飲食店未来学19:開業メニューの価格をすべて原価率30%にして赤字続きのお店の話
よく間違えるケースがあることです。
「食材原価率を30%にしないと儲からない」
この言葉は、飲食業に関係している方でしたら異句同音に聞かれている言葉でしょう。
しかし、これは、
「1か月間の売上に対する仕入食材の比率を
30%にした経営をめざすべき」
ということを示しています。
決して、
「個々のメニューの売価を食材原価率を30%で計算して
商品を決める」
ではないのです。
先日伺ったお店では、開業から1年間のあいだずっと赤字続き。
原因は、
売価の割に商品力のなさが「不人気」であり、
二度と来店しない「一見客(初回来店客)」切り捨てを続けていた
のです。
🍇このお店の失敗例とは
街中にあるカツカレー専門店です。
経営者の方は、異業種から飲食店を開業。
●トンカツを使ったカツカレー
本来は90g~120g、100gあたりが標準の状態。
このお店では、このメニューの原価率を30%としたため、
価格は1280円にしましたので、食材予算は384円。
トンカツは、ライスやサラダを引いた残りのボリュームに。
私:「トンカツのグラム数は?」
店主:「60gです」(1枚120gを半分に切って出していた)
私:「ライスも少なめ、カツも小さいため、これはどう見てもやせ細った
鶏のように魅力がない商品です」
他のチキンカツやハムカツもまったく同じ考えで商品化していました。
こういう改善のための気付きを通して、繁盛店になるための新たな1歩を
踏み出すこととなりました。
🍇売上達成比率は顧客満足度と同じ傾向です
平均月商の目標が100万円のお店で、いつも60万円や70万円しか
売上が届かないお店があるとします。
●売上達成率そのものがお客さまの評価の答え
60万円÷100万円×100=60%=100点中60点評価のお店
そう考えてもらったら良いと思います。
原因を他に求める経営者はまだ未熟なレベルと言われるでしょう。
・立地が悪い ・・・でも決めたのはあなたです。
・お客が少ない ・・・でもここでいいと決めたのはあなたです。
・景気が悪い ・・・どのお店も兵頭に同じです。
成功するまではみんな、石ころ道やイバラの道。当たり前ですね。
●売上未達成比率が高いほど、改善点が多いと思うこと
評価が悪いことは、一時的なものです。
気づき、修正すれば、必ず上向きます。
●どこが悪いかすべてリストアップする
いくつあってもいいのです。
悪いことの放置はお店を弱体化させ、滅ぼします。
たくさんあればあるほど、重症、重体のお店と自覚してください。
●改善項目の仕訳をする
・すぐ実行できるもの
・3か月~6カ月以内に実行できるもの
・1年以上かけて作り込みして実行するもの
●即行動 あとはPDCAで。
本日は現場で学んだことを報告します。
(了)
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