【読書メモ】「じゃない写真:現代アート化する写真表現」渡部さとる著

やー面白かった。現代写真の分かりづらさ・鑑賞の難しさをきっかけに、どのような問題意識で作品が作られているのか、その代表的な作り手を知ることができる一冊。あのベッヒャー夫妻で知られるタイポグラフィーは、美術館という展示空間を小さな写真で埋め尽くしたいと考えた結果の産物というのが特に印象に残っている。入れ物の重要さ。メディアがメディウムに先立つということ。その考えは弟子たちにも伝えられているようだ。SNS全盛の時代にも媒体について自覚的であることは重要性だよなあと感じた。

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