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音楽始めましょう

遠い昔。大学にて初めの講義の際、「音楽の3大要素」の話となった。それまで自分はそんなこと考えていなかったので、(よく音大入れたなぁ…)聞き流していたら「リズム」「メロディ」「ハーモニー」と言うことだった。

順番の話になって、そんな物どうでも良いだろうと考えていたが、そうではなく、「人間が音楽を伝える上で大切な順」らしい。

確かにはじめは、自分自身や身近にあるものを活用し、音を出すことから始まり、それを長さや強さによって物事を伝えることとなる。その後それが音の高低や音色が加わり、最後にそれ以外にいろいろな音を加え、より詳細な情報を伝えていく。こんなことを1時間かけて講義していた。

これを聞いたとき、自分は「まあそんなもんかな」程度に聞き流していたが、今となって思い返すと、ここが一番大切で、何回も繰り返し子どもたちに伝えなくてはいけないことだと感じている。どんなに小さな子どもだって、乗りの良いリズムに反応し目を輝かせている。少し大きくなって綺麗なメロディやお気に入りの曲が出来はじめ、さらに大きくなるとその裏にある様々な楽器や副旋律にも気が回るようになってくる。

ブラバン指導者になってみて気付くことは、結構メロディーばかりに気がいっている指導者が多いなということである。パーカッションパートは一番後回しにされる事も多い。下手すると合同練習の際、一度も確認されないこともある。しかもパーカッションに選ばれる子は、吹奏楽器がその時点で出来ない子が多い。音楽を伝える上で一番大切な「リズム」をそんな感じで選んでしまって良いのかと思っている。

自分がドラムから本格的に音楽の道に入ったと言うこともあるが、師匠にもリズムの大切さをよく言われていた。「土台がしっかりしていないと、上でいくら格好付けても、全体の格好が付かない」土台となる、たいこやベースがしっかり支えないと、どのように進んでいくかの道しるべが見えなくて、聞いている方も不安になるとのこと。特にポップス系の曲は、ビート感が無いとのっぺりした感じになってしまい、伝わらないことが多いと思う。

授業には、リズムを中心とした表現から始まり、少しずつメロディーやハーモニーに広げていくように心がけている。そして身体表現もしっかり取り入れて、本校の全員の子どもたちがドラムが叩けるようにしています。

音楽は「リズム」からと思っている男の話でした。


ではでは


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