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3Dプリンターってなに?(詳細編)

コストを抑えて、自分の自由に、そして素早く成果物が手に入る道具です

お久しぶりになっちゃいましたね。あんまりコロナ禍を言い訳にしたくないのですがちょっと色々とりこんでました。

3Dプリンターは魔法のようなもの、と前の記事でご紹介しましたがもちろん限界はあります。たとえば、今は金属を3Dプリンティングできるものは市販では手に入らないので実質不可能です。また、ガラス質をプリントする研究も進行しているようですがまだ実験レベルだそう。食べられる物体を3Dプリントするものも大阪大学にあったりしますが、作れる素材にもまだ限りがあるようです。それに、3Dプリントといえどやっていることは"積分"なので重力による制限をうけます。

まぁ、小説やゲームでも魔法をつかうには何かを消費したりしますし、そのへんはどうか目をつむってやってください。魔法も万能でないときはあります…

さて、見苦しい言い訳はこのあたりにしておいて…今回は「魔法」という言葉を使いません。そして、3Dプリンターがなぜよいものなのかを頑張ってくわしく説明してみます。

コストの削減

3Dプリンタの強みで最初に挙げたいのは物体を手に入れるにあたってコスト削減の効果が大きいことです。

例えば、お店で普通に買えてしまうものをわざわざプリントする人はあまりいないでしょうから「なかなか手に入らないもの」をプリントするとします。ここで削減できるコストは何でしょうか?大部分が時間だと思われます。

なかなか手に入らないものを手に入れるには、よく使われる手段は
・お店を何件か訪れる
・配達してもらう
・輸入する
になるでしょう。しかし、3Dデータさえあればこれらのコストは完全になくなりますね。もちろん3Dプリンタで取り扱える材料によって差は出てきますが電子機器とか食べ物とかでなければ達成できてしまいます。

たとえばこれ。星型八面体の立体です。虹色じゃないのが残念ですが(?)、あるゲームをやっている友人になんとなく渡すためにつくりました。「あ、なんか渡してやろっと」と思いついてデータを入手してプリントして…合計30分程度で完成。先っちょが尖っててけっこう痛いです。

時間の節約によって副次的に節約されるのはお金でしょうか。3Dプリントのときに用いられる材料は大半がプラスチックです。金属のような導電性・頑丈さがどうしてもほしい場合は金属に軍配がありますが、今私達の生活の大半はプラスチック製品で結構なんとかなってしまうものが多いです。

プラスチック製品を大量生産するときは「金型」を数十万円かけてプラスチック射出するのが一般的ですが、業者になるつもりがないなら3Dプリントで結構十分だったりするのです。

自分の想像を形にしてくれる

これはモデリングができる前提になりますが、無料のソフト等を使えれば自分の望み通りの物体を作ることができます。大きなものでも、分割したパーツをプリントして組み合わせれば作り上げることだってできます。

今までは頭の中にあるものをすぐ物体に起こすには、例えば粘土工作であるとか木・石・石膏等の彫刻くらいしかメジャーな手段はなかったと思います。しかも、粘土を足したり石を削る行為は人力で行うもの…人間のからだは精密なものを作るのにはちょっと不向きだったりします。

ですが3Dプリンターは初期設定さえしっかりやってしまえば精密作業はお手の物。特に直線のスムーズさは目をみはるものがあります。

もちろん人間の手でてがけたものには「ぬくもり」であるとか「味がある」とよく言われたりしますので何でも3Dプリンターにしろとは言いません。ですが、例えば「そんな部品に味なんてあっても困るんだけど…」ってケースはそこそこあるはず。

例えばこれは3Dプリンターで作ってみたねじとボルトです。磁石を使う作品に用いたもので、ボルトが磁石に引っ張られると困るケースがあったので作りました。これがかなりスムーズにまわるのです。

並行作業ができる

作成したい物体のモデルが用意されているならば、それを形にするのは全て3Dプリンターのお仕事です。なので、上でも述べましたが自分で材料をこねたり削ったり、固めたりする作業が発生しません。つまり、3Dプリンターに仕事を任せているあいだに自分は他の作業ができる強みがあります。

その時間はさらに新しくモデリングをやってみるもよし、出かけるもよし、寝るもよしです。特に現代は時間を奪うものがたくさんありますから、こういったところで時間の節約ができるのは実に理にかなっているものだと思います。

とりあえず作ってみる習慣ができる

これはわたしの体感に基づくハナシなのでアレですが…3Dプリンティングのコストは安いですし、また3Dプリンタが稼働している最中を観察するのが楽しかったりするので「とりあえずなにか作ってみようか!」と思うことが増えました。

私は結構ずぼらな犬なので何かと言い訳をつけては何もしない…なんてことをよくしていたのですが、世の中作ってみないと何もわからない、形にしてみてわかることが本当に多いんですよね。なのでその習慣が身についたのは私にとってはとてもありがたいことです。

ざっとこんなものでしょうか?細かく語るとまだまだあるにはあるんですが、3Dプリンターを手に入れてすぐに感じた4つの利点を挙げてみました。

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