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彼と彼女の約束(涼宮ハルヒの憂鬱・キョンみく小説)

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涼宮ハルヒの憂鬱二次創作。キョン×朝比奈みくるの同人誌です。長門有希が友人として、朝比奈みくるをサポートしたいという気持ちで行動したというお話です。
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記事一覧

キョンみく同人誌再録『彼と彼女の約束』1

プロローグ わたしには――わたしたちにとっては、人間の言う時間や空間の概念というものはあ…

『彼と彼女の約束』2 わたしができることは

第一章 わたしができることは  放課後になった。HRを終えて文芸部室にやってくる。  今は…

『彼と彼女の約束』3 こんなにも魅力的なのだと

第二章 こんなにも魅力的なのだと 「SOS団史を作るわよ!」  またいつもの、突然の思い…

『彼と彼女の約束』4 聞かせないとわからない

第三章 聞かせないとわからない第三章  あなたがわたしで、わたしがあなた  意識がはっき…

『彼と彼女の約束』5 きっと悪いことをしている

第四章 きっと悪いことをしている 二月。 受験まで、あと少し。 三年生は卒業式までは自由登…

『彼と彼女の約束』6 彼と彼女の約束

第五章 彼と彼女の約束「なんだよ、話って」  俺は、眼前の相手に問いかけた。俺に背中を向…

『彼と彼女の約束』エピローグ

エピローグ カランカラン、と音が鳴った。扉に備え付けられたベルの音。扉が開いた音だ。わたしは、他の人間がするのと同じように、扉の方を向いた。  扉のところには、髪の長い女性が居た。栗色の髪をした、まだどこか幼さの残る顔立ちをした女性が。彼女はきょろきょろと店内を見回していたが、やがて、こちらを見つけたらしい。弾けるような笑顔を浮かべて、こちらへと歩み寄ってくる。 「お待たせしました」  彼女の言葉に、微笑んで応える。彼女はそのまま、わたしの向かいの席に座った。 「いいお店です