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「未来切符」

移りゆく季節の狭間
妙ちくりんな表情の空
薄紫に転じた夕映えと西へ向かう飛行船
屋根裏から取り出した古いカンヴァスに
少し鮮やかに色をつければ
飛び切りの夏空が現れた

そして今、
もう若くない灰色がかった雲海は
何かを追うように
何かに追われるように
西へ、西へと疾走する

今日の終わりを待たずして
明日へ繰り出す若人たちよ
ようやく手に入れた今宵の寝床
さあ、もう眠るがよい
今日と明日の違いなど
お前たちにわかるはずがない

黒一色で塗りたくった夜に
白金スプレーを吹き付けた
まばゆいまでに果てしない
夜空よ、
彼らの寝息を優しく包んで
臆病な無謀者のちっぽけな心に
ほんの少し勇気を吹き込んでくれ

そして、
いつか暁色が黒を塗り替えて
ヒヨドリが舞う空、その奥行き

目覚めよ、そして気づくだろう
枕元にある未来行きのチケット
白帆をあげて
船はもう銀河で待っている

旅人よ、
風とともに走れ、走れ

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