関東大会の振り返り(三間飛車vselmo)
本投稿1本目は、12月下旬に行われた関東地区高校大会の振り返りについて書こうと思います。
私は前年度この大会で優勝したのですが、実力的に順当と言い難い優勝だったので、二連覇できるとは思っていませんでしたが、いいところまで行きたいという気持ちでした。そして何とかベスト4までたどり着いて指した将棋をご紹介したいと思います。
三間飛車VSelmoのよくある進行ですが、図の局面で97香が昔思い付きで指してそれからも何度か使用している手で、大抵の相手は面食らってくれます
狙いとしては、とにかく先に端で戦いを起こそう!という手で、何とか五分からちょい不利くらいで大駒交換になれば〇という考えに基づいています
体感的にelmoを使用してくる人の研究の深さは物凄いので、それをまともに相手にしないという意味では有力だと思います。
ただ将棋はそんなに甘くもなく…
(図が73歩になってますが正しくは74歩です。)
なんとなく狙い通りに進んで上図に至ったのですが、ここからの指し方が下手くそなせいで一気に悪くしてしまいました。
まずここから△79飛に対して、▲94飛成と香の方を取ったのが悪手。対局中は77の角を95に飛び出して51の金と交換したいと思っていたのですが、手数がかかりすぎる上に、金を避けられたときに大した手もないため、桂を取って飛車の先着を生かして攻めあうべきでした。
その後△89飛成と桂を取り返されたところでも▲83龍と悪手。一見、香に続いて、桂も確保しに行く自然な一手に見えますが…
△73桂が盤上この一手の好手!取ると△55角のラインで終了。かと言って放置しておくと、いつでも△65桂のラインを見せられる上に、▲83龍の一手を無駄にされてしまいます。ここではっきりと苦戦を意識して、粘りのモードに切り替えていきました。
▲56銀から粘りに出たわけですが上図からは▲同銀が正着でした。
△54香~△65桂を嫌ったのですが、△54香には▲36香が好手で、どこかで△65桂と来たタイミングで、▲34香が利くのが大きく、まだ大変でした。形勢が悪い時は相手に委ねるのも一つの戦略ですね。
本譜は▲同銀に変えて、▲73龍としたため、△57歩成から△65桂で両取りがきれいに決まってしまい勝負ありとなってしまいました。
中盤で形勢を損ねてしまいましたが、分かれ自体は振り飛車そこまで不満のない展開だと思いますので、腕力自慢の振り飛車党の方は試してみてはいかがでしょうか?
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