見出し画像

飲食店未来学28:料理の原価計算を食材原価+人件費コスト込みで行う時代です

🌰飲食店のわかりやすい繁盛法則を新たに
 つくろう

 昨年に続き今年も食材や、人件費、水道光熱費が上がっています。
さらに来年もその次の年も上がります。
その要因は、地球の温暖化や戦争による食料生産の供給不足、および
グローバルサウスをはじめとする地球人口の増加です。

私は一つのメニューの売価を決める時に、

(食材原価+人件費1分単位原価)=その商品のFL原価

としました。
 料理毎に作業時間が違います。1分かからないもの。2~5分かかるもの。
もっと時間のかかるものがあります。

●料理の一つ一つの調理時間(分単位)を調べて、1分間当たりの人件費を
 計算する。

●キッチンから客席まで運ぶサービスの作業も人件費を分単位で計算する。
 付属品を揃えたり、コンロや器具をセットする時間も計算する。

(食材原価+人件費1分単位原価)×2倍=その商品の売価にする


図にすると以下のようになります。

転載不可(コメントいただければ大丈夫です)

🌰料理FL原価×2倍=料理売価は
コストアップ時代に対応した価格設定になる

 個別の料理のFLコスト、たとえば、
●料理  食材原価                 330円
●人件費 分単位人件費で計算
     時給1020円なら1分間の人件費が17円。
     4分かかる料理は、Lコストが68円    68円

この料理は、FLコスト 398円 従って、売価は2倍の796円
この数字を基に、798円、799円、800円などの数字で
売価を決める。


🌰もうひとつの合わせ対策

 この方式でゆけば、
従来の価格よりも「10%」売価が増えます。(図参照)
その結果、今まで33%だった食材原価率が、新たな売価になると、
30%に圧縮されます。

人件費も22%見ているものが、20%に圧縮されます。
倍掛けになるので、2つのコストの合計が「50%」の計算になります。

なぜこの考えが必要か。。。なのですが、

●従来のFLコスト率70%以内・・・もう使えない指標です。
         今は少なくとも55%~60%とみるべきです。

●家賃を加え、水道光熱費を加えた最終形のコスト管理目標が、
 FLRUコスト率70%を目指す必要があるからです。

 仮に10%の出費があっても、「20%」は確保できる仕組みがないと
安心して経営できませんし、嬉しくもないわけです。


🌰コロナで閉店したお店の後に、
 新たな出店が増え、
 新たな柔軟な考えの経営者が増えている

  今まさに飲食業界は、猛烈な力で再生中です。

既存店の方も、今までの「常識」をすてて、何が必要かを
ストレートに感じ取ってください
大切なもの一つだけ固執して、あとは捨ててしまうことで、
新たな道が開けます


(了)


飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします