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昔読んだすこし難解な大燈国師の禅書を読み返している。
行間に立ち現れてくる新しい空間(世界)をどのようなわかりやすい言葉で言い表したらよいのか。

若い大燈国師は師匠の大応国師から難題をだされて頭を抱えていた。
ある晩、むしゃくしゃして窓辺の机に鍵の束を放り投げたところ
「がちゃ」という音がした。

そのとき大燈国師は「がちゃ」という音とともに
新しい空間(世界)が出現したと感じたらしい。

いちど死んで生まれ変わった新しい空間(世界)

古代中国のある禅師は、ただ指を立てて、その動きを見せることで
禅の説法をおこないました。
指を立てる動きをじっと観察する。(または想像する)

すると、指を立てる現象は、新しい空間をともなって
立ち上がってくることがわかります。

時間とは、常に新しい空間が立ち上がっていること。
わたしたちは、そのことを忘れがちです。


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