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3年前の台本を手直し投稿して気づいたこと~シチュボ界隈のトレンド変化を感じた~

 今回の記事は過去作を手直しして感じたことについて書いていく。
 活動4周年を記念し、11月は過去作のフリー台本化やアイディアで眠っていたものを作品化して投稿していく。

 ▼企画の詳細はこちらを参照

 単純に自分の技量や未熟なところに気づいた他に、過去に書いた台本は当時のシチュボ界隈のトレンドを映しているように思えた。とても興味深かったので共有させていただきたい。

当時の未熟さを感じた

2017年4月の台本を手直しして感じたこと
 ①オウム返しが多い
 ②疑問系語りが多い
 ③唐突な展開
 ④突如挿入されるリップ音
 ⑤今に照らし合わせるとかなり責めている

①〜②について
 
今でも悩む上に表現で苦労することが多い。
 シチュエーションボイスはご存知の通り、聴き手に対して相手(読み手)が語りかける形式で話が進行していく。聴き手の感情を引き出すのに、聴き手が発言したと思われる台詞を相手に「オウム返し」したり、「どうしたの?」などと気遣う台詞を入れて、台詞のない聴き手キャラクターを(話に)誘導していく。
 会話を繋ぐ台詞にバリエーションが少ないと、オウム返しや疑問系で進行していくことになり、多用しすぎるとかなり違和感があるし、リアリティに欠ける。実際オウム返しなんて相手の声が聞き取れなかった時や念押しで確認する時しか言わないだろうし、「どうしたの?」と疑問系で聞くのは相手が黙っている時か発言に困っている時くらいだろう。
 聴き手の台詞をト書きとして書くことも過去にしていたが、読みづらくなるため、わかりにくいところ以外は書くのを辞めた。
 ひとり語りの台詞でもいかに対話してるかのように自然な台詞を書くことがシチュエーションボイス台本に求められることだと思う。まだまだ足りないところはあるが、オウム返しと疑問系を多用していた3年前に比べると少しは成長できたのではないかと思う。

③について
 単調な話よりもギアチェンジする話を好むので今も昔も展開が変わる話はよく書いている。3年前は③がとにかく顕著だった。まぁそれが売りだったのかもしれないが、キャラクターの感情変化を考えると急にギアを入れすぎる感があった。読み返してみると「急すぎるなぁ」「もっと中間的な感情があると自然だなぁ」と素直に感じるのだ。
 当時は中間的な感情表現がすごく難しいと感じていたし、読み手側も微妙な感情表現は読みづらいのではないかと思い込んでいた。
 現在はよりキャラクターに寄り添って感情重視に書くことを心がけ、3〜4段階くらいで段階的に変化させていくように書いている(気がする)。

④について

 次節でも話すが、当時のトレンドの影響が多い。

⑤について
 活動開始直後でかなりエネルギーがあったことと、今ほどBANの恐れが少なく気を遣わなくても良かったので思い切って書いていたことがうかがえた。
 「この内容で全年齢向け??」「直接的すぎるからもっとマイルド表現にした方が…」と読み返して思うのであった。

11/3に女性向けシチュエーションボイス台本『下克上〜悪フザケの応酬〜』を投稿するのだが、タイトルで悪フザケと称される内容やその応酬(仕返し)の展開もかなり攻めていると思ったし、今のYouTubeだと引っ掛かりそう。センシティブと懸念されるものを平気で書いていた(笑)
そこを心配すると投稿できないので、思い切って出すことにした。大筋は全く変更していない。

シチュボ界隈のトレンド変化

ASMRとシチュボが結びついていた
 2017年当時はシチュボ投稿者やチャンネルが少なかった。
 ASMRの流行により、シチュボにASMR要素・バイノーラルで聴こえが良い要素を入れている音声が多かった。具体的には囁き、喘ぎ、耳舐めなどR18要素があるものがほとんどだった。今だとすぐにBANされてしまう動画が普通にアップロードされていたように思う。

ASMR要素を入れようとすると…
 私の技量不足もあるのだが、必然的に性的な内容を含むシナリオになりがち。そういう展開しか思いつかない(笑)
 ASMR要素に需要があったことから、台詞だけの台本やストーリー重視の台本は少なく、珍しかったような気がする。(耳舐めだけ、喘ぎだけのような音声が多かった)

台本が多様化していった現在
 今では演技やストーリーに重きをおいたシチュボや朗読など声の楽しみ方が多様化した。同時に台本も多様化していったように思う。
 初めて書いたシチュエーションボイスが『悪夢の出口を探して』だった私。当時の台本トレンドとはズレていた。非エロのシナリオがもっと増えてもいいと思っていた。感情の起伏が激しくて、設定が特殊で…。またはなんの変哲もない日常などASMRや音フェチとは全く無縁な台本を書くことを好んで書いてきた。
 3年前は少数派で肩身の狭さを感じていたが、今や少数派多数派が何なのかわからないほどにジャンルが広がったと思う。

 声の楽しみ方や台本の多様化は活動者ひとりひとりの「やりたい」を形にする力あってことだと思う。自分自身が楽しめる場を作り活動してきた皆様のおかげと感謝したい。
 来年、再来年と声を楽しむこの世界がどのようになっていくか、楽しみでならない。


〜最後まで読んで頂き、ありがとうございました〜


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