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詩) 寓話

空元気のMさんは
多くの人の労力を使う
荒々しく備品を扱い
力強く扉を閉めて
壊れてるよ汚れてるよ
気づかないいつまで
足りないと指摘だけ
自分の力は溜めたまま
夢見心地でふらふらと
だらだらしているが
片付け中の人に
すかさず便乗する
役に立つための観察を怠り
誰かの飲みかけのカップも
また別の人を使って
迅速に回収させる
こどもの頃流しに
運ぶと褒められたのか

他人の意図もその日の予定も
把握しようとしていなかった
ある日来客用の食器を
揃えて用意してあったものを
Mさんは嬉々として
あるいは反射的に
使用済みの扱いで下げた
丁寧に磨かれた器を
未使用で雑に扱い
ただ自らの指紋を付けて
流しのなかへ置いた

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