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43%のタヌキ

東京に戻ってきた。

外出のついでにブックオフの新春セールに行く。寺田心くんの店内放送を5回ほど聞き、すっかり耳にこびりつく。初めて聞いたときは驚いた。2回目以降は試されている気分になる。数分おきに繰り返される、この放送の波状攻撃に何度耐えられるのか。客を試す放送のように思えてくる。この放送をきっかけに帰宅を考える人も多いのではないだろうか。初見の強烈な印象での客寄せと、波状攻撃に寄る客払い。ブックオフの手のひらの上でタップダンスを踊らされている。

行きつけの喫茶店への道すがらの電車内でようやく、正月休み中であることに気づく。思い返すと、学部の頃は日曜に大学周辺の行きつけの飲食店に寄ろうとして入れないということがよくあった。あの頃から何も学んでいない。脳味噌の慣性もーめんとがキツい。指導教員にも似たようなことを言われたことがあったっけ。

年末年始にかけて現金払いの場面がつづき、マネーフォワード(支出管理アプリ)への手入力を面倒に感じる。普段は電子決済が多いので、自動的に記録されて便利なのだ。音声入力できないか調べてみるが、不明だった。そうしてググっている間にも、どこかで誰かが支出をアプリにせっせと記録している。MF に蓄積された膨大なデータにしばし思いを馳せる。

どんな情報でも使えるとしたら何を選ぶか?一つ気になるのは、ユーザーがものを買いやすい曜日・時間帯があるのかということ。特定の曜日・時間帯に偏りが見られるのであれば、その時間帯にモバイル上で電子決済の使用を減らすよう促せるのでは。使おうとすると「勝手に鍵がかかる財布」があれば節約には理想的だろう。要するに、MF が「無駄遣い防止アプリ」になってくれるのではないか、などと妄想する。そんな案散々既出なのだろうが。toC 向けサービスは蓄積されるデータ量が豊富でやや羨ましい。最近読んだ本の影響で、データの集中によるアルゴリズムが人間の判断に影響を与える展開が好物になっている。

道端でタヌキのような生き物に出くわす。文明の利器の出番だ。生き物の種類を画像で識別するアプリを起動する。一年ほど前にDLしたが、猫と人間(自分)程度しか撮影する機会がなかったので、色めき立って何度か撮影する。結果は、「確信度:43%」ではあるが、ホンドタヌキであるとのこと。よく見るとホンドタヌキ(43%)、エゾタヌキ(29%)、タヌキ(20%)。タヌキ ⊃ ホンドタヌキ、エゾタヌキなのでは、と思わなくもないが、その辺は詳しい人に聞いてみよう。

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