見出し画像

インターネットの藻屑となった青春。


不登校時代、私の楽しみは「キャスフィ」という掲示板だった。

小学6年生の春、ちょうど私は怪盗KIDにどハマりしていてその日も何か情報はないかと検索していた。
上位の方に出てきたのがキャスフィのまじっく快斗のスレであった。そこには同士がたくさんいた。少し迷ったが書き込んでみた。すると返事がきた。顔も名前も知らないインターネットの住人との初めての交流だった。

それから色んな板があることを知り、毎日のように入り浸った。最初の頃は雑談板でたくさんの人と話した。浅く広く、色んな話をした。

キャスフィで1番思い出深いのは、当時学プチと呼ばれていた(と思う)日記板だ。日記とは名ばかりで大体の人はTwitterのような使い方をしていたように思う。キャスフィを知り2ヶ月弱経つ頃、私はそこに特に入り浸るようになった。

仲良しの子が沢山できた。
思春期に憧れがちな愛方なんて存在も当時はいた。

その愛方との交換日記のスレなんかも作った。

意味も大して知らないくせに同盟なんてものも無数に作ったっけ。電話も文通もしたな。

現実には先輩との関わりがなかったけど、キャスフィでは中高生の先輩たちと仲良くなってたくさん可愛がってもらった。先輩たちの真似をして独特な書き方をしていたっけ。

素敵なスレタイをつけ、キリ番には仲良しの子達に踏んでもらい、たくさんの素敵なメッセージをもらった。今見られないのが惜しいほど。

中学2年生頃になると先輩たちも「卒業」なんて言って消えてしまった。同い歳の子たちもひとり、ふたりといなくなってしまい、代わりに下の世代が和気あいあいと交流していて、飽きてきた私もいつしか見ることすらやめてしまった。

数年前、ふと思い出して検索して見てみると「閉鎖します」とのお知らせがトップに出ていて、閉鎖してしまうのか…と悲しい気持ちになりました。

何一つ残らないのか、と。

そのことをまた思い出してなんだか書きたくなってしまったのです。読んでくれてありがとう。


もう誰一人とも繋がっていないけどあの日々は私の青春だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?