たべものコンサル日記R15:経営者は「時給=1万円」と考えて、現場に入らずもっと稼げる仕組みをいつも考えよう!
飲食店経営者は、年中無休365日が仕事の日で、人事と資金繰りが
いつも体の一部のように四六時中ついて回る宿命です。
だからこそ、これからは、
時給1万円で1日10時間勤務で30日間を計算して、
本来は、「月収300万円」が妥当だとイメージすること
が大切と思います。
そんなにもらってないよ!と言われる方が大半と思います。
現実的には、多くの個人飲食店の経営者の方の場合は、
●創業から数年間は月収が20万円~25万円
軌道にのってからも、月収35万円~50万円がやっとです。
(*上司がいない、自由裁量で経営できるがあればこそ
辛抱できる・・・のです!)
でもここで、考えてください。
経営者の成功法則のひとつに、
●「社員やパート・アルバイトの時給同等以下の仕事を実務ですることを、
経営者は行ってはいけない!」
があります。
オーナーシェフを除いて、
『緊急時や欠員時、仕組みづくりのための現場調査以外で店舗にはまる』
以外は、
先々の経営を考えれば、大きなマイナスを生むことになる!
ということになるからです。
経営者の方だからこそ、お店の将来の為に、人と会って情報収取したり、
繁盛店を見て回って、月毎の変化を見聞きすることが、非常に大切と
思いますし、
1日のうち2~3時間でも「考える・感じる時間(怪しくないw)」
を持つことが大事な時代と思います。
■自らを月収300万円の経営者とイメージして、
何をすればこの金額に見合う仕事なのか?
を考えて行動するべきです!
1,私の原体験にある、あるご夫婦のお話
その後夫婦の方とは、大阪の鶴橋で出会って、数年後に福岡県で
ご商売を始められた韓国人のご主人と中国人の奥さんのことです。
もう20年くらい前のことです。
商業施設にテナントで入っていたお店は、創業1年目で「赤字経営」で、
売上げから経費を払うと、生活費が出ない状況でした。
オーナーであるご主人の方は、軌道にのるまでの期間の生活費を
稼ぐために、こんな方法を取りました。
①2店舗のうち1店舗を奥さんにまかせて、もう1店舗をオーナーの
自分が抜けられるために、15万円のパート勤務者を雇用しました。
②その15万円の方の給与を支払うために、早朝の新聞配達から
午前中のバイト、午後のバイト、夜のバイト、深夜のバイトをして、
月に40万円の収入を得てがんばったとのことです。
③バイトですから、どんな営業のお店でももぐりこめます。
収入以外にも、バイト先の商売の仕組みやコツ、宣伝方法や儲かり具合を
複数見て回り、「これは!」と思ったヒントは自店の経営に活かして、
懸命に頑張ったとの話を、当のご本人からお聞きしたことがあります。
まだ、私もコンサルを初めて3年目くらいの駆け出し時代でしたので、
このご夫婦のがんばり魂から、
日本人にはない商売人魂をすごく感じました!
2,店舗の実務にはまる経営者の方は、
「考える時間」をほとんど持たない生活なので、
<次の月の売上・販促・資金繰りのことも、事業の年間プランさえも>
向き合って考えていないために、
「経営者がいる店舗なのに経営者不在と同じ経営」になっている!
●1か月の大半が「動き回って1日が終わると、経営者として頑張った」と
自己評価されて満足してしまっています。(*特に高齢経営者の方)
●やるべきことは頭の隅にありますが、「実際に動き出す」のは、
期限ぎりぎりのタイミングからです。(*中高齢&優柔不断な経営者)
結論出しや方向づけの決定を先送りにしているために、
次のアクションにつながっていかないために滞ります。
私が思う経営者像は、
①計画的経営を行なう事で、より一層成功率が高く、より収益性の高い経営
を実行される方です。
・どの経営年度も経営計画で、何をどうするかが明確に見えている。
・目標値と実績値の誤差の原因がきちんと把握されており、
どのような対策が必要か関係スタッフと協議できる仕組みがある。
・経営する業態のコンセプトが明確になっており、
メリットとデメリットが自店内で把握されている。
(*デメリットのなかに成長のヒントがいっぱいあるのです)
②大胆な決断力と細心のチェック力のある方です。
一見、矛盾したようなことですが、本当は「戦国武将」などは、
この両方を備えていたから生き延びてこれたと思うのです。
(*事業を行うということは、戦いに出陣することと思っています)
この2つの要素は、コインの表裏であり一体のものと思います。
・例え親友であっても100%は信用しない。
(*自分以外の人を100%信用するのは逆に失礼なことと思います)
(*時として、自分でさえも、他人ならなおさら、変化=心変わり
することがあるのが人間と思います、あって当たり前と思うこと)
90%信用して、あと10%ブレがあっても構わない
というくらいがちょうど良いと思います。
③まじめさ90%、遊び心的創造力10%ある方です。
遊び心を持っている人は、経営者に限らず、接していて楽しい印象が
あります。
いつも直球でまじめに物事を考えるだけでなく、直球では、
歯が立たない時は、変化球で物事を考えてみるといいと思います。
まじめさを取り去れば、
いい加減に、適当に、無責任に、ルール無視で、常識外で、既成概念に
捕らわれることなしに・・・・空想・発想することと思います。
私のメニュー提案などは、
頭の中の何でもキッチンで、思いついたことが、料理提案になっています。
経営者はやめることも逃げることもできません。
だからこそ、幸せに事業をやる権利があります。
(了)
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