Dahlia (at the church)


ずっとどこかで待っている様な気がしていた
確信は無かった
保証も、どこにも

だから信じた

そして待っていた
ずっと空席のまま
この隣に座る、誰かが来るのを

夢の様だ
そう言うと
あなたは笑ったよ
心のどこかで、奇跡だと
やっぱりあなたも想っていること
その面立ちから伝わってくる

はじめましては、いらないね

一緒に居ることは怖いね
あなたと一つだった頃なら、ともかく
もう私は私として生きている
ひとりと数えられる様になった瞬間から
誰かと交わり、ひとつになることには
想像するだけでも吐き気がする 

私が無くなる、そんな場所、そんな姿に
もう戻りたいとも思えない

感謝しているの、
ありがとう
さようなら

一緒に居ることと
一緒に成ることは別
私は
離れたり、時に傷つくことがあっても
別々の光として在る世界を選ぶ

だから、いまここに居るの
ここに来たの
もう一度、
かつて私だった、あなたに会うために

今隣に居るあなたは
わたしであって、僕ではない
それがいい
それがいま、とても嬉しいんだ
死はあってない様なもの
それを、今なら
生きながら、ハッキリと口にできる
そして同じ口で、愛の言葉を
あなたに宛てる

かつて大嫌いで、見捨てた
僕という、あなたに

時として、おなじ魂を持ちながら
やっと出会えても
共に居られない事がある
それは弱さではない
ただ、タイミングの問題

生まれた時から私は
この空席に座る誰か、
貴方だけを想い、望み、待ち続けていた
ただ、それだけのこと
そして、今叶った
ただ、それだけのこと

そして、私たちには
同じ様に、奇跡と思える
ただ、それだけのこと

夢のなかでならいつでもあり得ることが
うつし世の景色のなかで
すべてのタイミングが合わさって
すべては愛を知ったからこそ
起きた奇跡

ただ、それだけのこと

これ以上は、もう言葉の外側のせかい
だから、黙って、手を繋ぐの
隣に座る、わたしと

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