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3Dアニメーターに必要な物理(基礎編)

はじめに

物理!
取っ付きづらいそうで、お勉強感覚があり、ケンエンされがちです。

ですが、
物理を活かせるとアニメーションに説得力が出ます!

地球上にいると、常に物理現象が起こっています。
例では、りんごが落ちるってやつですね。

ニュートン: 万有引力の法則
物理現象=日常の現象

となります。

更に詳細は下記記事をご参照ください。

3Dアニメーターの基礎は、なぜ必要?


物理 その1【慣性】

過去制作のアニメーションマニュアルから抜粋し以下まとめました。
ご覧いただき、少しでも参考になればと思います。

下記【慣性】の法則についての説明イラストになります。
外から力が作用しなければ、物体は静止または等速度運動を続けるという法則。
日常の様子から認識して作品に活かせるように、日々観察です。

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・遠心力(慣性)

08_2_遠心力_3dcg_anim

補足:質量と重さの違い
質量とは、物質の動きにくさの度合い、慣性の大きさ。
物質の質量は地球上でも、宇宙空間でも、変わりなし。
質量の単位はkg。
重さとは、物体に作用する万有引力(重力)の大きさ。
重力の変化によって重さは変わる。地球上と月面では重力が地球の約1/6。
単位はN(ニュートン)。


物理 その2【重力】

・重い、軽いの違い
 動かしやすさは、物体の重さ+摩擦係数、形状、サイズで決まる。

08_1_重さの違い_3dcg_anim

・重力(引力)
指数関数的に、落下時に加速(尻上がりにスピードが上がる)
自由落下時(空気抵抗なし)だと同じ位置、同じタイミングで落とした場合、同じスピードで落下時、同時に地面着く。

09_1_重力_3dcg_anim
09_2_重力_3dcg_anim
09_3_重力_3dcg_anim


・慣性と重力
投げたボールは、地面につくまで等速(同じ幅)で横方向に動き続け、上の方向へは重力で減速して、下の方向へ加速していく。※空気抵抗は無視

09_4_ボール_3dcg_anim


物理 その3【色々】

空気抵抗摩擦
地球上の空気は抵抗となり、物(地面)に接触すると、そこには摩擦が生じるため、進行方向へ進む力が減っていきます。

09_5_ボール_3dcg_anim.png


弾性
弾性は、形が元にもどる性質のことで弾力と言ったりもします。
ゴムやバネは、この性質がとても強いです。
空気の入ったボールは、中の空気の方もボールが何かに当たってへこんだときに、元にもどろうとする力を働きます。
ボールは、ゴムの弾性という性質と、空気が元にもどろうとする力のふたつの理由から、よくはずみます。

※スーパーボールは、素材の弾性が強い!

10_1_ボール反発


・反発

10_3_反発

・作用反作用の法則
別方向(真逆)から同じ力で押しあうと、両方とも動かない状態。

10_2_作用反作用


・運動量保存則
力が分散したりしない限り総和が変わらない。

10_4_運動保存の法則


最後に

実際に、物理を理解し使いこなす事は難しく、
違和感のある状態の3Dアニメーションをよく見かけます。
それを見かけるたびに、
「どうにかしたい!」と毎回思います。
まぁ、私もよく間違えたりするので、意識的に思い出すようにしています。

アニメーションは、
もちろん物理が全てでなく、誇張というウソを含めたものとなります。
ただ、この地球での現象として説得力(伝わる要素)があるアニメーションとするためには、物理は基礎になると考えます。

基礎ができてこそ、応用ができるようになります。
※型無しでなく、型破りができる!(カッコいい!)

まずは、日頃から日常の現象を観察し、
物理を意識してアニメーション制作に活かせると上達していくと思います。

ではまた次回も基礎的な記事を書いていく予定です。

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