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【美術展】ヴァロットンー黒と白展@三菱一号館美術館


この美術館は展示室の空間作りがおしゃれだな、といつ訪れても思います。

写真OKの展示室内
章の数字まで凝ってる


音声ガイドを担当された津田健次郎さんの低音が本当に素敵だったので、
ぜひ購入をおすすめします。
音声ガイド機の貸し出しはしていなくて、
三菱一号館美術館アプリ内での購入となっている点は注意してください。
ロッカーに荷物を預ける際は、展示室内にイヤホンとスマホを持っていくことをお忘れずに。

(音声ガイドのアプリ内購入は便利なんだけども、来館者全員に優しい設計ではないな...と思います)


私はヴァロットンの《可愛い天使たち》という版画作品が好きで足を運びました。
(今回も展示されています)

《可愛い天使たち》

この作品では貧しい男が警官に連行されているところに群がる子どもたちを描いています。
無垢で純粋な好奇心は子どもの素晴らしい一面ですが、
このシーンではその純粋さがかえって残酷さを強調しています。



今回の企画展で1番好きだった作品はこちら。

《暗殺》


物騒なタイトルの割に、白の割合が多いです。
黒い部分は画面手前の重たそうなカーテンと、刃物のようなものを振り上げてのしかかる暗殺者だけ。
少しだけ開いたドアと乱れたラグ、暗殺者を押し返そうとする腕、
たったこれだけの要素でヴァロットンは画面に緊張感を表現しています。

殺そうとする人・殺されそうになっている人の表情がベッドで見えないところも、想像力が働いて面白いなと感じた作品でした。


画面構成も、視点も、卓越したセンスを持つヴァロットン。
ぜひ美術館で彼の「黒と白」の世界を堪能してください。


水曜のマジックアワーの時間帯に行きましたが、比較的空いていました。

11/30(水)までは黒と白の2色コーディネートで来館すると入館料が100円引きになるみたいです。

詳しくはこちらをご覧ください。


『ヴァロットン-黒と白』
2023年1月29(日)まで開催中

美術展の感想ってどこまで書いたら良いんだろう...

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