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飲食店未来学21:6年夏までに飲食店は順次入れ替わって健全化する

売上高が昼業態と夜業態の平均で、コロナ前の80%しか回復していない
飲食業界で経営することは、
まさに骨折した足を引きずりながら歩くようなもの、もしくは、
無酸素状態で高地登山をするようなものです。
年末にかけての倒産、そのあとの来春にかけての倒産を危惧しています。

こういう状況ですから、金融機関も設備産業であるホテル・旅館には融資しても、不良債権化しやすい飲食店にはお金を貸しません。

🌰飲食店の重圧の内訳

●普段の通常借入金の返済+ゼロゼロ(無金利無担保)融資の返済の重圧

売上が20%減(正確には75%~78%の回復=夜業態飲食店中心)での
 返済金捻出の重圧
 人件費を減らし、生活費を減らしてがんばっています。
 お店により、カードローンもフル活用でしょう。

消費税の支払い 2年分~3年分(今年度分に過年度分を上乗せ)支払いの
 重圧

社会保険料   2年分~3年分(消費税より返済はゆるいため、隠れ借金
 は膨らむ)返済の重圧 

しかも、消費税の支払い、社会保険料の支払いのための融資は一切受けられません。 

いま飲食店は、このような支払いを背負いながら頑張っています。
たまには、飲食店を利用してあげてください。

🌰それでも飲食店は借金だらけの重圧店から無借金の新規事業者に加速度的に入れ替わっている

 古い立木が枯れてなくなるように、新たに芽生える飲食店が多くあります。同じ食品でも、和菓子店や製麺業などは、経営者の高齢化と店舗の老朽化を見越した事業の清算も進んでいるようです。

個人の創業(サラリーマンからの参入が多い、飲食店経験者は少ない)
食品製造業からの進出(製造直売で利益が大きい、現金収入のメリット)
飲食業と無関係の他業種からの進出(感覚がフレッシュ、既成概念なし)

もうひとつ、
●閉店する事業を新規参入者が受け継いでもらいたい。
 事業の承継・譲渡
 
店舗がある。事業実績がある。調理技術も提供してもらえる。
 賃借するか買い取る。
 ただの閉店でなく、譲る人にも恩恵がある。

いずれの場合も、今の既存飲食店ほどの負債は抱えていません。


既存店の90%が消滅し、新規参入がその穴を埋める
サバイバルな新鮮さがある世界です

総じて、飲食業は、
新規の参入はまったく自由ですが、
常に生き残りをかけて、
這い上がったところだけが生き残る世界

と思います。

🌰潰れたお店のとるべき方法

 飲食店の味方である私は、これを記しておかないといけませんね。
1,自己破産(いくらあってもゼロになる)
  しかし、10年間は代表者にはなれません。
  無理して引きずるより、一旦つぶした方が良い場合も多い。
  
  この中でも、道は二つ。
  ・同業種や他業種に転身してサラリーマンとなる。
  ・自己破産しても、生活の基礎となる収入源のお店の経営は可能。
   自己半産しても同じお店を同じ場所で経営できます。
   *他所の場合は店舗を借りられない場合があり。

2,資本注入して再建する
  名義上、身内の方を代表者にして同じ事業を再建する。
  金融機関の協力が

  いったん信用を無くすので、大変なのは大変です。
  他の資本との提携が必要です。

3,徹底した省力化でワンオペ店に生まれ変わる
  あらゆる経費を削って身軽になり、ワンオペレーション
(すべてを1人でする)の店で売上と生活費を稼ぐ。

  ・一人居酒屋
  ・特定商品のテイクアウト(焼鳥・ハンバーグ・カレー)
  ・食品の通販ショップ 
   食品開発~生産~加工~販売(地元直販+通販) など。

飲食店は体力も気力も必要。
そして、日々の運営だけでなく、先をどうするかビジョンも
必要です。
これがないと、何をどうして良いか見えてきません。

(了)




飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします