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最終話『白獅子夢物語』

♰38 無魔女。

 まどろんだ光の中。目を覚ます。
 ここは白い木の家。レオが魔法で作った家の中だ。
 キングサイズの白いベッドはもふもふで、心地が良い。目の前には同じく眠っているレオ。真っ白な髪に色白の肌。真っ白な緩いシャツ。眩しい。まだ眠っていたいとうつ伏せになって瞼を閉じた。
 ここは異世界。帰りたいと願っていた場所。安心して安らげる。

「ん……」

 レオが寝返りを打つ。その拍子に、右腕がわたしを捕まえた。
 まあいいけど。わたしは深呼吸をして、またまどろみに飛び込んだ。
 するとごそごそと後ろでレオが動いた。なんだろうと思いながら、まどろみに浸る。
 そうすれば、ちゅっとリップ音がした。
 それでハッと目が覚める。
 ちゅっとまたリップ音。うなじにキスをされている。
 ちゅっ。ちゅっ。ちゅっ。
 キスは徐々に下へと移動していった。
 更にはレオの右手が、わたしが着ているワンピースをゆっくりと捲り上げる。わたしの太ももを撫でるように指を這わせながら。
 わたしの顔は爆発的に熱くなった。
 そこで、馬の足音が耳に届く。

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