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液体歯磨きデビューの話

​歯磨きサボり民による液体歯磨きデビューと初めての液体歯磨きの際に気をつけること(サブタイ)


歯磨き苦手やねん

歯ブラシで歯を磨くこと、口をゆすいだ水を吐き出すこと。この二つの行動の間に存在する一瞬の空白が苦手だ。
といえば聞こえはオシャレだが、要は歯磨き中に否が応でも口を開けっ放しにしなくてはならないあの瞬間だ。あの瞬間が私はすこぶる苦手だ。下手とも言ってもいい。
歯を磨いている最中でも、口をゆすいでる最中でもなくその二つの切り替えの瞬間。あの瞬間はおそらく全人類が口を開けっ放しにしていると思う。
歯を磨いていること自体はまあまあ楽しい(キレイに磨けているかは別として)のだが、いかんせん口をゆすぐ直前の開けっ放しの一瞬があるせいでどうしてもぐえっと嘔吐いてしまう。なんなら歯医者で歯石ケア中に嘔吐きすぎて、嘔吐反射が強いのかもとまで言われた。
そこに加えてメンタルを病み、身だしなみや清潔感を維持する気力すら無くなった。
最低限髪の毛や身体などは他人に見られる部位なので洗っていたが、口元は「マスクしてるし……」とサボることを覚えてしまった。進んで行うのはマスクの中で口臭がやばい時くらいである。
歯を大切にしましょう、なんてことは百も承知だがやる気が出ないし、やる気が出たところで嘔吐いてしまうので最終的に歯磨きへのやる気が消失する。あーあ。今日も磨かなかったや。


訪問看護さんからのアドバイス

ということを訪問看護さんに相談したら「液体歯磨きをはどう?」と言われた。
液体歯磨き。なるほどその手があったか。長年歯磨き粉派だったため盲点だった。
アドバイスをもらって早速液体歯磨きを買った。液体歯磨きに詳しくない私でも知っているブランドのものにした。
そしてその日の晩に液体歯磨きを使おうとしたのであった。



凡ミス

使おうとしたのだ。
…………この液体歯磨きよく見たらブラッシング後に使うやつだ。
ボトル裏面の説明を読んで使い方を確認していた顔が思わず、しわくちゃな顔をしている実写版ピカチュウみたいになる。目も口も気持ちも全部しわしわだ。
結構大きなボトルを買ってしまったので無駄にしたくないのでしぶしぶ歯磨きする私。
口をゆすいだ水を含む直前に嘔吐いてしまうのは悲しいかな今までと変わらない。
しかし、はじめての液体歯磨きだ。どんな感じなんだろうと未知への好奇心で口に含んだ。



実際使ってみて

初めての液体歯磨きの感想としては「やばい、これ間違えて飲み込みそう」
別に液体歯磨きが美味しいとかそういう訳ではない。概ね歯磨き粉と同じような味、同じような香りだ。しかし液体歯磨きは、歯磨き粉と違って液体なのだ。
歯磨き粉と同様に清涼感がある、ということは口に含んだ時冷たく感じるのだ。
私はよく冷えた水が好きでよく飲むのだが、液体歯磨きを口に含んだ瞬間はまさによく冷えた水を口に含んだ時と同じひんやり感だ。
口の中でブクブクと泡立ててる分にはまかり間違っても飲み込もうとは思わないのだが、口に含んだ瞬間だけは頭で分かってても毎回飲み込みそうになる。
冷えた水が大好きな方はここ気をつけてください。



オチ

少なくとも私は嘔吐くことなく無事に液体歯磨きを使うことができた。
というか嘔吐いてしまうこと自体は反射かもしれない以上、液体歯磨きにしたところでこれが改善した訳でもない。
なんなら今でも歯磨きをサボりがちではある。
しかし、落ち込みが深かったりやる気がない日とかにちょっと含んで吐き出すだけというのは随分気が楽だ。
本来ならばきちんと歯磨き粉を付けてブラッシング→液体歯磨きを想定されているのだろうが、頑張れない日は軽く濡らした歯ブラシでテキトーに磨いて液体歯磨きで済ませるだけでも磨かないより大分マシな気がする。なんなら液体歯磨きだけで済ましたとしても、磨かないよりマシと思うようにしている。
何より歯磨き粉を付けてブラッシングして嘔吐いても、その後に液体歯磨きをすれば嘔吐いた後や吐き戻してしまった時に感じる胃の中からせり上がる吐瀉物のあの臭いが爽やかになるので、臭いのせいで余計気持ち悪くなってさらに嘔吐くというのは割と改善した気がするのだ。
結果として歯磨きへの抵抗感がちょっと減った気がする。
この調子で歯磨きへの抵抗感が減ったら、いつか誰かが言ってた歯垢染出し液(子供用のでもいいらしい。というかTwitterで軽く調べるとお手軽に手に入るからなのか案外子供用でも使ってる人がいる)を使ってみるのも試してみたい所である。
磨き残しが分かりやすいのとだんだんキレイになっていく様子が分かりやすいので大人でも楽しいらしい。
とはいえ、とりあえずはこの液体歯磨きの大きなボトルを空にすることが目標なのであった。


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