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大阪市内から1時間ちょっとの絶景スポット
もう師走だというのに天気予報の最高気温は14℃!これは走らないとバチが当たります!
ということで大阪市内からアクセスしやすい能勢まで行くことにしました。
ま、こうして走るための口実をこじつけて暑くても寒くても走るんですけどね。
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午後から予定があったので新御堂筋から箕面有料トンネルを通って行くことに。道中のワインディングを楽しめないのは勿体ないですが時短スケジュールなのでここは我慢。
この日の目的地はとある展望台。息子から能勢に絶景スポットがあると聞いていましたが
「大型バイクで行くのはお勧めしない」
と言われていた場所です。
車でもアクセスできる聞いていたので、乗用車が通れるような道なら大型でも大丈夫なんじゃないの?とチャレンジしてみます。
Google mapsで検索すると位置はでますが経路がでません💦ホンマに行けるんか⁈近くまで行けば看板のひとつも出ているだろう…と、気楽に考えて近くまで到着しましたが肝心のルートがわかりません。
付近をウロウロしていると「登山口」という看板が!おぉ、これか。でもどう見ても農道で乗用車はおろか、軽トラすら通れない道幅です。恐る恐るバイクで進んでいくと、道は途中から未舗装の急傾斜になり、とてもバイクでは進めそうにありません。狭い道で苦労してUターンして元の場所まで戻ります。もう別の場所でいいか、と移動していたら山の反対側に集落の入り口が見えました。方角は山頂に続いてそうです。
しばらく進むとホンダVTRとすれ違いました。特徴的なトラスフレームなので一目でわかります。バイクが下ってくるということは少なくともバイクが通行できる道が続いている証拠ですね。
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針葉樹の森を進みます。なかなか気持ちいいです。轍があるので車が行き来している道なのでしょう。
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不意にフェンスのゲートが現れました。ここで行き止まりか⁈と不安になりましたがどうやらこのゲートは私有地との境界みたいで、ゲートの横にフェンスに沿って道が続いています。
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途中少し広くなった場所に大型バイクが停まっているのが見えました。ライダーが困ったような表情でこちらを伺っていたので、ヘルメットのバイザーをあげて停車しました。
「ここから先に行けるんですかねぇ」
とそのライダーに聞かれたのですが私も初めて通る道。しかもそこから先は舗装されていない砂利道になっています。
「途中から未舗装になるけど頂上まで車で上がれるみたいですよ」
と答え、私が先に進みました。傾斜もキツくなり、浮き石や落ち葉で路面状態は不安定です。気を抜くとスリップしそうになります。これは教習所で習った波状路の成果を発揮する時なのか?いやいやそんなことをしたら余計危ない。しっかりニーグリップしてバイクをコントロールすることに神経を集中させます。
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ようやく視界が開け、またコンクリートで舗装された道に出たときに展望台が見えてきました。東屋とトイレ、バンガロー風のログハウスが建っています。
東屋からは景色が一望でき、思った以上に標高が高いのがわかります。
と、そこにエンジンの音が聞こえて来ました。先程、途中で停まっていた大型バイクの人も無事辿り着いたみたいです
。
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よーし!いよいよ本日のメインイベント。最高のロケーションでコーヒーを淹れて飲むぞ!今日は家からパンも持って来たのでここでランチです。
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その時、重大な事に気が付きました。コーヒーを淹れるための肝心の水がないのです。前回のツーリングでは駐車場の側にトイレや自販機があったので今回も水くらい適当にその辺で手に入るだろうと軽く考えていたんです。
しかしここは人里離れた辺鄙な展望台。トイレがあるにはありますが水道は通じておらず、汲み取り式のトイレにポリタンクを使った簡易の手洗いがあるだけ。
バンガロー風の建物は施錠されていて水道など見当たりません。山頂なので沢などもなく、耳を澄ませても水の音はどこからも聞こえてきません。
せっかく持ってきたバーナーも水がなければどうしようもないです。しばらく辺りを探しましたがとうとう水を見つけることはできませんでした。
こうなったらトイレの手洗い用のポリタンクの水を使うか?煮沸したら大丈夫なんじゃ無いか?と頭をよぎりましたが、それはさすがに人として越えてはいけない一線のような気がして思い止まりました。
仕方なく水分なしで持って来たパンを齧ります。都会の暮らしで蛇口を撚ればいつでも飲める水が出て、街を歩けば至る所に自販機やコンビニがある生活に慣れた結果がこの有様です。水のありがたみを感じながら飲み込みにくいパンをゆっくりと噛み締めました。
しばらくボーッと景色を眺めていました。この時期にしてはポカポカと気持ちいい陽気でもっとゆっくりしたかったんですがそろそろ帰る時間です。さっきの道を今度は降らないといけません。悪路は登るより降るほうが断然怖いです。
後から来た大型バイクの人に挨拶をして出ようと付近を見回しましたがさっきカメラをかかえてどこかに歩いていったので見つけることができず、仕方なく声をかけずに帰る事にしました。
さぁいよいよ覚悟を決め、バイクを発進させます。フロントブレーキを強くかけ過ぎるとコントロールを失ってしまうので、リアブレーキを効かせつつエンジンブレーキでゆっくりと降る作戦です。
発進させてすぐにブレーキをかけているのに勝手にバイクがズルズルと前に進んでしまいます。慌てて足をつきなんとか体勢を立て直します。エンストしてしまいましたが転倒は免れました。これは予想以上に大変な状況かもしれません。
改めて慎重に発進。今度は上手くいきました。ギアをローのまま、リアブレーキを引きずるように効かせるとなんとかバイクをコントロールできるようになりました。息子の「大型バイクで行くような場所ちゃうで」という言葉を思い出しました。
未舗装のエリアを何とか通過して舗装路に入るとギアも2速、3速と上げて走れるようになりホッと一安心です。
ようやく無事に麓まで降りて帰路につきました。ところであの大型バイクの人は無事に降りれたんだろうか?
近場にこんな絶景スポットがあるなんてバイクに乗る前は知ることもありませんでした。どんどん新しい世界が開けていくようでバイクは楽しいですね。皆さんもこの絶景スポットを是非探してみて下さい。あえて詳しいルートは明かしません。地図を頼りにご自身で探してみるのもツーリングの楽しみですよ!ヒントは「野間大けやき」の近くです!
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