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個人的見解が与える希望

こんにちは、moikoです。

この前、本当にツイてない日がありました。

この日は朝から台風みたいな雨風で、まず朝家を出てすぐに傘が折れました。よって、ずぶ濡れで駅へ行く羽目に。濡れた衣服は夕方までしっとり濡れていました。次に、帰りの電車が人身事故で2時間止まりました。最寄り駅まであと3つだったのに…。

朝濡れた服はまだしっとり濡れていて、天気も悪く、私は寒さを感じながら電車が動くのをじっと待っていました。私の最寄り駅まではどうあってもこの電車に乗って行くしかありません。幸い座れていたのですが、一体いつまで待てば良いのやら見当もつきません。

待つ時間が分からない「待ち」は嫌なものですよね。あとどのくらい待つのか分かっていれば、それまでの過ごし方を決められるし、心の準備ができるから、少しは安心できます。

たびたび繰り返されるアナウンスは、「人身事故により電車が停車しております。◯◯駅で今確認作業を…」のようなもので、一体どのくらいの規模の事故かも分かりません。ただ、かなり待つような雰囲気は感じていました。

待つこと約1時間。開け放しの電車のドアから花冷えの寒さが一層染みてきました。いつ帰れるんだろう…。

そして、またアナウンス。今度は若い駅員さんの声です。

「人身事故により…」

また同じことの繰り返しか、と思ってガッカリしていたら、アナウンスの最後に、

「これは私の個人的な経験による観測ではありますが、恐らく復旧にはあと1時間ほどかかるかと思われます」

おおおおっっ!!

私はこのアナウンスに感動してしまいました。

よく分かりませんが、多分アナウンスには混乱を避けるためにルールがあると思うんです。その上で、「個人的な観測」を言ってくれる勇気!と思ってしまいました。上司に許可をもらったのかな、独断かな、あとで怒られないかな…など様々な考えが頭に浮かびました。

私は、まだあと1時間待つのかというガッカリよりも、めどがついて良かった気持ちの方が大きかったです。とりあえず予想でも良いから時間を言って欲しかったのです。

ああ、あと1時間待てばうちに帰れる!

という希望を持ちながら、本を読んだり、割とのんびりした気持ちで待つことができました。

それから、なんと本当に1時間後電車運行が再開✨

今は個人的な意見が言いにくい時代ですよね。揚げ足わー取りたがる人もわんさかいるし。駅員さんのこのアナウンスも、もし1時間で動かなかったら怒り出す人もいるかもしれません。

でも、私は、周りに配慮しすぎて薄まり過ぎた意見より、率直な意見を聞くほうが心が動くことが多いんじゃないかなぁと思うのです。それによって、希望をもらえる人もいるのではないでしょうか。「私と同じように思っている人がいるんだ!」とか「こんな見方があるんだ!」とか。

配慮はもちろん大切だと思いますが、勝手に人の受け止め方を先回りして気にしすぎた意見より、思ってることを素直に言うほうが、感動を与えられるような気がします。

駅員さんのアナウンスにそんなことを考えたのでした。

はぁ、でもこの日は本当に朝からツイてなかったなぁ。傘は壊れ、電車に2時間足止めされ…
最後にはうちへの帰り道で、散歩中の可愛いビーグル犬に吠えられそうになりました。

そんな日もあるさ!

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