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藍は先生から「振り付けに挑戦してみて」 と頼まれた。イソップ物語の「北風と太陽」を子ども向きにバレエ作品にするという。
まず旅人、そして北風役、太陽役で少なくともダンサーは3人必要だ。

旅人は衣装を一枚ずつ脱いで踊らないといけない。
そして北風と太陽をバレエの振付でもってどう踊らせるか。舞台のどのあたりに配置すべきか。だんだん暖かくなるのはライトの強弱で出来るけど、旅人を暑がらせるのはどうしよう。

「難しいわ」

そこへ奨励さんが脚本はまかせろといってきた。藍は奨励さんが全然売れていないけど一応作家なので頼んだ。奨励さんは即興で脚本を書きあげた。

「できたよ~北風と太陽と雨雲にして、話を面白くしたよ~」

「どういうことですか」

「あれは実は旅人を巡る北風と太陽が争う三角関係だ。ところが雨雲が横恋慕して拉致、旅人をずぶ濡れにさせる、危機一髪のところを…」

奨励さんが全部言い終わる前に先生が、奨励さんの首をつかんで追い出していった。





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