134.石

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こんにちは
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134.石

※簡易な霊障にあった話になりますが
これを読んでも憑かれたりはしません
もうその霊障の対処は済んでいます

師匠とのお家探しだけでも多めの出会いがあって
視えぬ世界からの歓迎を受けた氣分でしたが
いざ師匠と住む事になった家では
かくれんぼして居る人々の氣配を感じていました

その家は奥まった四方を家に囲まれた作りの
二階建て一軒家で家の周りをぐるりと一周を
人1人が回る事の出来る幅の通路がありました
四方が隣家なので隣の家の塀に囲まれている感じ

一緒に住んでいた師匠のおばあちゃんは
毎朝リビングまで出てきて大きな窓の横にあるTVで
時代劇を観るのが日課でした
まだらぼけの状態ではあったけど
日課を欠かさない日は無かった

入居して暫くしておばあちゃんが
「毎日其処の窓の所を誰かが通るのよ」
と怯え顔た顔でうち明けてくれました

不思議です
隣の家とは塀があり隣の家の様子が見えない高さ
塀の内側は人が1人通れる幅しかない家の敷地内
他人は勿論ですが家人ですら
ほぼ其処を通る事はありません
ですが野良猫の多い地域という事もあって
塀の上を猫が通ったのを見間違えたのかな?
と思っていました

それから毎日のようにおばあちゃんは
人が歩いている気持ち悪いと怖がるようになりました
おばあちゃん以外の客人も
その窓に人影が視えると言い出し始めました

元々は家の2階に霊道が通っていたので
霊の気配はいつでもしていて
足音や笑い声が聞こえる日々でしたので
外のソレが霊障だとは思いませんでした

ですが生きている人が敷地内を毎日通っているなら
それはそれで防犯面で危ないだろうとなり
家の周り全てを砂利で敷き詰める事にしました

その際にTVの横の大きな窓そのすぐ下の辺りに
大きな石が何個も重ねて詰んである事に氣付きました
それを師匠に伝えたら思わぬ返事

石が積まれているのはお墓になっている
それで通り抜けて無害になる筈の霊が
其処を通り抜けきれずに足止めされていたんだ

と教えて貰いました
普段は2階を通る霊がお墓に氣付き惹かれて
其処に一度嵌ったら抜け出せなくなっていたのです

私は石を全て動かして代わりに防犯用の砂利を敷き詰め
暫く様子を見る事にしました

すると石を動かしてからはおばあちゃんも客人も
一切人影を視ると言う事はなくなりました
その代わりに2階の足音と笑い声が増えました
泥棒に怯えて居たので本当に安心しました

神様の結界はありましたが
通りすがりの無害の霊は弾かないものだったので
霊障がずっとあったようです

石は不用意に重ねたりすると
それがお墓の役割をしてしまう事は
結構頻繁にあるそうです

川で霊障を多く聞くのは
霊が水を好むからだけではなく
川には石が重なっているからかもしれませんね

134.石