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鍛冶屋の婆さんの調子に武器強化が左右されるオモシロRPG、王立穴ポコ学園

王立穴ポコ学園で君も後方腕組み担任ムーブをしよう


あらすじ

王立穴ポコ学園。
それは人間、ドワーフ、エルフ、オニ、獣人など多種多様な種族が通う学園。
王立穴ポコ学園では次世代の勇者育成と地下世界との相互理解を育むため、巨大な穴とその下に広がる地下世界を探索し時には戦うことを課題としている。
そしてシャーロットとオースティンという二人の生徒が新たに立ち上げたチームに新入生を招くところからこの物語は幕を開ける。
というファンタジー世界における勇者育成学園を舞台としたRPG。



ストーリーについての個人的な感想(未クリア)

まだ未クリアだけどシナリオも考察のしがいがある内容。
地上種族の人間と地下世界種族の亜人(人間種以外の種族全般)との間に横たわる差別や争い。そして地下世界の真実など、分かりやすくザ・王道要素があって面白い。
シナリオ進行に生徒たちが直接関わる……というより課題をこなしていく中でシナリオの固有キャラと関わることになり、場面次第では「これ生徒たち要らなくね?」と思う場面もある。
しかし、育成の合間に挟まる体育祭や期末テストなどでの生徒たちの掛け合いなどを見ていると、種族の違いに関わらず絆を深めそれを次代に繋いでいく彼らが居るからこそ、シナリオ固有キャラたちもその輝きに影響されているのではないかなと思う。(影響されるとは表現したが、あくまで比喩であり別にシナリオ分岐は今の所無さそう)
生徒メインに愛でたいなら、主に生徒同士の掛け合いや、ダンジョン出撃の合間に定期的に挟まる校内イベントでのリアクションから生徒たちの日常をかいま見る形になる。
どうぶつの森シリーズのようなキャラ同士の何気ない掛け合いややり取りに絆を感じられるタイプの人にはオススメ

あと、見た目羊っぽいホリィ先生が、種族がオニであるという裏設定、最高
(獣人族は基本角なし、オニ族は角あり→なのでホリィ先生はオニ族、という内容も見かけた記憶があるのだがソースを探しきれなかったので、これは与太話としてほしい。)




システム面

かわいい絵柄と気の抜けるようなゆるいタイトルとは裏腹に、装備品のハクスラ要素もあるゴリゴリに骨太なコマンドRPG
4人一組でパーティーを組んでダンジョンへ出撃する。
ダンジョン内の移動およびエンカウントは1マス移動するごとに敵も移動するタイプ。いわゆるシレン系。

パーティーの前衛後衛と、パーティーに対して前後左右の位置取りの概念があり、スキル次第では狙われやすさのコントロールも可能だ。頑張って戦術を組み立ててほしい。

難易度はカジュアルとノーマルの2種類あり、ノーマルはチュートリアルバトルでもナメてかかると全滅する難易度。少なくとも筆者は全滅した
タンク役の重要度がはっきり出るタイプのゲーム。
また、先程述べたカジュアル・ノーマルといった全体的な難易度とは別に、クエストごとにLv.1からLv.99の間で難易度調整が可能であり、レベルが高いほどレアドロップなど報酬が美味しくなる。

新入生として勧誘可能な生徒は100人を超える。
生徒のビジュアルやジョブは固定。
生徒の種族ごとに、この種族はこのジョブが多いという方向性はあるが指南書次第でどうにでもなる。

バグがあるとの噂があるが、2024年5月4日時点ではアップデートによるバグ修正済のため、少なくとも私はそれらしい現象に遭遇していない。


特筆すべきは、育成継承システム。
ファンタジー世界とはいえ学校なので入学から3年経ったら問答無用で卒業。
しかし卒業時に、卒業生自身のジョブについてまとめた指南書がもらえる。ここの設定、まじで"学校"って感じがする。
これによって育成効率やスキル習得が加速する。
俺屍をイメージしてもらうと分かりやすいかも。
3年間の育成期間で卒業生ごとに微妙にスキル習得具合などが変わってくるため同じジョブでも複数指南書を持っておくといい場面もあったりなかったりする。



ハクスラ要素

この王立穴ポコ学園、基本的に武器とスキルは敵からのドロップで獲得する。
このドロップした武器、同じ武器でも保有スキルが全く違ったりする。よくある話だ。
しかし、ゲームを進めていけば鍛冶屋で更にスキルを付与したりして強くすることも可能だ。安心だね。
なお、鍛冶屋での武器強化&売買で一番重視すべきは鍛冶屋の婆さんの気分やら体の調子だったりする。
そんなことある?
鍛冶屋の婆さんの調子次第で、鍛冶屋行ったけど回れ右することもある。
そんなことある?(2回目)
単独でこなしている(※ゲーム中ではこの鍛冶屋の婆さんしか店員が出てこない)職人ゆえ心身の調子が仕事に影響するのは納得いくとはいえ、それをガッツリ反映してるゲームをそうそう見かけないので、すごく新鮮だ。

そして、スキルだ。
同じスキルでも、APという発動コストとクールタイムが違う。
そのため、このゲームでは最強を追い求めるより、むしろある程度の妥協も大事になってくる。
人生か?



難点

武器やスキルの管理がちょっと大変
これに限る。
武器やスキルにはXボタンでお気に入りマークの * (アスタリスク)(色分け可能)をつけることも可能だが、それを活用していても微妙に性能が違うものが出撃のたびに増える。
ドロップ品を持ち帰らないという選択も可能だが、金策などのことも考えると結局持って帰ってしまう。
そして、このお気に入りマークはロック機能ではないのでうっかり売ったり素材にしてしまわないように気をつけよう。筆者は何回もやらかしてる。



総評

通常価格2800円の割にはボリューミーなRPGでコスパ良し、ついでに卒業する生徒を見送る教師の気持ちになれる。

まあプレイヤーは作中に一切出てこないんですけど



この文章は過去に「STRESS CLUB」のDiscordサーバーにて掲載した自分の投稿をベースに加筆修正したものです。


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