![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72767838/rectangle_large_type_2_b3b73cf46ec0dc45bb31a7b3c146b3a6.png?width=1200)
no5. 後編:32歳エンジニア転職成功戦略
昨日の記事では企業側がどのような視点でエンジニア未経験者を採用しているのかを記事にしました。
今日は昨日の記事の続編として、32歳未経験者のエンジニア転職をどのように成功に導くのかの戦略について記事にしてみます。
約300人のエンジニア採用経験から、ポートフォリオについての私の考えも書いてます。
企業エンジニアを目指している方の参考になるば幸いです。
前編をまだお読みでない方は先に読んでいただくと理解が深まると思います。ぜひ読んでみてください。
なお、このストーリーはnoteのマガジンを利用してまとめています。
ご興味持っていただけた方は今後の展開にもご注目ください。
現場が使うであろう環境とは
昨日の記事は下記で終わりましたね。
「業務を円滑に遂行することができる」と判断してもらうための成長性の見える化の手段としては「現場で使うであろう環境」が効果的だと考えます。
今日は「多くの現場が使うであろう環境」から書いていきます。
この記事で取り上げる「現場が使うであろう環境」には大きく分けて下記2つあります。
GitHubなどのソース管理のための環境
Redmineなどのプロジェクト管理のための環境
これらの環境に触れていること自体は採用基準における必要項目ではありません。
しかし、これらに触れていることは採用後のギャンブル性のリスクを下げるための大きな役割を果たしてくれます。
特にGitHubにおいてソースレビューを受けながら成果物を作るような作業は作業過程の見える化となり、これは結果的にプロセス評価につながります。
成果評価とプロセス評価
人事評価では大きく分けて成果評価とプロセス評価で分けて評価されることが多いです。
成果評価とは、その名前からも連想できると思いますが「営業利益1000万突破」のような実績をベースにした評価のことです。
プロセス評価とは「営業利益1000万を達成するための過程」のような、実績に至るための過程をベースにした評価のことです。
一般的にはプロフェッショナルになるほど成果評価に重点を置いて評価し、経験値が浅いほどプロセス評価に重点を置いて評価をします。
入社前の面接とはいえ「採用するかしないか」というのはその人物を評価すすることになります。
では、エンジニア未経験者は成果評価とプロセス評価どちらで評価すべきと思いますか?
もうお分かりになりますよね。
経験がないためプロセス評価で対象者を評価すべきなのです。
企業面接を受ける際に話題に上がるものに「ポートフォリオ」というものがあります。
ポートフォリオは成果評価 or プロセス評価で言えば成果評価的な役割をします。
ここ最近のエンジニア転職に向けた学習者の風潮では「いかに見栄えの良いポートフォリオを作るか」に注力する傾向が見受けられますが、未経験エンジニアに対して企業は見栄えの良いポートフォリオを求めているのでしょうか?
ポートフォリオの見栄えが良い事に越したことはありませんが、実は見栄えのよさ自体はさほど求められていません。
(「エンジニア転職では」というのは強調しておきます)
また、プログラミングスクールの一部では、卒業生から提出されたポートフォリオがほぼ同じで、コピペでポートフォリオを作成しているんじゃないか?というような疑いさえ耳にすることもあります。
私もプログラミングスクールで働くものとして非常に悲しいことです。
ポートフォリオとは、その人がどんなことを再現できるのかを示す参考情報であり、無理に見栄えよく整えられたポートフォリオが採用を有利にするわけではないんです。
プロセス評価としてのポートフォリオ
では、どのようなポートフォリオであれば入社後のギャンブル性を下げると判断しうる成長性の可視化につながるのでしょうか?
それは、成果物が出来上がるまでのプロセスの可視化に他なりません。
評価対象者がどのような状態から学び、エンジニアとどのようにコミュニケーションをとり、どのように成長したのか。
これらをログとして残し、プロセスの見える化をすることが成長性の可視化につながると考えています。
話しを少し戻しますが、現場のエンジニアが使うであろうソース管理ツールやプロジェクト管理ツール、これらは現場の人間が使い慣れたツールでもあるのです。
現場の人間が使い慣れたツール上でコミュニケーションをとるという事は、現場の人間の土俵で自身を表現することと同じことだと思います。
表現された技術にはつたなさも残っていることでしょう。
しかし、そもそも即戦力性を求められていないため、つたなさが残っててもいいんです。
先ほども言いましたが、ポートフォリオとは再現可能な技術の参考情報です。
無理に装飾して再現できないポートフォリオを作成するより、つたないポートフォリオでも入社後の成長性を感じられる方がよほど良いと考えます。
また、そのような点を評価してくれる会社こそ良い会社とだと考えており、良い企業との巡り合わせに貢献できるようにサポートしたいと思っています。
ポートフォリオについての補足
「ポートフォリオが全く効果ない」と誤解されても嫌なので補足です。
ポートフォリオが効力を発揮することも多くあります。
特にエンジニアと比較してWebデザイナーさんのポートフォリオは重要性高いと思います。
繰り返しですが言いたいことは「ポートフォリオは再現性アピールのための参考情報」という事です。
再現できないことをポートフォリオにしてもマイナスな印象を与えるだけです。
また、SESのような業種だとそもそも人員の増加が重要であることも多く、採用面接担当者が面接対象者のポートフォリオに全く興味がないこともあります。
SESという業種については思うところがあるので後日記事にしてみますね。
よく「SESはブラックだ!」などという声を聞きますが、いろんな体験談を見聞きすることでSESという業態の解像度を上げていただけると嬉しいです。
少しだけ予告ですが、未経験にとってSESという業態はお勧めできる選択肢の一つとだけは言っておきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
キックオフに始まり、前編・後編の記事にて32歳未経験エンジニア転職を成功に導くための成功戦略をお伝えしました。
まみこチャレンジでは、まみこさんの成長のリアルを実況していきます。
この過程においてスキル的に未熟な状態も可視化されることでしょう。
また、出来上がったポートフォリオには未熟と感じられる点もあるかもしれません。
しかし、入社後にしっかり成長できる方であるという事を可視化することには大きな意義があり、成長性の可視化に注力してサポートしていこうと思います。
それでは良いエンジニアライフを!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?