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午後2時の公理

それはメロン味の飴が溶けていくようで
まるでメロン味の飴が溶けていくようで

あなたとわたしの「距離」も溶けていったから


この氷が溶けていく速さも
昨日降った静かな雨も
これから
「ふたりだけの公理」を築いていくことも

それはメロン味の飴が溶けていくように

あなたとわたしの「距離」を溶かしていく


薔薇の花束を贈った翌日のお返しには、一輪のハイビスカスを
あなたがプラモデルを組み立ててくれた日は、必ず喧嘩になってしまうから
土曜の午後2時には、どちらかがホットケーキを焼きましょう


プラモデルをつくって、わたしを喜ばそうとした理由を説明してくれるあなたに
厳正な減点をつけてしまう職業柄のわたしだけれど

それはまるでメロン味の飴が溶けていくようで
それはまるでメロン味の飴が溶けていくように

あなたが、怒るわたしを面白がって、次に口にする言葉が
わかるようになっていく


この景色を見て、わたしがあなたを思い出したように
あなたがこの景色を見るのは、明日だとしても
同じように、わたしを思い出して


ふたりの公理を隠した、午後2時に
















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