4.トレンド転換 【他人の損切りは蜜の味】
前回はダウ理論とトレンドの説明をしました。今回は上昇トレンド中に含み損になってしまった人の話をします。
今回は一番上の青丸や、それ以降でロングした人について説明するためにチャートを拡大します。
順調にレートを上げていた上昇トレンドでしたが、レートが下がったことによって、一番上の青丸を起点にロングしていた人のポジションは含み損になりました。ここで青丸でロングした人はどんなことを考えるでしょうか?
「損失が少ないうちに切ってしまおうか…」「最悪でも建値決済、あわよくばプラスに転じるのを待ちたい」
こんなことを考えるはずです。
そんな時に運よくレートが建値に戻ってきました。
ここで青丸でロングをした人はこんなことを考えるはずです。
「今、ポジションを手放したらプラマイゼロで逃げられる…!」
青丸は買いの起点であり、買いのエネルギーが溜まっているポイントです。つまり、青丸を下抜けたことで下落が優勢だというサインになります。したがって、青丸以降でロングした人たちも損切りをしなければ、損失が大きくなってしまう可能性が高くなります。
これまでの記事でもお話しましたが、相場を動かすのは「損切り」です。
点線で示したポイントにレートが戻ってきたときにロンガーは損切りをします。そして、その他の相場参加者はここでロンガーの損切りが発生することが分かっていますから、ここで売りを入れます。すると…
「ロンガーの損切+ショーターの売り」の二重の売りが発生します。つまり、相場参加者のほとんどがショートしているため、当然、レートが下がります。すると、今まで高値と安値が切り上がって上昇トレンドになっていましたが、今は高値と安値を切り下げて下降トレンドになってしまいました。これがトレンド転換です。
※本記事の内容は筆者が投資において有益であるものと確信していますが、その正確性を保証するものではありません。万が一、本記事に記載の内容に従って投資を行い、損害が発生しても筆者は一切の責任を負いません。投資は自己責任でお願いします。
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