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走るということ

「ランニングをしてる」と言うと「なんで?」と返ってくることがままある。なんで?と聞かれても特にこれといって理由はない。はじめた理由は確かにあったはずだがそれももう意識の外に飛び出してしまった。

「なんとなく」

そう答えると「ふーん」と返ってくる。ここから話題を広げるのは無理だと判断されるのだろう。自分でも理由がわからないのだからしょうがない。

「楽しい?」

そう聞かれることも多い。別に楽しいから続けてるわけではないがそれなりの楽しみ方というものはある。歩幅何十cmを何回、何十回、何百回と繰り返し積み重ね何Kmの距離を進む。一歩一歩は確かに微々たるものだが確かに進んでいるという感覚を楽しめるならならまぁ、楽しいものかもしれない。

今でこそそれなりに走れるようになったが最初からそうだったわけでもない。なんなら学校の体育の持久走は下から数えた方が早かったし女子にすら負けていた。呼吸は苦しかったし足だって辛かった。

それでも毎日走ることで少しずつ走れる距離が伸びていった。タイムも早くなったし呼吸も幾分かは楽になった。「走れる」という感覚が楽しくなった。

きっとこれはやれることしか選ばない人生では得られない充実感なのだろう。だから今日も走り続けよう

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