議要件を各院の過半数にする
外交・安全保障
「他国からの攻撃が予想される場合には敵基地攻撃もためらうべきではない」
「北朝鮮に対しては対話よりも圧力を優先すべきだ」
ジェンダー
選択的夫婦別姓制度の導入に「反対」
同性婚を可能とする法改正について「反対」
山際氏の主張ははっきりと右寄りでタカ派ですね。古い家族主義とか国家観が透けてみえる。家族観や同性婚などについて統一教会の考えと親和性が高いのは元々なのか。それとも統一教会に寄ったのか。
また、山際氏は自民党の家族の絆特命委員会のメンバーでもある。
2013年に最高裁は、婚外子の法定相続 分を婚内子の2分の1とする民法の規定について、個人の尊厳と法の下の平等を定める憲法に照 らし憲法14条1項に違反していたものというべき、と14人の裁判官の全員一致で判断。自民党はこれがよほど気に入らなかったと見え、これを受けて家族の絆特命委員会なるものを作っている。
また山際氏は、2022年夏の参議院選挙の最中には、国会議員としての資質が疑われる発言をされています。
参議院選挙中のこの発言はさすがにまずいと思ったのか、この後官房長官から注意され、本人は誤解を招いたと釈明しています。でも最近のなんでも閣議決定で決めたり、国会をなかなか開かない自民党の姿勢を見るとこれが本音の議員が多いのではないかとおもえてしまいます。野党の議員も選挙で選ばれた国民の代表なのですから、その意見を聴くのは当たり前。そんな事もわからないのは議員失格です。
先にご紹介したホームページのマンガでは、ラストで「グローバルな視点でいのちの価値を見つめる。」と見栄を切って終わっています。山際氏の主張や政策、発言を見る限り、自民党及び自らの考えに沿うか否かで守るべき「いのち」とそうでない「いのち」として線を引くのではないか。今後も議員を続けるのならば、さらに差別的、排外的、独善的な政治家の道へと向かうのではないか、と思わざるをえません。
神奈川第18区の有権者の皆さん、次の選挙では懸命なご判断を。
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