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食べものコンサル日記R1:粗利500円稼ぐ!ってことは何かを再確認しよう!

  月商50万円のお店も、月商3,000万円のお店も、いわば、
「粗利益500円」を稼ぐことの積み重ねで商売が出来上がっています。

粗利500円=売上高-食材コスト-消費税 です。
諸々の支払う経費を含んだ利益のことです。

弁当で考えると、
売価1個500円、食材原価率38%(190円)、包材費6%
(30円)、消費税8%(40円)とした場合に、

1個売れた場合の粗利益額=500円-190円-30円-40円
=弁当なので包材費も加えた粗利益計算で=240円(粗利益)

もっと詳しく計算すると、
消費税8%(40円)には仕入れ業者支払い消費税が引かれていません
ので、
詳細な消費税計算では、
40円-190円×8%(15.2円)=24.8円です。
*よって、40円を引かずに24.8円を引くことが正しいのですが、
 メニュー作りの観点からは、
 上記のように「単純計算」で粗利益計算をします。


●弁当1個売価500円の粗利益額 =240円+15.2円=255.2円
  上記の説明にあるように、
「弁当商品は、食材・容器込みで最低50%の粗利益」がある商品」
と考えて、弁当を売っているお店は工夫してみてください。

  *弁当事業は、1円の純利益が会社を救う原資となる商売です。
   1日に、何百個、何千個、何万個作って売るわけですから、
   「1円の重み」を知るものが会社を栄えさせます。



■ワンコイン500円の粗利益を得るには、
「500円の弁当を最低2個売らないと、
 手に入らない」ことを、
 経営者として肝に銘じよう!


■飲食事業はわかりにくく、面倒くさい事業です。
例えていうなら、
「性悪女」もしくは「癖のある扱いにくい暴れ馬」
です!

   *女性の方へ・・・「性悪女」は例えの話ですので。

  ですから、
他業種の経営者の方が飲食業を手掛けた時に味わう実感として
よく聞く声は、

難解・複雑・わかりにくい
 
よくわからずに改革改善を行おうとすると、墓穴を掘ってしまう
 例が時々あります。
 一般企業とは違い、「理屈」が通らない場合も多々あります。

●合理性に欠ける・一筋縄ではゆかない
 良いことだからみんなが賛成するということはありません。
 「仲の良い人が行ったことは賛成する」が、嫌いな人の言ったことは、
 無視することも多々あります。

●人的要素が良くも悪くも反映される(人に左右される)
 店長次第、料理長次第で売上が上がったり下がったり、食材のロスが
 減ったり増えたりします。
 優秀なスタッフが辞める時は、間違いなく店舗のどこかに「がん細胞」
 要素があると感じてください。

●人件費のかかる割には、利益が小さい
  
基本的には、「手仕事産業・製造業」ですので、工場のように機械化
 されていません。
 
 非効率だからこそ個性があるので他に負けない! 
 と考えるべきでしょう。


という訳です。

しかし、

●80%~90%仕組みが出来上がったら、
「厄介者」が 「金の成る木」に変わる のです。
 
 採算分岐点売上高を超えると、「超過売上高×総利益率」の
 金額が毎月積みあがって、1年間で大きな利益になります。

 
 脱サラ経営者の方の場合は、手にするお金(売上も利益も)10倍に
 変わります。

●競合で120%せめぎ合うまでは、「店舗展開が可能」です。
 店舗展開に必要な「店長クラスの人材数」があれば、です。
 
 目の届く範囲の出店が一番固い(同一県内など)のですが、
 ノーブランド段階で商圏は半径10kmですが、地域ブランド化すると、
 半径5km~3kmになり、完全な地域ブランド化すると、
 商圏は、半径1km~2kmになり商圏人口は1万人になると
 言われています。
 店舗出し放題になります。


■飲食業は、
「飲食の仕事が好き!」な経営者か、
「小資本から始められる事業で身を立てたい事業者」

 のいずれかでないと、
 生き残れない厳しさを持った業界です!

 それなりの覚悟をもって臨まないと「幸福の扉」が
 開かない世界が飲食業の世界と私は思います。

(了)

飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします