見出し画像

食日記18:スシロー💛ダイソーは100円の壁を商品の多様化で乗り越える!

NETニュースを見ていて、デフレ価格脱却の先鋒はダイソーさんやスシローさんなどの「100円」を売りにして台頭してきた業種だと思います。
ここで、飲食業と物販業の共通点を遊び感覚で探してみます。
(以下敬称略)

25年間以上のデフレ期間に急成長した

ダイソー  
どの商品も全品100円、しかも何百点もあり大変重宝しました。
飲食店にとって一番貢献度の高かったのは陶磁器などの食器です。
大衆居酒屋や食堂、焼肉店の小物食器など新規開店準備にダイソーさんは
欠かせない存在です。今でもふきんやグラスなどの一部は重宝しています。
今や100円ショップ業界は1兆円市場になるということです。

スシロー
やはり全品1皿2貫で100円を売りにして顧客に愛されて成長しました。
安くておいしくて便利でいいね!というのが印象でした。
昼で女性は6皿~8皿(1000円未満)、男性で12皿前後(1000円超え)が
目安で、夜はサイドメニューもオーダーするのでその1.2倍~1.4倍位の
客単価だったと思います。
1客20分~30分という高客席回転率で月商2500万円以上を稼ぐ業態になったと受け止めています。

成長と共に生産体制と供給量に無理が出だした

  どこもそうですが、右肩上がりに急成長すると幹部スタッフが不足するとともに、初期の生産体制や開発商品だけでは店舗の拡大に伴う需要に追いつかなくなります。
また商品や製品の不良品的なものも発生してきます。

ダイソー
私が買ったダイソーさんのピーター(泡だて器)は安いけど、使ったその日に付け根からポキンと折れたことがありました。
安いから仕方がないと思いつつ、結局は高い買い物になりました。
不良な商品が解決され出したのは、150円商品、200円商品が出だしたころからです。

ダイソーさんは、海外の生産国を転々としながらコストと供給量の調整を行い、近頃は高額商品を国内生産も行いながら、1品100万個、何百万個を生産しているようです。

スシロー
私の大好きなウニがウニの風味もなくミョウバンで処理しているためにドロドロしすぎて半溶けしたものを食べて、安いからこんなものだと思いました。創業時から数年ごとにウニの品質は落ちてきました。
昔は1皿2貫の北朝鮮などのウニ、近頃は1皿1貫のウニでも品質はさほど
良くはありません。

さすがに、深海魚系の得体のしれないお寿司は全廃されてきました。
そういう面では安心感は以前より増してきています。
スシローさんも業界第3位から1位に躍進しており、ますます食材の確保が
大変になってきていると思います。

合格商品を200円~500円で安く売る商品と価格の多様化へ進む

  1.   ひとつひとつの商品が、最低限度、できれば中ほどの満足度を提供できる商品でなければ、発売当初は売れても、オーダーのリピートにはつながらないと思います。そして、売れ行きが下降になれば次の商品を生む努力を
    しなければなりません。
    飲食店のメニューでも、本当はよく売れる商品が80%あれば、廃棄ロスも
    調理のわずらわしさも最小で済みます。

    新たなニーズの発生、またはニーズの先読みで新商品が生まれます。

    ダイソー
      近頃は100円商品という目で見ると、これはいい!と思って手に取ると
    200円だったり、250円だったりします。
    高価なものは500円とかもあります。
    商品の多様化と価格の多様化が進んでいます。
    スシロー
      深海魚をやめ、知名度のない海外産の魚をやめてくると限られた商品数しかメニュー化できなくなります。
    スシローでは店内メニュー数の半分もテイクアウトメニュー数はありません。でもそれは、反面無理をしないという企業の考えの表れと思います。

    以前に比べて、150円で1貫というお皿の商品が増えました。
    100円2貫→150円1貫ですから、単純計算で「1貫の価格が3倍」になったということになります。
    これは、
    「寿司は寿司としての最低限度の品質保証をした商品はこの価格です」というアピールだと良心的に受け止めています。

    私などはウニが好きなので、1皿300円でもいいのでウニを常時販売して
    頂けたらもっと利用回数が増えると思っています。
    それでも2000円~2500円位で済みますし、他のお店のように5000円以上かかることもないかと思います。

コストダウン対策

ダイソーさんは価格交渉と製造個数でコストダウン
なおかつオリジナル商品開発で利幅を拡げてコストダウン
  
使ってすぐ壊れない程度の商品信頼度をもつ商品を適正価格の最低価格で売る手法ですから、他店より安く売るためには、大量生産しか下げる方法がないと思います。
今度は、大量に安く良品を生産できる企業が限られた場合に、契約までに
大変な労力を使うことになるかと思います。

既存品では価格の比較をされますが、オリジナル商品は比較される商品がありませんので、自由に売価設定できます。
よって売れるオリジナル商品が多いほど、製造コストは落ちるのです。
*飲食店のメニュー価格もまったく同じです。

スシロー
  サビヌキ

  かなり前からワサビを塗らなくなりました。主にアルバイトにさせていたようですが、手作業なのでシャリに塗る量もばらつきがあり、子供さんにはサビヌキで別仕立てが必要でした。
この人件費を全品サビヌキでセルフの作業に置換えることでクリアしました。
  シャリ小さめ
  ある時期から1貫のシャリが数g小さくなりました。こののちに食べる量が平均20%弱増えたそうです。結局客単価アップに貢献となりました。
そしてシャリも積もれば、コストダウンとなったわけです。
  シャリ活用サイドメニュー開発が盛ん
  シャリカレー(他店)のように前日・前々日の余ったシャリを崩して
カレーやどんぶりや雑炊に化けさせてフードロスを防ぎ、トータルでの
コストを下げる方法も盛んになりました。

私は人間の右足と左足のように、交互に動かしながら
100均業界と回転すし業界は、同じことを行いながら、
同じ方向を向いていると感じた次第です。

(了)




蛇足の意見
回転すし業界は回転レーンを使うお店と使わないお店と2極化する

  回転すし業界はもともと、職人さんが握るシャリを

  


飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします