見出し画像

飲食店未来学3:東京の繁盛店に学ぶ~千寿一歩一歩の定食のあり方

この記事を書くきっかけになったのは、noteクリエイターのrisaさんの投稿でこのお店を知りました。感謝します。

🐔あり方1:夜は居酒屋業態で昼は定食屋
 業態の二毛作業態店

 もう居酒屋商売のお店も含めて、1毛作業態(1つの営業パターン)しか持たないお店は、コロナ前売上げを超えることは難しくなりました。
(観光立地店を除く)

最低でも二毛作業態、できれば三毛作業態を実行して裕福になるために
努力する時代です。
三毛作目の業態は、1人~2人で行いテイクアウト専業タイムだと
 イメージしています。運営コストを最小限度にすると利益は出ます。

🐔あり方2:定食はベース商品として原価率
 30%ちょっとで組んでいるうまい仕組み

 しかも税込1100円で2品構成の定食で魅力が
 ある



 定食が2品構成であり、それで税込1,100円は高くない。

🐔あり方3:定食のごはん、みそ汁は
 お替わり自由でお得感あり

 原価率30%の定食はともすればボリュームに欠ける。満腹感に欠ける。
それをごはんとみそ汁で「満腹、満足」領域まで誘導している

実に配慮したプロの技と思う。

🐔あり方4:客単価アップ商品が3つある

●豚汁   110円   ・・・・・多量につくっていて椀に盛るだけ
●生卵  55円   ・・・・・お盆にのせるだけ
●納豆  55円   ・・・・・お盆にのせるだけ
 まさに衝動買い価格です。
100円以下ですから、追加オーダーに抵抗感はありません。
 ベースが1000円台のお店は、最高1480円までは合算金額が
ストレスなく可能な客層が利用されています。

🐔あり方5:5分でスピード提供する
 高客席回転率のしくみで運営している

 メニュー表の上の方にある
●チキンカツ ●エビフライ ●鶏の唐揚げ は連続調理している
 と推測しています。(いずれも居酒屋食材)

下にあるこれらの商品は「時短調理」して5分程度で定食を提供している
とのこと。
(いずれも居酒屋食材)

  *あとがきの調理は私の経験した調理方法であり
   このお店の方法とは異なります。
お刺身3点    ・・・・一定数分は切り込みして前盛りする
ポーク生姜焼き  ・・・・・ツーオーダー(5分以内調理が可能)
銀鮭西京焼き  ・・・・・・焼いて急速凍結した商品をレンジアップする
サバの塩焼き  ・・・・・・解凍した鯖フィレをレンジアップして
             350度~400度のピザオーブンで焼く
自家製メンチカツ ・・・・一度白揚げしたものを二度目の揚げで仕上げる
生アジフライ  ・・・・・ツーオーダー(注文後に調理して仕上げる)
生イワシフライ ・・・・・       〃        〃


まとめ

1,1毛作業態でなく2毛作業態

2,ベース定食が1100円。メインが2品構成。原価率を下げた設定。

3,ごはん、みそ汁がお替わり自由であり、定食のDメリットをカバー
  できる。
  しかもごはん40円、みそ汁30円(私見)とローコスト商品であり、
  お変わりしてもリスクがない。
  そのためのベース定食が1000円超えと低原価率になっている。
  *2と3のお得感で口コミが広がり人気店になりやすい。

4,100円以下のサイドメニュー(追加商品)を持っている

5,5分後のスピード提供を行っている
  美味しさの維持とスピード調理、スピード提供は、一見相反する
ように見えるが、冷凍機器の能力向上やスチコンやピザオーブンを
使うことでスピード調理も可能になると思います。

考えてもどうしたらいいかわからない
考えるのが面倒
という方は、

繁盛店を研究されて、
「良い仕組み」をしっかりパクりましょう


パクリも立派な努力です!!


この食べログコンテンツの一部の監修に参加しています。
(了)




飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします