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Pixel art 古事記 〜国譲り〜

目次

  • 長い戦いの始まり

  • 天若日子の派遣

長い戦いの始まり

大国主神が造った国の噂を聞きつけた天照大御神は高天原から下の国
を覗きこう考えた。「あの美しい下の国は私達が治めるべきじゃ!!」
天照大御神は我が息子の天忍穗耳(あめのおしほみみ)を呼び、下の国を平定するよう命じた。
下の国とは葦原中国(あしはらのなかつくに)と言われた。
天忍穗耳は須佐之男との戦いで須佐之男から噴出されて生まれた子である。
第一の使者に天忍穗耳を派遣した。天橋立から覗いた下の国がとても怖いから平定するのは嫌だと帰ってきた。そこで困った天照大御神は高御産巣日神に相談して次に誰を使者に送るか検討した。

天若日子の派遣

天若日子(あまのわかひこ)を派遣することにした。
彼は快く引き受け下の国へ平定に行った。
待っても待っても、音沙汰がなかった。
3年経っても、音沙汰がなかった。
8年経っても、音沙汰がなかった。
そこで、様子を見てくるよう命じキジを送った。
天若日子は大国主神の子分になり、下の国で天探女(あめのさぐめ)をめとり、平定する使命を忘れ楽しく暮らしていた。
その様子を見たキジが天若日子に高天原からの伝言を伝えた。すると嫁の天探女は天若日子に不吉なキジがいると謀略を仕掛け、そのキジを殺めてしまえとそそのかした。楽しかった日々ですっかり気がゆるみ、本来の目的を忘れてしまった天若日子はキジにむけて矢を放ってしまった。
*天探女は女スパイとして考えられている。後世の民話で天邪鬼(あまのじゃく)と呼ばれている。

キジを殺めた矢が高天原に戻ってきた。天照大御神はキジの血痕がついた矢を見て裏切られたことを感じた。
「もし天若日子が邪心を抱いているなら、この矢にあたって死ね」と念を込め天若日子に向けて矢を下の国へ放った。
その矢にあたり天若日子は死んでしまった。妻はとても悲しんだ。
高天原の両親にも悲報が届いた。両親は下の国へ行き、鳥たちを集め葬儀の準備をした。
*鳥が霊魂を死者の国へ運ぶと考えられていた。

天若日子の葬儀に天若日子のにそっくりな方が見えた。両親は嬉しさのあまり天若日子が生き返ったのだと思い勘違いしてしまった。
死者に間違われた彼は怒り狂い葬儀をメチャクチャにして空に飛んでいってしまった。その様子を見た妻の天探女は言った。彼は私の兄です。メチャクチャになった葬儀場で彼女は歌い続けました。

葦原中国の戦いはつづく


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