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今朝平遺跡 縄文のビーナス 13:カラスの行水

豊田市足助町(あすけちょう)に位置する飯盛山(いいもりやま)の南の麓から西の麓に回り込んでいる巴川のうち、西の麓は飯盛山 香積寺(こうじゃくじ)の江戸時代の禅師がもみじを植樹したことがきっかけとなり、地元民が手入れを継続してきたことから現在は約4,000本のもみじが彩りを見せる愛知県随一の紅葉の名所、香嵐渓(こうらんけい)となっています。飯盛山麓の巴川には北側の巴橋、南の待月橋(たいげつきょう)を利用して巴川の両岸を散策することにしました。昨年の8月上旬のことでした。

豊田市足助町 香嵐渓

巴川に架かった巴橋の西側のたもとから上流(南)の待月橋を望むと、紅葉を意識して赤紅に欄干が彩色された鉄筋の橋が両岸を緑の森に覆われた巴川に架かっているのが見えた。

豊田市足助町 巴川 待月橋 

10年前に飯盛山の頂上から降ってきた香積寺は上記写真、待月橋の向こう側の森に隠れて見えない。
実際に徒歩で降ってきた飯盛山はこんなにも濃い森だったのかと驚かされる。
巴川の川床には多くの石が露出しており、真夏に水遊びするには格好の場所だ。
この日は平日だったので、家族連れの姿はまったく見えず、上記写真左下に渓流釣りをする人の姿が見えるが、立っている場所は膝の深さだ。
『巴川漁協 - 巴川漁業協同組合公式ホームページ』を見ると、渓流釣りの解禁日は魚種によって以下となっている。

  =6月3日〜
アマゴ=3月1日〜8月30日

巴川漁協 - 巴川漁業協同組合公式ホームページ

年間の鮎釣券は12,000円となっている。
今年の7月8日10:00〜12:00の2時間の試し釣りでは待月橋と足助大橋(巴橋の1本下流の橋)で以下の写真のような成果があったという。

釣果:15匹の鮎

最大で20㎝、71.5gの鮎があがったという。
鮎で20cmはデカいな。

巴橋の足元にも釣り人がいて、川床にある、平面を組み合わせたような巨石に腰を当てて竿を伸ばしているが、水中に没した石にシューズを乗せているので、くるぶしは水流に浸かっていない。

巴川 巴橋下 釣り人

巴橋を東岸(右岸)に渡って、飯盛山の麓の道を巴川の上流に向かった。
巴橋南脇の駐車場脇を抜ける場所には飯盛山の麓に銅板葺入母屋造棟入の延命地蔵菩薩坐像を1体奉った地蔵堂と六地蔵(りくじぞう)に1体地蔵菩薩を追加した7体の地蔵菩薩立像を奉った銅板武器切妻造平入の地蔵堂が2棟並んでいた。

飯盛山 地蔵堂/飯盛山登り口

地蔵菩薩坐像を奉った右脇から石段が始まっているが、これが昨年、飯盛山頂上から降ってきた時の飯盛山のもう一つの登り口だ。

地蔵堂とは登り口を挟んで、向かい側には不明の石像群、仏塔、水口を持った石柱、もみじに関する板碑などが置かれている。

香嵐渓 石像群

石仏群は通常の石仏ではなく、形態や表情は曖昧で、現代の彫刻家が作品として造形したような、どことなくユーモラスな石像だった。

香嵐渓 石像群

この石像群から南に、もみじのトンネルをくぐって130m以内で待月橋に向かって分岐する道に入った。
道を下っていくと、持月橋に下っている通路を設けたことから、杉の根が露出した場所を通りかかったのだが、通常地面上に露出している幹より根の方が倍くらい太いのに驚かされた。

巴川 川辺の杉並木

根が露出したことから、幹を保つために太く育ったのかもしれない。

持月橋に入ってすぐ、上流側を見ると、橋のすぐ下の川床はまったく水が無く、表面が網状に波打ち、1部にVノ字を人為的に浮き彫りにしたような巨石が川床に埋まっていた。

巴川 川床 巨石

水流によって造形されたのか、地中で熱を帯びていた時代に造形されたものだろうか。

その奇岩の脇の水辺で何か黒いものが暴れていた。

巴川 川床 カラスの水浴び

カラスが暑気払いなのか、身繕いなのか、浅瀬に入って翼を広げ、羽を超高速で揺すっていた。

そのカラスを観察していると、水浴びを終え、すぐ脇の河原の乾いた石の上に留まっていた。

巴川 河原 カラス

体を乾かしているようだ。
羽根毛を逆立てている。

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鳥類はきれい好きなので、夏冬問わず水浴びをするそうです。「カラスの行水」という言葉があるように本当にあっという間に水浴びは終了してしまったので、撮影できたのは幸運でした。短時間で済ますためにかなり激しい動きをしていました。また、カラスは川で獲物を取ることはないそうです。


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